十三/レージフリーク

 明かりの消えた音楽スタジオの前に一台のタクシーが止まった。麗次はその中を覗くと、手を振る拓也を確認して微笑んだ。
 麗次の隣にはリュウが立っていた。車に乗り込む相棒を見守る彼に、拓也は身を乗り出して言った。
「麗次を借りるよ」
 しかし、リュウは冷めた視線を向け「明日な、レージ」と告げて、無愛想に踵を返した。

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4,024字
オリジナルBL小説です。全30章。完結済み。 18禁につき、ちょっと過激な描写もあります。

天才ボーカリスト高階麗次の愁いに魅かれたモデルの響。 しかし、初対面でいきなり敵意を向けられてしまう。 彼は繊細な外見とは裏腹に予想外の「…

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