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千由昔話〜英会話習得への道〜③

バンクーバーに着き、生活のルーティンにも慣れ1ヶ月が過ぎた頃、突如体調不良に襲われた。  

朝起きたら眩暈が酷く起き上がれない。元々、低血圧で貧血気味ではあったが、こんなに酷い眩暈は生まれて初めてで恐ろしかった。ベッドに横になっていても、目を瞑っていても私の周りの景色がグルグルと回転するのだ。

仕方がないのでホストマザーに学校に電話してもらい欠席の連絡をしてもらった。

トイレにも這わないといけない状態で、吐き気が凄い。何が何だかわからないまま眠ることしかできなかった。2日ほどそんな状態で、3日目に病院に行った。

日本人のお医者さんだったので日本語で病状説明できてよかった。診断名は「メニエール病」

メニエール病は、体の平衡感覚(バランスを保とうとする感覚)をつかさどる、内耳(ないじ)と呼ばれる部位にリンパ液が過剰にたまることが原因で発症します。

メディカルノートより


あの頃スマホがあったならググりまくっていただろう。ないのよ、30年前は。お医者さんから言われたのはストレス。

めちゃくちゃ楽しく毎日を生きていたのにも関わらず、ストレス。
ストレスなんかないと言ったけれど、気付かないストレスの方が重症と言われた。



知らんがな!


3日目のときもフワフワした感じが抜けなかった。酔っ払った時の千鳥足な感じ。どのくらいで治りますか?と聞いたら、人によりけりなんですよねぇと。

あの時スマホがあったなら、経験談をググっていたことだろう。でもない、ないのよ!

完治に3週間ほどかかった。異国での怪我や病気が1番困る。

あ、皆さん、そろそろ2ヶ月目で英会話能力が伸びた理由言えやと思ってますね?

結論から言うと



男です!



は?なんじゃそれ?ですよね。順番に話します。

実は、ホストマザーの友人の男性(カナダ人独身)に惹かれてしまったのだ。最初は年もだいぶ上だし、私は英語が出来ないしと思っていたのが、会うたびにどんどん気になり、私から連絡先を聞いて個人的に連絡を取るようになっていた。

こうなると話したいことはいっぱいあって、私の和英辞書に手垢がいっぱい付くぐらい勉強した。「次にあったらこれが言いたい」それだけのために、文章を丸暗記した。

早く語学習得するには、外国人の恋人を作れは本当だった(個人の責任でお願いします) 

2ヶ月も経つと「話したい」という切実な思いでした丸暗記文章が増えてくる。

彼と付き合うようになって、英語だけでなくカナダでの生活も広がりを見せた。

英語に限らず何かを習得するには、モチベーションが大事だ。何かを「好き」と言う感情ほどエンジンがかかるものはない。実は高校の時に、国語の先生が好きになり認めてもらいたいがために、テストというテスト頑張った結果、国語のみトップの成績であった。同じ文系の英語は赤点ギリギリだったというのに。

全ての教科の先生がイケメン性格良し先生だったなら、私は東大に合格していたのでは?と思う。

話を戻そう。彼と付き合うようになって色んな経験をした。

まず覚えたのがビリヤード。ビリヤードバーなるものがありそれによく通った。

店にはチャレンジ台があって、挑戦者がワンゲーム代(200-300円ぐらい)を持つ。勝ち続けるとタダでゲームを継続できる。最初こそ負けまくったが、だんだん上手になると何ゲームかは無料の恩恵も受けた。

彼と喧嘩した日には1人で出かけて見知らぬ人と飲んだりゲームしたりしたが、今から考えると変な事件に巻き込まれなかったのは幸運でしかない。

他には、たぶんあの頃カナダにいた日本人がやったことがないであろう仕事もやった。そのお話は④につづく。


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