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千由家、家を買う(31)

30話からの続き。

翌日15:00神奈川の物件の担当者より電話が入った。

あ、苦手な感じ。

なんというか、押しの強そうなちょっと人の話にかぶせてくるような話し方。

あー、あかんかもなが第一印象。いくら土地が良くても、これから10ヶ月ぐらい行動を共にしなければならいないから、相性って大事。

でもとりあえず会ってみてから決めようと週末に約束を取り付けた。週末は大学の保護者会があって、向こうもミーティングの予定があるということで、では3時にと電話を切った。

数日後、その担当者から電話が入った。あれ?もしかしたらもう決まっちゃったかな。前回の事が頭をよぎる。

担当者「もしもし、週末ですがお急ぎならお昼前にミーティング取ることもできます。キャンセルが入ったので」


はぁ?



いや、言うたよね?私、昼まで保護者会って。人の話聞いとらんのか。あぁ、ポンコツよ、ポンコツよ。君達はなんでそんなにポンコツなのか。

私、この人と家作る自信ない。覚えられないなら書いとけ!!

という訳で、嫌な感情のまま週末に突入。約束の時間に行ってみた。会ってみると、今まで思ってたよりいい人だった(どないやねん)

気になったことを聞いていく。気がかりは2つ。1つ目が新設された擁壁に対しての補償が何もないこと。

いや、怖いやん。新しくてもさ。擁壁なんて名前ならガチガチの一番強度あるやつにしてよ。そして補償がないということは、家を建てて1年で崩れても己で修理しなければならない。

いやぁーこわいー。

2つ目は全館空調。ダクトレスのこのシステムはまだ始まったばかりで使ってる人の口コミが少ない。使わなくてもいいのだけど、魅力的ではある。

あと思ってたより固定資産税安くない。なんなん、固定資産税。なんで消費税や不動産取得税払ってんのに、毎年固定資産税取られなあかんわけ?

これがなけりゃ、先々心配することもないのに。チッ

全館空調の展示場が相模原市にあるということで、次の日行ってみることにした。担当者は行けないので展示場に話を通しておきますということだった。

相模原市の展示場で全館空調を体験してみた。湿度が50%ぐらいで快適。続いて他の部屋もついでに見せてもらう。

バスルームタイル張りで素敵。

私「わぁーこれはとても素敵ですね。おいくらぐらいの差額ですか?」

担「あーこれは特注で物凄く高いんですよー」

私「おいくらくらい?」

担「1,500-2,000万とかですねー」

私「」

ウォークインクローゼットも造作の家具が付いてて素敵。

私「これ同じものだとどのぐらいかかりますか?」

担「あーこれも特注で高いんですよー。500-1000万とかです」

私「」

キッチンも海外製のが入ってて素敵。

私「このキッチンはいくらです?」

担「特注なので〜」



もうええわ!



あのさ、高いもの入れたらそら素敵やろ。でもさ、あなた方が出してる標準設備ってあるやんか。それで展示場作って勝負しなさいよ。ゴリゴリに盛った状態の展示場なんてなんの参考にもならんわっ!

帰宅後、夫とどうするか相談したけど、2人ともう〜んて感じでこの土地は、お断りすることに。

もうここまで来たら、せめて夫婦どちらかがここ!っていうまで決めないわ。

シリーズロングラン決定!(決定すな)

つづく

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