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『はぐ』の小説一覧

更新したらこちらに追加していきます。 「蝶のふすま」(1,303 文字)「月のうさぎと星のねずみ」(1,642 文字)「異世界の守護者たち」(30,186 文字)「影の鏡の謎」(4,802 文字)「愛と剣の狭間で」(11,017 文字)「千春の誓い」(9,476 文字)「神々の運命と英雄の旅①」(34,624 文字)「神々の運命と英雄の旅②」(25,771 文字)「呪われた廃村」(27,894 文字)「クレオパトラ:繁栄の女王」(46,015 文字)夏の魔法と秘密の冒険(1

    • 秋の訪れ

      加奈子は、仕事帰りに普段と違う道を歩いていた。秋の日は短く、既に辺りは薄暗い。オフィス街から少し離れた住宅街を抜ける道は静かで、落ち葉が散乱している。冷たい風が頬を撫で、乾いた葉がかさかさと音を立てた。 「ここ、通ったことあったかな……?」 新しい道を探すのは、少し冒険のつもりだった。だが、何かが引っかかる。いつの間にか道が狭くなり、家々も古びたものばかり。道端の樹々は葉を落とし、地面に溜まったそれらが妙に湿っていた。 突然、足元で「くしゃっ」と大きな音がした。加奈子は

      • 落ち葉の囁き

        秋が深まるにつれて、古い町の街路樹は色とりどりの葉を落としていた。町外れに住む若い女性、結衣はその季節を待ち望んでいた。彼女はこの町で生まれ育ち、毎年秋の美しい景色を楽しんでいた。しかし、今年は何かが違った。いつもと同じ道を歩いても、落ち葉が囁き声のように聞こえてくるのだ。 「結衣……」 彼女は足を止め、周りを見回したが、誰もいない。ただ風が吹いているだけだ。 その夜、家に戻った結衣は、リビングに置かれた窓際の椅子に座り、外を眺めた。月明かりが差し込む中、庭の落ち葉が風

        • 江口誠の探偵録 第3部: 夜明けの遺産

          第1節: 封印された過去 江口誠は、探偵事務所で新たな助手を迎え入れていた。彼女の名は川村美咲。桜田村の事件で江口の活躍を知り、憧れを抱いた彼女は、その後面接を経て正式に助手として採用された。彼女は20代前半で、好奇心旺盛な性格と冷静な判断力を持ち合わせており、探偵としての素質を感じさせる若者だった。 美咲が事務所に来てから、江口の探偵事務所は新たな活気に満ちていた。彼女は事務作業からフィールドワークまで幅広くサポートし、江口もその助けを高く評価していた。ある日の午後、二

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        • 短編集
          3本

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          江口誠の探偵録 第2部: 謎の手紙と古代の地図

          第1節: 不思議な依頼江口誠は、桜田村での成功を経て探偵事務所に戻り、平穏な日常に戻っていた。しかし、彼の心の中では新たな冒険への期待が高まっていた。彼は日々の業務に追われながらも、再び胸を高鳴らせるような挑戦を待ち望んでいたのだ。そんなある日の午後、事務所の静寂を破るようにドアのベルが鳴り響いた。 江口の探偵事務所は、都会の一角にひっそりと佇んでいた。外観は古風なレンガ造りで、歴史を感じさせる木製のドアが訪れる者を迎えていた。事務所の中には、アンティーク調の家具が並び、

          江口誠の探偵録 第2部: 謎の手紙と古代の地図

          江口誠の探偵録 第1部: 消えた書斎の謎

          プロローグ 小さな村、桜田村には、古くから伝わる奇妙な噂があった。村の中心に立つ、朽ち果てた洋館。その洋館には、「消えた書斎」と呼ばれる部屋があり、そこに入った者は二度と戻らないと言われていた。その噂は村の子供たちの間で怖い話として語り継がれ、大人たちの間でも避けて通るべき場所として認識されていた。 この洋館は、かつて栄華を誇った田中家の所有物だった。田中家は代々この村を治め、豊かな生活を送っていたが、数十年前から運命が変わり始めた。田中家の主人が書斎に入ったまま戻らな

          江口誠の探偵録 第1部: 消えた書斎の謎

          読み切り作品: 「夏の夜の奇跡」

          蒸し暑い夏の夜、 街灯の明かりが静かに揺れる中、 玲奈は自転車を漕いで、 古びた神社へと向かう。 そこには伝説があった、 「一日だけ蘇る」という。 玲奈の胸にあふれるのは、 亡き祖母への深い思い。 玲奈の祖母、薫は特別な存在。 幼い頃から、共に過ごした夏の夜、 深く刻まれた思い出。 薫が亡くなった時、 玲奈の心は喪失感で満たされた。 「蘇る…一日だけでも会えるなら…」 そう思い、玲奈は自転車を止める。 神社の階段を、一歩一歩上がり、 蝉の鳴き声が遠くに響く。 玲奈は手を合

          読み切り作品: 「夏の夜の奇跡」

          読み切り作品: 「海辺の友達」

          静かな海辺の町に住む少年、翔太には、一匹の特別な友達がいました。それは、一匹のイルカ、リリーです。翔太とリリーの出会いは偶然でした。 ある夏の日、翔太は海辺で一人遊んでいました。空は澄み渡り、波の音が心地よく耳に響いていました。翔太は砂浜に小さな砂の城を作り、そこに貝殻や流木を飾っていました。彼は夢中で作業をしているうちに、ふと遠くの波打ち際に何かが動いているのに気づきました。 「何だろう?」翔太は好奇心に駆られて、その場所に近づいていきました。近づくと、それが大きな生き

