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北斎展に行く
九州国立博物館にて本日まで開催の、北斎展に行って参りました。
夜にかけてのお出かけになったので、まずは兵糧の用意から。
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久しぶりに高速走行してドキドキしながら九博着。
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日新除魔として朝な朝な
画き捨てたるを
高君子之応需て
末世の一笑と
なりしとは今更肝(汗)顔を
ぬくふのみ
三浦屋八右衛門(北斎)
国の屋高君(宮本慎助)
北斎はあるとき、毎朝に魔を除く絵を画くことにしたようです。
今回は、それを一年分展示されてあったのです。
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書き写したかったけど…読めない漢字があって断念したい…。いやいや、まずは挑戦。といふ訳で…
写真を見て写すのは作業が面倒なので、書き写す。
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老師直の話のままをいふ
当時六十餘度めの住居、浅草田町ニ而、
俗名三浦屋八右衛門、
画名北斎、此老師
当時八十八、誠健筆容体也、毎朝
日新除魔と号して画⬜︎ひして
ともとめたるなり、
そのうち秘蔵
物二葉
弘化四未、此度
元来翁ハ
公義の人ニ而、実子へ代を
ゆつりて、今は楽の隠居也、
娘といふ者名栄、今
五十餘齢也、此娘と
二人暮しにて、食料毎
日三度共買上而暮すといふ
甚しき雅仁なり
「而」を知らぬ私でございます。
若き頃、漢文がどうにも入って来なかったので…
しかしこうしてやってみると、なんとか読めるような…
書いた人の意図や思いを想像すると、読めるように思います。
こういった文は好きで、適当に口に出して読んでみるのも楽しいです。
こういうのを読むことは、書かれた当時の思考回路なども直に感じられてよいですね。
日に三度食べ物を買い上げる暮しが雅かどうかは、今の私の感覚では、逆様にも感じられます。
北斎翁ご本人はどう感じておられたでしょうね〜。
私も、書き物したりするのに「今だ、今書かないと」といふ時にはご飯支度している場合じゃない、と思いますし、
「今日は具合が悪いから」、「おいしいから揚げ食べたいから」、「材料買いそびれてるから」…などと、気がつけば誰かのお世話になっているところです。
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いや〜おめでたい。
画狂老人筆。
あっ!
お洗濯しないとせつのうなりますのでここまでにて…