介護の未来学習③イノベーションと介護の専門性とは何か
誰のためのイノベーションなのか
介護の専門性とはなんなのか
ベント・ロル・アナセン氏を知っていますか?
高齢者福祉の三原則(アナセンの3原則)
(1)生活継続の原則
(2)自己決定の原則
(3)残存能力活用の原則
を提言した人です
今の介護の基本となっている原則です
1982年、デンマークの元社会大臣のベント・ロル・アナセン氏によって「高齢者福祉の三原則」として定められました
実はこの三原則は
そもそもは高齢者自身が決めたものだと
知ってましたか?
デンマークでも
福祉のコストと質低下という問題が70年代ありました
日本で今まさに起こっている問題です
1979年に国会に高齢者政策委員会が設立
全市町村に100のワーキンググループができて
高齢者自身が老後のあり方について議論しそれが「高齢者福祉の三原則」のもととなっています。
その時
もう一つもっと大切な提言もありました
サ高宅が日本で始まり民間が参入するきっかけになった考え方です
「住まいとケアの分離」です
デンマークでは特養のような施設のプライムの新規設置が禁止されました
そして住まいとケアが分離した体制を整えつつ、「高齢者住宅」が作られるようになりました
でも実は高齢者住宅といっても
日本のグループホームとかサ高住とは全然違います
これらはデンマークではプライエボリーと呼ばれるものに当たるのではないかと思います
「住まいとケアの分離」は介護予防を促すのが目的。
住環境が社会性を損ない介護を必要な人を増やさぬように、元気なうちに老後にふさわしい
住宅への住替えをし社会性を維持し
将来に備える家や地域に住むということなのです
高齢者の住まいの中心にはアクティビティハウス等があり、それを中心に地域とつながれる仕組みが作られています
日本の高齢者住宅とだいぶ目的がちがいますよね?
どちらかというと
コミュニティの形成や街づくりのイメージです
地域に出られないなら
自分のテリトリーに呼んじゃおうぜ的な発想です
日本の地域資源の発掘ボランティアの提言は本来こんなところから来てるのかもしれません
とここまで書いて何いいたいのだですが
このように今の介護の基礎を作った
重要人物のベント・ロル・アナセン氏ですが
残念ながらまだまだ日本では一般にも
介護職にすらあまり知られていません
私も調べるまでよく知りませんでした
こんな大切なことしたのにです
イノベーション起こしてますよね
世界中で社会変革起こしました
新たな雇用や顧客も生み出しました
でも
ウィキペディアにすらのってません
どんな人で何した人か
ネットで検索してもほとんど見つけられません
介護でイノベーションをおこすなら
介護職も高齢者ももっと
当事者意識を持ち
介護の専門性とはなんぞや
高齢者とはなんぞやを考えないと
いけないのではないかということなのです
http://think.leopalace21.co.jp/article/20160921j.html
https://www.insightnow.jp/article/9338
https://tomonoura.life/normalization/12745/
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南希代子
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