          読み切り作品: 「海辺の友達」

          読み切り作品: 「一瞬の奇跡」

          静かな町の片隅に、古びた時計店がありました。その店の主人、田中さんは、長年時計を修理し続けてきた職人でした。彼の手によって蘇る時計たちは、その正確さと美しさで評判でした。 ある日のこと、一人の若い女性が店を訪れました。彼女の名前は美咲。彼女は祖母から譲り受けた古い懐中時計を修理してほしいと田中さんに頼みました。その時計は、美咲の祖母が若い頃に愛用していたもので、止まってしまってからずっと動いていませんでした。 田中さんは慎重に時計を調べ、その精巧な作りに感心しました。しか

          読み切り作品: 「一瞬の奇跡」

          「呪われた廃村2:怨霊の帰還」

          プロローグヒロトとマリは、かつて廃村での恐ろしい体験を経て、その呪いを解くための儀式を成功させた。神社の中で奇跡的な光に包まれ、廃村から無事に脱出した二人は、家に戻り平穏な日常を取り戻そうとしていた。しかし、マリの祖母の突然の死という悲しい知らせが彼らに届いた。 祖母は生前、村の呪いや儀式に関する知識を持っており、マリにとって頼りになる存在だった。その彼女がまるで儀式の終了と同時に命を奪われたかのように亡くなったことで、二人は深い悲しみとともに、彼女が遺した秘密や呪いの真相

          「呪われた廃村2:怨霊の帰還」

          夏の魔法と秘密の冒険

          第1章: 夏休みの始まり「ミーンミンミンミン…」 夏の日差しが照りつける中、セミの鳴き声が村中に響き渡っていた。田舎の小さな村で夏休みが始まった。この村では、毎年夏になると大きな夏祭りが開かれ、村全体が賑やかになる。 村の中心にある神社の境内には、色とりどりの提灯が飾られ、屋台がずらりと並んでいる。たこ焼き、綿菓子、かき氷など、美味しい食べ物が所狭しと並び、子供たちの笑い声が絶えない。大人たちも浴衣を着て楽しんでおり、祭りの夜空には、花火が打ち上げられるのが恒例だ。 小

          夏の魔法と秘密の冒険

          「クレオパトラ:繁栄の女王」

          1. 序章:運命の星の下に第1話 誕生の瞬間 紀元前69年、アレクサンドリアの王宮。夜空には無数の星が輝き、その中でもひときわ明るい星が一つ、南の空に輝いていた。王宮は静寂に包まれ、遠くから人々のざわめきが微かに聞こえるだけだった。 大理石の床を歩く音が響き、豪華な装飾の施された扉がゆっくりと開いた。重厚なカーテンが揺れ、柔らかな光が部屋の中に差し込む。そこには、プトレマイオス12世が緊張と期待に満ちた表情で立っていた。彼の妻、クレオパトラ5世は、寝台の上で新しい命を産

          「クレオパトラ:繁栄の女王」

          「呪われた廃村」第1話 #創作大賞2024応募用

          あらすじ システムエンジニアのヒロトと大学院生のマリは、温泉旅行中に地図にない廃村に迷い込む。興味を引かれた二人は村を探索し、不気味な雰囲気と奇妙な現象に遭遇。マリの祖母の言葉を思い出し、この場所が家族と関係していることに気づく。彼らは村を呪いから解放する儀式を行う決意をするが、予想外の困難が待ち受ける。果たして二人は村の呪いを解くことができるのか?「呪われた廃村」は、廃村での恐怖の体験を描くスリリングな物語です。 第1話 東京の朝。高層ビルがそびえ立ち、その間を車の列

          「呪われた廃村」第1話 #創作大賞2024応募用

          「呪われた廃村」

          第1話 東京の朝。高層ビルがそびえ立ち、その間を車の列や人の群れが行き交う。まるで鋼鉄とガラスで作られた巨大な迷路のように見える都会の風景は、まさに現代のコンクリートのジャングルだ。冷たい風がビルの間を通り抜け、街全体が活気に満ちていた。 ヒロトはこの都会の一部として、日々を送る一人だ。29歳のシステムエンジニアとして、彼は大手IT企業のオフィスビルに勤務している。高層ビルの一室にある彼のデスクは、デジタルの海に浸かる彼の小さな領域だ。デスク上にはデュアルモニターがあり

          「呪われた廃村」

          神々の運命と英雄の旅②

          はじめに 『神々の運命と英雄の旅』続編となっております。 第三部までの話はコチラよりご覧ください。 第四部:四季の調和第1章: デメテルの嘆き 美しい春の日差しの中、ペルセポネは花畑で遊んでいた。彼女は長くなめらかな黒髪を風になびかせ、その眩しい笑顔はまるで春の花々のように輝いていた。ペルセポネはデメテルの娘であり、その美しさと優雅さは誰もが羨むものであった。花々と戯れる彼女の姿は、まるで自然と一体化したようであり、その純粋で無邪気な心が周囲に生命を与えているように感じ

          神々の運命と英雄の旅②

          神々の運命と英雄の旅①

          登場人物 ペリクリス (Periclis) 概要: 物語の主人公。神々に選ばれた英雄で、数々の試練に挑む。 性格: 勇敢で知恵があり、正義感が強い。仲間を大切にする心優しいリーダー。 背景: 幼少期に神々から特別な加護を受け、普通の人間とは異なる能力を持つ。父は戦士、母は賢者。 カリス (Charys) 概要: ペリクリスの幼馴染で、物語を通じて彼をサポートする女性戦士。 性格: 勇敢で忠実、ペリクリスに対する深い信頼と友情を持つ。 背景: 小さな村で育ち、ペ

          神々の運命と英雄の旅①