「獣の国」第1幕 第12場(ロッカールーム)
ロッカールーム
■ ロッカールームの中、ロッカー扉のスリットにIDカードを差し込むイツァーク。
■ 開いたロッカーの最上段には、短機関銃と拳銃がスタンドに立て掛けられている。
■ その下、ロッカー中段には実包のパッケージ1つと弾倉が2本ずつ、諸刃のナイフが1本、フラッシュライトが1本置かれている。
■ ナイフを手に取り、眺めるイツァーク。
■ ナイフを一旦ロッカーに戻し、イツァークは手慣れた動作で弾倉に実包を装填する。
■ イツァークは、短機関銃を左脇の大型のショルダーホルスターに収め、拳銃は右腰のホルスターに、ナイフとフラッシュライトはタクティカルベストに装着する。
■ 外部へと続く扉を開けるイツァーク。
■ 薄暗く殺風景な部屋、ドルジが壁際のベンチに座っている。
■ フライトジャケット、カーゴパンツを着たドルジは、右腰には短機関銃を、左腿のレッグホルスターには大型の拳銃を突っ込んでいる。
■ ダークブラウンの革のジャケットを羽織り、同系色の革のパンツを穿いたアロは、腕を組み壁に寄り掛かって立っている。
■ アロは、ショルダーホルスターにコンパクトな拳銃を差し、腰背部には鞘に収めた長大なナイフを横向きに装着している。
■ ドルジがイツァークに目を向ける。
(ドルジ)お 来たな
■ 答えるイツァーク。
(イツァーク)待たせた
■ ドルジは煙草に火を点ける。
(ドルジ)女2人はまだだ
(ドルジ)女の身支度に時間が掛かるのは どこの世界も一緒だ
■ 質問するイツァーク。
(イツァーク)…… まるで何もなかったかのようにホールの中は綺麗になっていたが……
■ 煙を吐きながらドルジが答える。
(ドルジ)さて
(ドルジ)くたばりやがったのなら ただのゴミと一緒だ
■ 指に挟んだ煙草をくるくる回すドルジ。
(ドルジ)ポイっとそのまま焼却炉へ直行
■ ドルジ、口を歪めながら話を続ける。
(ドルジ)…… だが 生きていたなら……
■ 煙草の先をイツァークに向けるドルジ。
(ドルジ)このスラムの何処かで お前さんの首を狙ってくるぞ
(ドルジ)気を付けるんだな
■ 答えるイツァーク。
(イツァーク)分かった
■ 扉が開き、黒の上下に身を包んだライラとレベッカが出てくる。
(ライラ)お待たせ