友達が友達だったひとになった話
かれこれ25年の付き合いがある女友達Aがいる。
間で会わなかった期間もあったので
ずっと密に連絡をとり続けて
色んな話をする親友とまで言えないが
ほどほどに色んな話をするし
時間をエンジョイするような友達だ。
彼女は色々な人生の不運に見舞われながらも
そんなに悩む様子もなく
バイタリティもすごい。
私はとてもダウナーな内面を持った人種なので
(優しく言えば敏感で気難しい)羨ましさと清々しさもあるような人だ。
書こう書こうと思いながらも
なかなか書くことができない自身の育った環境の話が数多あるのだが
久々に彼女と会ったことで色んな気づきがあった。
同時に自身の育った環境の話は
まだまだ整理がついていないことにも
気づいた。
文章化できるのはもっともっと先になるかもしれない。
話は本題に戻り
冒頭のAと先日会話した時に
この人はとても人に厳しいなぁと何度も何度も感じた。
他人への批判が止まらないようにも見える。
出会った当初は
変わった人の話も笑い話に変えられる力を持っていて
そこまで引っかかることはなかったし
そもそもで言えば私に対しては丁重に扱ってくれる節があったので
自分が何か言われて不快な思いをするといった出来事がこれまで一度もない。
しかし!である。
その場にいた共通の友達であり、私の一番の友人Bのことを
扱き下ろす様子が目についた。
ちょっとさすがに言い過ぎじゃない?
と言おうとした時にピタリと止まったので
見守ったのだが
その瞬間から私にとって
悪い人ではないかもしれないけど、嫌なやつになった。
我々は2回目の成人式を迎えたような年齢であるのに
まるで子どものようじゃないかととにかく残念になった。
私はちょうどこの時期に
母親のことがとにかく嫌いで
きつくあたってしまったり
不快な思いをするし
何よりも穏やかに過ごせない自分がとにかく情けなくて
母に関わりたくないと感じていた。
オットさんに対してもそうだ。
顔を合わせば不満に思っているあれこれをとにかく言いたくなる。
(これは学習して今は言わなくなったのですが)
何が言いたいのかと言うと
母やオットさん、家族に対して
私はとてつもなく偉そうにする悪癖があり
それを直したい、乗り越えたいと思いながら生活をしていたタイミングだったのだ。
そこにAの振る舞いを見ていると
まるで家族に悪態をつく自分を見ているかのように映った。
あぁ、私もこうして人(家族)を見下してるんだ。
嫌だな。こんな悪い癖早く卒業したいなと
心底思うキッカケになった。
そして私の父もこういう人だった。
父は自分以外の人を低能だと扱き下ろし
いつも文句を言っていた。
そして自分のことを棚に上げて
人に文句を言ったり、人格を罵ったり
実際に手を出すことも頻繁にあった。
Aの元夫もこういう人だった。
Aは20代前半でできちゃった婚をしていたのだが
その時の夫が
とにかくモラハラがひどく
言葉の暴力もだが日常的に手を上げられていたと聞いている。
30代半ばころ、最終的に命の危険を感じて
着の身着のままで家から逃げ出してきた。
その後、子どもには合わせてもらえず
あの手この手を使って親権放棄をさせられ
バイタリティあふれるAがノイローゼ、素人目にもわかるくらい鬱状態になっていた。
その時期は住まいが離れていたので
電話で長時間よく話していた。
家を出てきてから様子がおかしいなと感じていたのだけど
(元夫の妨害で逃げ出してくるまで5年ほど音信不通になっていた)
この時期に一番親身になって
Aを支えていたのがBだった。
その恩人であるBをよくもまぁ雑に扱うな、と言うのが私の心の声で
きっとBに甘えているんだろう。
人は奪われた自分を取り返そうと
また人から奪おうとする生き物なんだなと思った。
もっと歳を取ったら聞いてみたい。
あなたが奪われたものは取り返せたのかと。
静かに1人の友達との距離をあけて
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