ハンプ®︎(カルペリチド)の低用量療法について

【調べた背景】院内にて添付文書以下の低用量で投与されていたため、効果があるのか調べた。


【論文】Hata, Noritake, et al. "Effects of carperitide on the long-term prognosis of patients with acute decompensated chronic heart failure the PROTECT multicenter randomized controlled study." Circulation Journal 72.11 (2008): 1787-1793.
PMID: 18812677
DOI: 10.1253/circj.cj-08-0130

【論文の結果】急性期の低用量カルペリチド注入(0.01–0.05μg/kg/min)は、ADHF患者の長期予後を改善

【対応】院内ではハンプ2V(4000μg)+注射用水24ml 1ml/hr で投与していた(溶解後5%ブドウ糖、生食で希釈が添付文書的な用法)。50kg×0.01μg×60min×24=720、50kg×0.05μg×60min×24=3600。
ちなみに添付文書用量は0.1–0.2μg・kg–1・min–1 のため、7200-14400(7.2V-14.4V/day)
2V=4000μgであり、2V/dayは上記論文より、効果はあると考えられる。
ちなみに、急性・慢性心不全治療ガイドライン(2017年改訂版) では0.0125–0.05μg/kg/minで開始し、0.2μg/kg/minまでの用量で持続投与と記載されている。

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