カナダの田舎町で見た四季の楽しみ方・そして日本人が備えるべきこととは

「日本には誇れる四季がある!」って思ってましたが、カナダに来て『ごめんなさい、もう言いません』ってなった話です。(笑)

私の住む田舎町は春と呼べる時期が短く、「春だなぁ~(まだちょっと寒いけど)」と言っている間に、強い日差しに襲われます。

初春
  家庭菜園を楽しむ人は、家の中で種まきを行います。加温のための電気
 マットにグロウライト・・・と電気を使って、家の中で芽出しします。


 室内で芽出しした苗や購入苗を庭の畑に植えます。
 家の周りの芝生の管理が始まります。追加で土を足したり、根っこが伸び
 伸び張りやすいように空気穴を開けたり。そして、初夏の間だけ庭を飾る
 花を買ってきて華々しく飾ります。


 自宅のプールで涼むか、ヨットを牽引して湖で過ごすか、ドデカいキャン
 パー(ホテルの一室並み)を牽引してキャンプに行くか、庭にある直径3
 mのトランポリンで跳ねるか
・・・・をして過ごします。そしてキャンプ
 サイトでは「スタンドアップパドルボード」に乗ったり、釣りをしたり、
 棒に馬蹄を引っかけるような超古典的な遊びをして過ごします。


 冬に備えて、庭の花や野菜を全て処分します。放置すると、虫の巣になっ
 てしまうんですって。電飾だのエアーで膨らむカボチャなどで家中をハロ  
 ウィンで飾り、近所にもアピール
します。おそらく、家の中も、かなり装
 飾(使用する食器も含めて)されていると思います。子どもだけでなく大
 人も衣装
を決めるのに大忙し。かぼちゃは、大抵、ハロウィン後に廃棄さ
 れます(食べてもおいしくないので)。


 クリスマス。家の中は、生のクリスマスツリーを買ってきて飾ったりもし
 ますが、やつは管理が大変なので(切った木にどうやって水やりするの
 か・・・)、2mは優に越すプラスチックのツリーもあります。その下に
 は、専用の布が敷かれ、七夕の装飾より豪華な飾りが所狭しとぶら下げら
 れます。ここでも専用の食器(テーブルクロスも含む)が登場します。生
 のツリーも年明けには廃棄されます。それか、来年の暖炉の薪として、幹
 だけ置いておかれるのかな?
 
 あ、もちろん、外の装飾もド派手です。エアーのサンタは毎晩飾られます
 し、庭の木は樹種を問わず、電飾が付けられています。車のトランクから
 は、サンタの足
だけが覗いていたりしますし、車のドアの上には赤鼻のト
 ナカイをイメージした角
までつけて走っています。

 クリスマスの名残を1月4~5日まで楽しんでから、全て片付けます。


毎年思う事ですが、季節毎に使う調度品を換えるとか・・・昔の日本にはあった気がするけれど、今はどれだけの人がやっていることでしょう。カナディアン(と言っても全て移民とその子ども)の生活は金銭的にも彩り的にもとても豊かです。だから物置は季節の道具であふれています。

春の食事や調度品、夏の浴衣や涼のとり方、秋においしい食材の知識や浴衣のしまい方、冬のすごし方、季節に応じた家の管理、食事の作法に、冠婚葬祭のマナー、伝統食の作り方・・・・

どれも、日本では「面倒な事」に分類されて、絶滅しつつあるような気がします。全てが欧米化(北米は季節を楽しむ楽しむという記事なのに!)してしまって、日本らしさはどこに残るのでしょうか。それは、欧米(または欧米化)をひどく馬鹿にした言葉にしか思えなくなってきました。お金も無いし面倒になってきただけなのに。

とりあえず、我が家は「おひな様・鯉のぼり」を飾り、日本でよく食べられる程度の手料理を毎日作っています。買うと高いので納豆を自作し、誕生日には家族で「ちらし寿司・いちごと生クリームのケーキ」も作ります。「年越し天ぷら蕎麦とお節らしきもの」を作り、日系イベントではしっかりと自分で浴衣を着たり、折り紙を折る!というところで日本人らしさを保っています。

もしこれから海外に出る!という予定のある方は、何でもいいので、衣食住のどれかを日本らしく演出?できるようにしておくと役に立つかも知れません。





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