#021 レ・ミゼラブル(お気に入りを500数える)
2021年も無事に観られてよかったです。
お芝居をあまり観ない方からは
「同じお芝居を何回も観るの?」と言われることがありますが、
ストーリーを完全に覚えていても、毎回感動するので止められません。
というか、止めたくないです。
また観たいです。
レミゼの魅力1:ストーリー
『レ・ミゼラブル』はヴィクトル・ユーゴの同名の小説を原作に、ロンドンでミュージカル化したものです。
19世紀初頭のフランス革命後の混乱した時代を舞台にし、貧困や革命、愛と正義など、考えさせられることがビッシリ詰まった濃い内容となっています。
あらすじは、後半の場面でジャンバルジャンがマリウスに歌う『告白』の歌詞が分かりやすいかも。
ジャン・バルジャンという男が
パンをひとつ盗んで
牢獄に19年
汗で罪を清めた
そいつは仮出獄の許可証を
破り捨てて逃げのびた
日本では、ジャン・バルジャンと神父の場面を切り取った『ああ無情』というお話も有名ですね。
2012年にヒュー・ジャックマン主演の映画が大ヒットしたので、舞台は観ていなくても映画で観てストーリーを知っている方は多いのでは。
この映画は、原作を元にしているのではなく、ミュージカルを元にしているので、ストーリーはもちろん楽曲もほぼ一緒です。
映画のことは別で取り上げたいのでこの辺で。
レミゼの魅力2:音楽
ミュージカルは大きく分けると二つになります。ひとつはセリフと歌が独立しているもの。もう一つはすべて歌のもの。
レミゼは後者。ストーリーがすべて歌だけで進みます。
レミゼの特徴としては、同じメロディーが何度も何度も繰り返されるところでしょうか。
さっき耳にした曲が、歌詞も歌う人物も替えてあらわれる。
同じメロディーが使われることで、伝えたいテーマがより明らかになる気がします。
オーディション番組でスーザン・ボイルさんが歌った「夢やぶれて」は有名ですね。
『レ・ミゼラブル−舞台から映画へ』という本にも彼女の写真が載っていました。
こんな本です。分厚い。
どの曲も素晴らしいんです。
聞き覚えという点では、「民衆の歌」も有名かと思います。
2020年に配信された動画です。
レミゼの魅力3:キャスト
キャストの違い、組み合わせも楽しみの一つです。
つわものな方々は、いろいろな組み合わせで何回も観るわけですね。
今回は、ファンティーヌとテナルディエがクワトロキャストで、他の役はトリプルキャストですから、
えっと? 何通り?
とにかく、たくさんの組み合わせができます。
私は、吉原光夫さんのバルジャンが大好きなので、光夫バルジャンの日を選んでチケットを取るわけですが、
2021年に一回しか行かないとすると、佐藤隆紀さんのバルジャンは観られないわけですよ。
「シュガーのバルジャン観たい!」となるなら、2回行くしかなくなるわけです。私は今年は1回しか行きませんけど。行けませんけど。
2019年の配役。
こちらは2013年。
光夫さんだらけですが、この2013年には、福井晶一さんのバルジャンも観ています。
レミゼの魅力4:劇場
コンサートホールは舞台から客席に向けて奥行きがありますが、お芝居の舞台はもう少し横に広い感じです。
客席や舞台の写真は撮れないので、ロビーのご紹介。
↓ 以前の帝劇のロビー
飲食可能なころは、休憩中にこちらを食べるのも楽しみの一つでした。
2階へあがる階段もすてきですよ。
カフェもあります。
こちらのカフェのティースプーンには「帝国劇場」と刻印があり、持って帰れます。
さて、
日本での初演は1987年6月。そのときからずっと東京での公演は帝国劇場です。
この初演のときに友人から観劇を誘われて
「行きたーい!」と即答したのですが、
私が臨月である8月のチケットだったので、友人たちからNGが出て断念したエピソードがあります。
なんと、ほんとに偶然に、
この観劇日に産んだので、
あやうく“帝劇で出産!!!”なんて新聞に載るところでした。セーフ。
結局、初めて観られたのは1991年でした。チケットが残っていないのですが多分そう。
鹿賀丈史さんバルジャン、村井国夫さんジャベの回。マリウスが野口五郎さんだったと記憶しています。
おまけ:パンフレット
最初のころのものは大きかったです。
ブルーの今年版と比べると、こんな感じ。
大きさは揃っているほうが綺麗ですよね。
高橋一生さんのガブローシュもありました。観てないですが……
お宝と言えるのは出演者にサインをいただいたパンフ。ま、娘のなんですけどね。
テナルディエは三人とも。
アンサンブルの皆さんのもけっこういただいてます。
最後に:書籍
お勧めは鹿島茂先生の『レ・ミゼラブル百六景』。時代背景やフランスの状況がよく分かります。
原作は角川文庫の上下巻は読んでいますが、新潮文庫版の五冊バージョンはまだ。
五十音ブログでも熱く語ってはいる私なんですから、新潮文庫版も読まないとなー(もはや義務のような気分で向き合いそう)。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
***
お気に入りを500数えはじめたきっかけはこちら