坂本龍一 | 音を視る 時を聴く |
現在坂本龍一はちょっとしたトレンドになっているらしく、イベントやら雑誌などあちこちで見かける。
この展覧会はインスタレーションが7種類。
コラボレーションした作家の作品があり、そこに坂本龍一が作った音楽が流れる。または坂本龍一のアルバムを意識した作品など。
音が空間にどのような影響を与えるのかという問いなのかもしれない。
李禹煥の展示は岩などを置くことで空間を形成しているのだと思うが、坂本龍一は音楽でそれをやろうとしているのかもしれない。
音の可能性、ということで考えるとサウンドスケープという概念も意識したい。これはランドスケープが街の風景であることに対して音の風景という概念だ。
物質的なインスタレーションに音を添える。そうすると空間が変化する。映画でもそうだが、日常風景に音を添えるとそれが意味のあるものに見えてきたりする。イヤフォンで音楽を聴きながら歩いても同じだ。
物質的なインスタレーションについて書くと、水にまつわる作品が多かった。水といえば海、生命の起源。そういうイメージがある。
そこから連想するに、この展覧会においては、水を用いることによって原始地球からの長大なタイムラインや自然・地球環境をイメージしているのではないか。
音が感情にあたえる影響は大きいということをあらためて認識できたという点で良い展覧会だった。
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