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千由昔話〜英会話習得への道〜⑤

フリーマーケットやガレージセールで仕入れたものをお店に置いてもらって、売れた分だけお金をもらうのは楽だった。しかも仕入れがめちゃくちゃ楽しい。フリーマーケットなどは業者もいたりして、破格の値段で買い取るのは難しい。

一方ガレージセールは、その家の人が不用品を処分したくてやるので、お値打ち品がゴロゴロある。朝の6時ぐらいから出かけるのだが、早朝の客はアーリーバードと呼ばれ嫌われる。業者が多いからだ。カナダ人の彼は車を持っていたので新聞の情報を片手にあちらこちらに向かった。だいたい昼前で切り上げる。何故ならその時間になるといい物はだいたいなくなっているからだ。

お昼を食べたらマリーナにある店に直行する。品物に値段をつけて、自分の名前でリストを作り提出。あとは店の人がやってくれる。売り上げがあればお金を貰う。

自分でフリーマーケットに出店もしたが、こちらは場所代がかかるし丸一日潰れるので数えるぐらいしかやらなかった。

お土産屋の方はだいたい週4ぐらいでシフトが朝から16時か、16時から21時までのどちらかだった。

家族経営だったので、オーナーのお姉さん(推定私より20歳ぐらい上)か叔父さん(推定65歳)のどちらかが常時店にいた。

バンクーバーの夏は日が長い。夜の9時ぐらいまで明るい。夏の方が観光客が多かった。いろんなお客さんがいた。

インド人の客は、ほぼ値切り倒してくる。しかもちょっと嫌な感じで。私の中でインド人のイメージがちょっと悪くなった(笑)

日本人のおじさんはタチが悪い。特に夜は最悪。だいたいどっかでご飯食べた後に酔っぱらった状態で来店し、こっちが日本人だと思うと値切るか絡んでくる。なので、そう言う時は日本人でしょ?と聞かれても英語で対応した。そしたら大人しくなる(笑)

恐ろしいこともあった。昼に来店した白人が出したカードが盗難カードだった。たまたまオーナーが対応していて、おかしいと気付きバックヤードでカード会社に連絡した。犯人も怪しまれているのが分かったのか、カードを残したまま立ち去った。後で警察が来たりして大事になった。犯人が素直に立ち去ってくれてよかった。

オーナーのお姉さんはいい人で、夜遅くなる時は毎回車で家まで送ってくれたり、夕方シフトの時はスターバックスのコーヒーを奢ってくれた。

お店で万引きがちょいちょいあり「怪しい人が入ってきたら店員に注意を促したいんだけど、何かいい日本語ない?」と聞かれたので、日本では人のものを盗る人を「どろぼう」と言うよと教えたら、「それいいね!それにしよ。怪しい人が来たら、ど〜ろぼぅって声かけあおう」となった。ちなみに英語で「ど〜ろぼぅ」は可愛いという意味である。

ある日そのお姉さんが「ど〜ろぼぅ」と叫んだ。一人の男性客がいかにも怪しい。すると目の前で万引きしようとしたので「あんた、何やってんのさ!」と叫んだら、凄い勢いで逃げていった。万引きを見たのが初めてで、凄く怖かった。

変わり種客もいた。来店した白人男性客。品物見ないでレジにいる私のところまで一目散にやってきた。
何ですのん?と思っていたら手紙を差し出され「読んでください!」と言って手紙を渡した後帰っていった。

手紙を読むと「あなたのことが気に入りました。お付き合いしませんか?(要約)」だった。



いや、うち土産もん屋やねん。土産買えや。




電話番号も書いてあったが、フル無視していたら3日後にまたやってきて「返事がないから来た。お付き合いどうですか?(要約)」と言うので、恐ろしくなって「あ、彼氏いるし一緒に住んでるから」と言ったら帰っていった。




いや、怖いて



普通に一人暮らししているときだったのだが、嘘も方便である。何にもなくてよかったけれど、しばらく帰りは注意した。

そしてこれはフラグだったのか、後々彼氏と住むことになる。それも普通の家じゃない所に、、、。


つづく

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