教養のかけら

小学校3年生の時、転校をした。
その頃の人間関係の記憶は全くないけれど、「容子さん」という友人ができた。「容子さん」には、「寛子さん」というお姉さんがいることを「容子さん」が話してくれた。それだけの話。
「寛容」ということばを私は知らなかったのだが、そのことだけは記憶していて、姉妹のご両親が意図して命名したことをずっとあとになって理解したのだった。

漢字の持つ意味や、訓読みのすばらしさを知ったのは、高校生になった頃だ。もう半世紀も前の話。古典の先生の授業に感銘を受けた記憶がある。
自分で積み上げる教養のかけら。
その話はまたいつか。

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