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スモールビジネス(個人事業、小さい会社)の成功法則④

大赤字エステサロンからの相談


奈良県のエステサロン経営者Kさん
めでたく10周年を迎え、「10周年のキャンペーン企画をしたい」
という最初のコンサル相談でした。

10周年企画の目的は?と聞くと
「10年続いたサロンのお客様への感謝を伝えたい」

顧客への感謝というと
・粗品を配る
・料金を割り引く
などが思い浮かびますが

私はKさんの経済状況からして
「お客様にすべて還元できるほどのキャンペーンでは首を絞めるから」

・お客様にも喜んでいただいて、
・サロンも儲かる

この2つを目的にキャンペーン企画をしました。

まずは、目的ありきです。

結果、
毎月ひとりで120万円程度の売上だったサロンが

「10周年キャンペーン」の2か月間は
ほぼ一人で400万円を売り上げたのです。

まさに売上2倍。

Kさんの瞬発力がキャンペーン企画を納得して売り上げを上げて素晴らしい結果になりました。

以来

私の毎月1時間の低額コンサルを継続受講していただいております。
「マーケティング」=物の売り方

は仕掛け次第で、小さいサロンでも売り上げることが可能です。


今回は
Kさん 「11年記念パーティーをやりたい。クラウドファンディングでお金を集めます。そのクラウドファンディング手数料を取られないんですよ」

私「何の目的があって11周年記念パーティーを大阪でやるのですか?」

Kさん 「お客様の感謝の気持ちを伝えたい」

私「思い付きで、イベントをやるのは賛成できないなあ。それにサロンではなくイベント会場で飲食するんでしょう」

目的は何かということがはっきりしません。
感謝を伝えたいのでしたら
こちらが飲食費を負担することが前提です。

私は「事前にExcelで収支をきちんと明らかにしてから実施してね。
私は今のゆとりのない経済状況でパーティーをやるのは反対です」
と強く言いました。

Kさんのやりたい気持ちもわかるけれど
経済的に余裕のある状況ではないのが明らか

そして数字を計算せずに「やりたい!」にすぐ飛びつくのがKさんの特性です。
私の胸の内は違和感でいっぱい。辞めさせたいなあ、そう思っていたのです。

イベントは事前に収支表を創ること


私が反対したにもかかわらず
収支表も事前に作ることなく、梅田でイベントを実施。
もちろんコンサルを受けていただいている以上、出席しないわけにいきません。

梅田の高いビルの素敵な結婚式会場で、
吉本の芸人さんをよんだり、動画撮影、編集、別にカメラマンなど依頼して60名などが参加。
華やかなパーティー、こんなに企画して大丈夫なのかな?

と不安な気持ちで私はパーティー会場を後にしました。

終わってから収支表をもらうともちろんイベントは大赤字。

手元に資金がなくなり、消費者金融から借り入れをしないといけない状況です。
11周年記念は自分の首を絞める結果となりました。

結果、
「千由紀さんに反対されていたのに、ええかっこしいでやってしまったら、お金が全くなくなってしまって大変な状況に・・・」

手元の運転資金が足りなくなって、
化粧品の仕入れもできずにコンサルの時間も半泣き状態です。
借り入れも考えなくてはいけない状況です。

「感謝イベント」は儲かっている時に企画するもの

ビジネスはなんでもやる前に
収支表をあらかじめ作ることです。
その中で多少のブレ(キャンセルや思わぬ出費)は仕方がありません。

でも全くどんぶり勘定では、赤字になるのは当然です。

収入はいくらで、支出はこんな経費がいくらで、、
この計算をきちんとできない人はお金が残りません

・出版記念パーティー
・〇〇感謝パーティー
・会社のお客さんを呼んでのコンペ

ほとんどのパーティーは、会社が儲かって決算のお金が余っている時にお客様への還元の意味を込めてするものです。


厳しい言い方ですが、
数字に弱い、きちんとExcelで収支も作れない経営者がやってはいけないものです。

ビジネスは「やりたい気持ち」をすべて数字に落とし込むこと

Kさんの良いところは瞬発力があるところ
自分がやりたいと思ったことにすぐに飛びつきます。

ですが
気持ちだけではビジネスは成立しません。

今回は「千由紀さんに反対されていたのに、やってしまって・・・・」
辛い状況になってしまい反省しきりでした。

ビジネスの基本的は
収入が、支出より上回ること。

「感」だけで
「これはいいぞ、これはうまくいくかも、ビジネスチャンスだ」
なんて思っているうちはど素人です。ドボンと落ちてしまいます。

収支が予測できないビジネスは、どんなに売り上げても会社は赤字で、経営者は貧乏のままです。



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