7.お弁当を一口も食べなかった
3歳のわたし。
年少さんのわたし。
今日はお弁当を一口も食べなかった
わたしのことを書いておこうと思う。
わたしの通う幼稚園はお弁当と給食が
毎日交互だった。
給食がきらいな私はお弁当がすきだった。
わたしの幼稚園では
夏はお弁当が腐らないように冷蔵庫に預ける。
お昼の時間になるとお弁当を温めてもらえる。冬は冷蔵庫に入れないから温めてもらえない。
冬のある日。
わたしはお弁当を一口も食べなかったそうだ。
だいすきな幼稚園の先生が事情を聞いても
何も話さないわたし。
先生は心配して母親に今日のお昼ご飯のことを
伝えたのだ。
わたしはお家に帰ったら母親と話をした。
その時わたしはお昼ご飯にお弁当を
食べない理由を話した。
「だって白いご飯が冷たいんだもん。
食べられないよ。」
今聞くと衝撃のような言葉だが
当時の私は至って真剣だった。
母親は次の日からお弁当の中身を
そばにしたりそうめんにしたりしたそうだ。
なんていうわたしの幼少期の話。
だけれどこれを切り取ってみたら
「そんなことありえないよ!」なんて
今の自分が思う価値観は世界に存在する
ってこと。
自分の想定外の価値観に出会ったとき
どうするかで自分の人生の色も面白さも
変わってくるってこと。
母親はお弁当を食べないわたしを怒らずに
わたしが食べられるお弁当に変えてくれた。
柔軟性だ。
大人になっても同じ想定外のことが起きたって
自分にとっても相手にとってもプラスに
変えていける柔軟性を持っていたい。
とまあ、一際変わった子どもであった
話だったのです。