異文化の食卓【餃子編】
"文化"というと、何やら高尚な意味を
連想してしまうし、自分には縁遠いと
逃げ腰になるけれど、私たちは、
毎日、文化の中で、文化を紡ぎながら
生きているようなのだ。
確かに、料理が含まれている。
食べることも、作ることも、毎日のこと。
つまり、みんな文化人なのである。
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国が違えば、文化が違い、
カルチャーショックを受けたりする。
それと同じことが、割と身近に起きている。
地方が違えば、
県が違えば、
市が違えば、
出身が違えば、
更に身近なところだと、
学校が違えば、クラスが違えば、
職場が違えば、仕事が違えば、
地域が違えば、団地が違えば、
ひいては、
もう、お隣さんとだって、
洗濯物の干し方から、畳み方から、
飲み物から、食べるものや量から…
日々のあれこれは全てが違うのだ。
そして、それを当たり前として
生きているし、
どんなに仲良くなったとしても、相手の
生活習慣というのは、知らないままだ。
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さて。本題に入ろう。
『餃子は、どうやって食べますか?』
我が家は、
ポン酢にラー油を足して付けてたべます。
普通でしょうか?
友達が、
お酢に、コショウを入れて付けると美味しい
と教えてくれて、たまにそれもする。
さっぱりして、中々美味しい。
彼女のうちでは、コレが普通。
市販の餃子のタレとか、
酢醤油派も、多いのかな。
私が子どもの頃、実家では、
なんと‼️
ウスターソースを付けて食べていた。
母が昔からそうしていたらしく、
何の疑いもなく、ウチの家族は、
長い間そうしていた。それが普通だった。
他の食べ方なんて知らなかったし、
皆んなそうしていると思っていた。
餃子とウスターソースの組合せが、
メジャーではなく、非常に珍しいと知った時
心の底からビックリした記憶がある。
これが、人生初のカルチャーショックだった
と言っても過言ではない。
聞いた相手もソースで餃子を食べる人の
存在に、心底ビックリしたと思う。
でも、餃子にソースで育った私は、
ポン酢や、酢醤油の酸味が苦手で、
実家にいる間は、安心してソースで
餃子を堪能した。今ではもう、
こうして、ネタにするだけになった。
生きて来た道は、人と違っても、
間違えている訳ではない。
文化が違うだけなのだ。
違うことを、
認めようとか、わかり合おうとか、
そんなの難しいし、無理だよ。
育って来た環境が違うのだから。
自分と違う人と出会ったら、
面白がる、興味を持つのが、
いいなぁ、って思ってる。
一番身近な文化
お料理すること、食べること
ぐりとぐらも、文化人だ。