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since2012 子育てカフェがはじまった
「カフェをやりたいんです」
2009年ごろのことでしょうか、現在のカフェaona店長スギヤマに初めて会ったときの彼女の言葉です。「子育て支援」の活動をしたいということで人づてにやってきて、何を言うかと思えばコレです(笑)。
「いや〜、それはさすがに大変でしょ、難しいと思いますよ」
そんなふうに伝えたと記憶しています。なのに、あきらめるどころかその後も少しずつ活動を広げ(いつしか私もその活動に巻き込まれ)小さなカフェ(aonaの前身)をオープンしたのが2010年ごろ。その名も「ちょこカフェ」(現在は閉店しています)!
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場所は深大にぎわいの里(旧武蔵野市場)の一角。「子育て世代を呼び込み、にぎわいを作りたい」と、運営する不動産会社さんが、地域で細々と活動していたスギヤマに声をかけてくれたのが始まりです。あっという間に話が進み、空き店舗の1つを居抜きで借りることが決まりました。
勢いで始まったカフェ事業。開店当初はドリンク類を提供する程度でしたが、やがて活動に賛同してくれる人たちが、ボランティアスタッフとして働いてくれるようになり、1日10食程度(だったかな)のランチを提供できる店へと育ちました。
以前は居酒屋さんだったという店内には小上がりがあり、赤ちゃんをちょっと横に寝かせて食事をすることもできます。狭い店内でしたが、イベントを開催したり、手作り品を販売するなど、現在のカフェaonaの原型が少しずつ作られていったように思います。
子育て中の人たちに「必要とされている」
お店を開けてしばらくすると、少しずつ、赤ちゃん連れの方が利用してくださるようになりました。みなさん、それはもうゆっくりとくつろいでいかれます。
出産後はずっと子ども中心の忙しい生活をしているからこそ、たまには息抜もしたい。「こういう店が求められているんだな」と感じたものです。
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実際、こども家庭庁が2023年に実施したニーズ調査では、さまざまな場面で子連れへの理解や配慮を求める声があがっています。とくに「レストラン・カフェに行ったとき」の回答からは「こどもやこども連れに対する周りの方の寛容な姿勢やちょっとしたサポート」を求めるさまざまな回答が記されています(上記リンク先のP.10をご覧ください)。
「こどもまんなか社会」実現の土台に
2015年3月にちょこカフェは閉店。
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調布市のプロポーザルを経て駅前にある調布市所有のスペースの一角をお借りし、子育てカフェaonaとしてOPENしました。
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ちょこカフェでの活動を基盤に、カフェaonaでも「妊娠中の方や乳幼児連れの方たちのニーズにこたえたい」という思いを強く持ち、運営しています。たくさんのイベントを開催し、店頭には手作り品を中心とした雑貨などが並びます。
こだわったのは「靴を脱いであがる店」であるということ。広い店内はハイハイしても大丈夫。ねんねの赤ちゃんは、座敷で座布団の上で寝かせることもできます。
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オムツ替えや授乳ができるのはもちろん(カフェ利用がなくても)、離乳食や子ども向けメニューを揃え、赤ちゃんがぐずって食事ができない方がいれば、ときにはスタッフが抱っこさせてもらうこともあります。
ご近所づきあいのような関係こそ大事に
何回か利用してくださると、お子さんの成長を感じることが多く「大きくなりましたね」と、スタッフがご家族とともに成長を喜ぶことも少なくありません。ちょっとしたご近所さんのようでもあり。
私自身がそうだったのですが、親というものはわが子のことを優しいまなざして見てくれる人がいてくれると感じるだけで、孤立感が薄れ、心に少しだけ余裕が持てるようになることが多いのです。
子連れでも気兼ねなく(むしろ大歓迎されて)利用できるカフェがあることで、ゆったりくつろいで、日々の子育てのエネルギーを養っていただけたらなあと思います。
aonaのようなカフェが各地に増えることが、子育て世代への理解や共感のムードを高め、「こどもまんなか社会」実現の土台になると信じて…今日もルーローハン(※)を仕込むのでした(スタッフが)。
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※aonaのランチメニューは週替り。いつもルーローハンをご用意しているわけではありません。