質量分析は合否発表
試験の合否発表はとても緊張するものですよね。ドキドキとワクワクの緊張と期待を込めた感情があります。高校受験や大学受験ならば、合否発表はその後の学生生活が決まる重要な因子です。私も大学受験の合否発表はとても緊張しました。私の国公立大学の合否は、上野の国立科学博物館前で確認しました。結果、不合格。とても残念でしたね。まあ、今思うと落ちて良かったと思っているのですが。
実験の中にも、この合否発表に近いものがあります。それが、質量分析です。質量分析は簡単に言えば、その物質の分子量を測定します。つまり、目的化合物の分子量が100で、その物質がきちんと合成されたのなら分子量100のピークが見えるというものです。この質量分析は、小数点以下1桁くらいまでなら精度が高いらしいです。つまり、この質量分析が当たっているかどうかで合成できたか否かが決まってしまうのです。
本日、1週間前に依頼した測定が終了したとのメールが届きました。もちろん質量分析の依頼です。私はこの質量分析を待ち望んでいました。質量分析が当たっていれば新規化合物の生成が認められるのです。待ち遠しくないわけがありません。すぐにホームページを開きました。結果、不合格。私の望んだピークは見られませんでした。とても残念でした。いやー。うまく合成できたと思ったのですが。まあ、出来なかったということは考察のしがいがあるということですから、プラスに捉えます。久々に大学の合否発表を研究室生活でも感じましたということでした。
それでは