11年越しの挑戦!整理収納アドバイザー1級への道
整理収納アドバイザー2級を取得後、1級の取得を諦め不妊治療を優先した私は、その後無事に長女を出産することができました。
そこから11年後の2024年、私が再び整理収納アドバイザー1級を取ろう!と決意したのは、最愛の母を亡くしたことがきっかけでした。
自分の内面に向き合ったことで、私はやっぱり整理収納アドバイザー1級を取りたいんだと気づくことができました。「やりたいことがあるならやりなさい」と母に背中を押してもらった、そのことを今日は書いていきたいと思います。
前回の続きです。前回の記事はこちら↓
1) 娘の入院で感じた整理収納の力
ファロー四徴症とういう心臓病をもって生まれてきた娘は、3歳になるまでに4回の手術を経て、今は元気な日々を送っています。
私が整理収納の恩恵を最も感じたのが、この入院期間です。
大変なこともたくさんありました。でも、明るく乗りきるぞ!と意気込んでいた私は、整理収納アドバイザー2級で得た知識を活かして、快適で楽しい入院生活を送ることをあれこれと考えていました。
病棟の限られた収納に、娘と私の二人分の道具を収納しなければなりません。おむつやおもちゃ、自分の着替え、日用品、趣味の裁縫道具など、モノを絞りながらも病院内で暮らすのに不便がないよう整えられたことで、入院生活を娘との楽しい時間に変えることができたと思っています。
特に裁縫道具を持ち込んだのは良い選択でした。裁縫で気分転換を図ることで、より前向きに過ごすことができたのです。
2)母の介護で考えたモノを所有する意味
時は経ち、2022年3月。実家で父親と二人暮らしをしていた母が軽い脳梗塞になりました。大きな総合病院に移り、3ヶ月以上検査入院をしても脳梗塞の原因が分からず、結局私の妹がオスラー病ではないか?と先生に話したことで、病名が判明しました。
大きな病院の先生でも突き止めることが難しいくらい、とても珍しい病気でした。
言い方が適切ではないかもしれませんが、簡単に説明すると、体内の毛細血管が自分でどんどん枝分かれしていき、こんがらがって出血してしまうという難病です。
母は徐々に自分でできることが少なくなり、お化粧道具やお出かけ用の服などが必要のないモノとなっていきました。母を輝かせていたモノたちが一瞬にして不要なモノとなってしまったことがとても悲しく、切ない気持ちになりました。
代わりにおむつや在宅介護用の点滴、大量の薬が必要なモノとしてそばに置かれるようになりました。
「人生を楽しむためのモノ」を持つステージから、「生きるために必要なモノ」を持つステージへの切り替わりは、私に「モノを所有する意味とは何か?」を深く問いかけてきました。
3)母の死~私の残りの人生の時間は?
在宅介護しながら入退院を繰り返した母は、今年3月、病院で家族に見守られながら旅立ちました。 70歳でした。
優しくて、働き者で、おっちょこちょいで、可愛くて、愛に溢れていた母は、ワンオペで私たち3人きょうだいを育て、ようやく自分のための人生後半を送り始めたところなのに…
どんなに素晴らしい自慢の母でも、70歳という若さで逝ってしまうという事実。
70歳から自分の年齢を引いてみると...
『あと23年…』
元気でいられるのはあと何年?
私は何がしたい?
私は何が好き?
私はどんな人生のゴールを迎えたい?
と自問自答していると、 何かしなければ!動き出さなきゃ!という気持ちが込み上げてきました。
4)先生の死~自分の好きなことを貫いた最期
母が無くなる数週間前に、娘が通っていたピアノ教室の先生も同じ70歳で亡くなりました。今までまったく病気をしてこなかった先生は亡くなる1年2ヶ月前に癌ということが分かり、抗がん剤治療をしながら、ピアノ教室を続けていました。
「みんなにびっくりされるくらい元気なのよ~」と言いながら1年間、明るい笑顔を見せてくれていました。
病気に縁がない人生を送っていると思っても、突然病気はやってきてしまうのだと突き付けられました。ただ、先生は亡くなる2週間前まで教室を開いていました。最期の最期まで、大好きなピアノを弾き続けた人生だったんだなと思うと、精一杯やりたいことをやってこられた先生が羨ましくも思えました。
5)偶然?運命?母に背中を押された日
悲しみが重なっても、現実は待ってくれません。
実家を行き来しながら、たまった仕事をこなし、家事育児をする日常が始まります。
そんなある日、娘の新しいピアノ教室を探していたら、偶然にも新潟で整理収納アドバイザーの準1級講座が開催されることを知りました。(昔と違い、今は準1級を取得すると1級の受験資格が与えられます)
しかも、新潟県で初開催!これは何かの運命だと思いました。
私のやりたかったことはこれじゃないのか?
今こそ、挑戦するときじゃないのか?
心の隅でずっと気に掛けながら、子育てと仕事の忙しさを言い訳に挑戦してこなかった私に、亡くなった母が「やりたいことをやりなさい」と言ってくれているように感じました。
私はすぐに申込みをしました。
そして母の四十九日が終わった翌週、準1級講座を受講し、11年ぶりに整理収納アドバイザーの勉強に取り組みはじめたのでした。
6)11年越しで整理収納アドバイザー1級に合格!
やると決めたら突っ走る派の私は、昼休みや子どもが寝たあとに試験勉強し、休みを調整しながら整理収納ファシリテイトの実作業とレポートを仕上げました。
時間も労力もかかりましたが、自分がやりたいと思ってやる勉強は本当に楽しい!夢中で取り組み、今年の9月、無事に合格通知を手にしたのでした。
7)一歩を踏み出す大切さ
ここ数年、私は仕事や家庭、自分の狭間で、いろいろなモヤモヤを抱えていました。心と環境を整えて、もっとすっきりと心穏やかに笑顔で暮らしたいと思っていました。
今思えば、ずっと片づけのことを考えて過ごしてきたのに、なぜ1級を取ることが浮かばなかったのだろうと不思議に思ってしまいます。
整理収納アドバイザーとして、これからどんな道を歩んでいこうか、まだ明確な道は決まっていません。まずは身につけた知識で自分の暮らしを整えながら、これからの目標を決めていきたいなと思っています。
noteを続けることで、また新しい自分に出会えるかもしれないという期待もあります。
母の死を通して、自分が本当にやりたいことに向き合うことの大切さ、そして一歩踏み出す勇気の大切さを改めて実感しました。
何事も遅すぎるということはありません。一歩踏み出してみたら、また違う道が見えてくるかもしれません。まずは一歩踏み出して、それから考えるのもアリだと思います。
この経験が、誰かの心を動かすエールになればとても嬉しいです。
お読みいただき、ありがとうございました。