2022 JR SKISKIから紐解くコピーの力
こんにちは、櫻井恵です。
寒くなりました。あっという間に冬ですね。
冬といえば、スキー。スキーといえば、JR SKISKI。
ということは、JR線の駅構内でポスターを見かける季節になりました。
イメージモデルの俳優さんに、パンチのきいたキャッチコピー。
ポスターを見るたびに「あ、冬だな」と感じるし、「青春したいな」と思います。大好きな広告のひとつです。
今年のイメージモデルは南沙良さん。
イメージソングを飾るのはWrutSさんです。
南さんはドラマ『ドラゴン桜2』や映画『この子は邪悪』などの作品に出演、今期待されてる若手俳優です。WrutSさんは2021年に本格的な活動を始められ、『分かってないよ』が “TikTok 流行語大賞 2021”を受賞、これからさらに活躍が期待されるソロアーティストです。
そんな今年のキャッチコピーは「冬を取り戻すんだ」
率直に、なるほど、、、。あ、すごい分かる、、、。
これ、私のことでもあるやん、、、と思いました。
（青春はもう終わりましたけど）
思えば、コロナによってこの2~3年は活動が大幅に制限されていました。
現に新卒1年目の私は、大学在学中の2年前はは外出自粛を余儀なくされていました。大学の授業もリモート中心、バイトもシフト数が減り、友人と遊びに行くことも難しかったです、、、。
大学卒業に近づくにつれて少しずつ外に出られる機会が増えてきたものの、卒業旅行で海外に行くことはできず、国内の近場で済ませていましたし、ほとんどの友人も同じような生活を送っていました。
コロナ全盛期が最後の青春と被っていたわけです、、、。
私に限らず、もっと広い範囲で捉えてみると、当時の中高生も体育祭や文化祭などの学内行事、修学旅行も中止になり、思い出づくりができない状況が続いていたのではないでしょうか、、、。
そういう状況を振り返ると、「冬を取り戻すんだ」という言葉にすごく共感します。また、それを企業広告として表現されていることによって、今年の冬は思いっきり楽しんでいいんだと、社会から肯定された気分になりました。
ちなみに、JR SKISKIの広告はコロナが本格化し始めた2020年にはキャンペーン自体は行ったものの、感染拡大に伴ってCMの撮影ができず、イメージキャラクターおよびイメージソングの起用は取りやめ。2021年は、本田翼さんをイメージキャラクターにし、マカロニえんぴつさんのオリジナル曲を使用したCM動画を作成し、JR東日本のYouTubeチャンネルやSNS上で公開されました。これまではCMでも放映されていたので、JR SKISKI自体も自粛の傾向にあったといえそうです。
1回目は私が中学時代の頃だったので、エモい。
2020年～2021年はキャンペーン自体は行われていましたが、実質、およそ2年ぶりの本格的キャンペーン再開だったといえるのではないでしょうか。
この背景がまた「冬を取り戻すんだ」というコピーの力強さを感じるポイントにように感じます。
話をまとめると、今回のコピーを通して短い言葉の中に時代背景と人を巻き込む力があると感じました。
JR東海が生み出した名コピー「そうだ、京都行こう」も同じようなことがいえます。このコピーは1993年に生まれました。当時はバブル崩壊で不況が叫ばれており、バブル時は頻繁だった海外旅行も人々にとって厳しくなったタイミングでした。そんな時代背景の中で国内旅行を促し、京都の魅力や日本文化を発見しにいくきっかけをつくったといわれています。
「そうだ」という思いついたときに発せられる言葉からはじまるコピーによって、手軽に旅行できることが訴求されています。かつ、今後私たちがCMなどをみていくうちに、「そうだ」と思った瞬間、京都が連想される脳に変換される導線が形成されたような気がします。（こんなシンプルな言葉なのに人を動かす力があるのって、改めてほんとにすごいことだな、、、）
私が取り上げた2つのコピーは偶然にもJRのものだったのですが、いいコピーというのは時代背景と人を巻き込む力があるのだなと思いました。
時代背景がポイントになっていることから、きっと、「冬を取り戻すんだ」という言葉は10年後に出されてもピンとはこないでしょう。でも、10年後、そのコピーを振り返ったときに、あのときはコロナで色々大変だったよな、、、と思い返すことはできると思います。（どうか10年後はコロナに恐れず生きられる世界になっていますように！！）
写真や映像のようにコピーにも思い出を蘇らせる力がありますね。
時代を上手に言語化し、人に気づきを与えるコピーの力、もっと色々知りたくなりました。
さて、JR SKISKIの広告は本当に毎回ワクワクさせられ、私にとっての冬の風物詩なので今後も注目し続けたいと思います！
イメージソングとCMの公開も待ち遠しいです。
余談ですが、イメージソングはきっと私の冬のプレイリストの定番ソングになるでしょう。なぜなら、過去のイメージソングもほぼプレイリストに入っているので笑
よし、今年の冬はここ数年できなかったことを取り戻す！
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