美味しく楽しいkitchen倶楽部
筋金入り
親しい人はほぼ100パーセントご存知だろう、私が料理が苦手だってことを。
小学校5年の家庭科から“苦手”という才能を惜しげも無く発揮し、中学の調理実習では友人に「ちょっちょは遅刻してきなよ。作り終わるころ来たらいいじゃん。ね?」とまで言わしめた人物だぞ。えっへん。
子育て中は、「ちょっちょはズルイよねぇ。私なんてこんなにバランス考えてるのに、子どもが『ゆうくんみたいなお弁当が良い』って言うのよ」なんて言われた。
まだキャラ弁なんて無い時代に、肉そぼろで絵を描いていたからだ。料理じゃないことは出来るのである(ちなみに肉そぼろは作れるが、炒り卵は大粒だ)。
去年、同級生宅で行われたスイーツ教室でも、「いや、もう、ほら、私は見ているだけで。。。ごめんね」と言って、美味しいスイーツを食べる専門で参加したくらい苦手意識は筋金入り。
料理ネタ(失敗)は書ききれないほどあり、レジェンドと呼ばれても不服はないけれど、今日はそんなことではなく、2019年に私が大好きな先輩が講師をしてくれた料理教室に行ってきた話を書こうと思う。
アットホームな教室
今日も両手に持ちきれないほどの“苦手”を抱えたまま秩父に到着。
秩父は本当に大好きな場所で、この2019年は毎月一度は訪れたほどだ。敬愛する方々と一緒に過ごせる嬉しさにウキウキと教室に到着。この時点では見学しか考えていない。
メニューは韓国料理。
水餃子のスープ(マンドゥスープ)
エゴマの葉チヂミ
キムチポックンパ(キムチチャーハン)
杏仁豆腐
元々手を染める気は無かったが、もはや作るという作業が想像も出来ない世界だ。これが食べられることにのみテンションが上がる。
エプロンを持っていない私はお借りしたものをつけて直立不動(見学の正しい姿勢)。
まずは杏仁豆腐で、簡単な作り方を教えてもらう。
「杏仁豆腐、作れるかも」と、ちらりと思う私。
皮を伸ばす
次は水餃子。皮は早く到着した人たちが生地まで作って休ませてあった。切り分けたり、伸ばしたりを見学。そしてなんと、勧められるままに私も伸ばしてみることに!
エプロンの後ろは止めるんだって、後で写真を見て気づいた。そこまで苦手?
伸ばす、ひたすら伸ばす
結果発表(ジャカジャカジャカジャン)
⚫︎穴を開けた
⚫︎いびつなのが何枚もあった
でも、私が伸ばした皮でも、なんとか無事に具が包めたのだ。途中何度も誉めてもらって、気持ちよく出来た。木に登った豚と呼ばれてもいい。ぶひー
マンドゥ!
ちゃっちゃ、ちゃちゃっちゃ、ちゃっちゃ、ちゃちゃっちゃ(これはマンボ)
私が夢中になって生地をハート型にしているうちに(本当は丸)、お料理がたくさん出来上がった。
器に盛り付けてから、韓国海苔を上から散らすという重大な任務が私に下されたが、それは難なくクリアした(守備力が2上がった)。
実はここまで行き着くあいだに、いろいろな金言が飛んでいた。「砂糖じゃなくて、、、」「チャーハンはね、、、」「挽肉は、、、」
少し料理もやってみようかな。
素直にそう思える空間だった。
完成、実食、そして
手際の良い方ばかりだと、作りながら喋りながら歌いながらふざけながら片付けも終わっている。みんなすごい。みんなが千人将に見える(キングダム)。一兵卒の私はただただ感心するばかりだ。
私も楽しくて、みなさんも楽しそうで、美味しくて、ためになって、もっと好きになって、
いい時間だった。
そして、なんと
家に帰ってから、一人で杏仁豆腐を復習してみた私。
すごくない?
心に刺さった鏡の欠片は、ゲルダの涙が溶かすよ(雪の女王)。