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足利の渋谷 【あしかが観察日記#3】

 人がいないが故かたびたびロケ地として使われている足利市、映像のまちなんて名乗っている。映像のまちも映画のまちも名乗っている地域はかなりあるのだが、足利もその中のひとつだ。

 ドラマ『今日から俺は‼︎』や映画『斉木楠雄のΨ難』なんかで大々的に使われていたが、よく観てみると様々なドラマや映画、CMに果てはMVにもロケ地として登場していた。

 そんな中、数年前に突如出現したのが“渋谷”だ。渡良瀬川の河原に渋谷が出現するらしいと人伝てに聞いた時は、半ばパニックになったのをよく覚えている。

 どういうことなのか…その正体は渋谷のスクランブル交差点のリアルサイズセットが出来るという話だった。渋谷で撮影するのは大変だから足利に渋谷を作って撮影しようということだ。ちょっと何言ってるかわからない。

 子供用遊具やテニスコートが設置されているマジで普通の河川敷を進むと渋谷は見えてくる。と言っても周りはグリーンバックに囲まれているので中はほとんど見えない。渋谷っぽいな〜というのがわかるだけだ。河原に唐突に現れる渋谷‥シュールである。

 すでに様々な映像内で使われている様子。映画を観ていて渋谷が出てきた場合、実は足利であることを今後は考慮せざるを得ないということだ。ミスマッチ感がすごい。

 ということで足利には渋谷があります。これはもう都会の風格。


 そんな映像のまち・足利、これまた数年前に足利市駅に貼ってあったポスターにこんな文言が。

“映像のまち・足利に映画館ができました!”

 今まで無かったんかい。

 どうやらそれなりにあったはずの昔ながらの映画館たちは2000年代には軒並み閉館していたようである。じゃあ今までどこに観に行ってたのか…というと、太田なり小山なりまで行っていた模様。遠い。

 紆余曲折の末、ようやくアシコタウンにユナイテッド・シネマが登場した…という経緯だった。ユニクロとGUもあるし、アシコタウンは足利の希望を背負いすぎな気がする。


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