リハビリに専念できない!若手理学療法士が知っておくべき職場の現実と対処法①
お疲れ様です。
ちーよねです。
「患者さんにしっかりとリハビリを提供したい」
そんな思いを持って理学療法士になったにも関わらず、実際に働いていると思うようにリハビリができない日々に悩んでいる理学療法士及びリハセラピストは多いと思います。
特に、新卒で病院に就職するリハセラピストは多く、私が回復期病棟勤務時代に悩んでいる後輩をたくさん見てきました。
今回の記事では、現場で直面するその原因を具体的に挙げ、その解決策を考察していきたいと思います。
病院勤務の理学療法士がぶつかる悩み
施設基準とリハビリ適応の低さ
私が回復期に勤務していた約2年前は、施設基準を満たすために病床数の40%を重症患者で満たすという決まりがありました。
本来の目的として、急性期病棟の負担を減らすべく、回復見込みのある患者の入院期間を減らすというものがあったみたいですが、実際はそのような患者がたくさんいるわけではありません。
結果的に、施設基準を満たすために、リハ適応の低い重症患者を入院させるという方向になっていました。(回復期リハビリテーション学会でも同じような講演があったので、各地似たような悩みがあると思います。)
さらに、何かあってもいいように50%程度は重症患者を入院させるという対策を当時取っていました。
この50%という数字は意外と大きく、60床あれば30人が重症患者です。
単純に考えて、担当患者の半分が重症例(適応の低い患者を含む)となります。
もちろん、そのような方々へのリハビリも大切ですが、どんどんリハビリを提供する理学療法士及びリハセラピストを目指してきた若手にとっては、かなり大きなギャップになるかと思います。
人員不足のため、理学療法士が介護業務に回る
急性期や回復期に限らず、近年は看護師や介護士不足が問題となっております。
場合によっては、変則勤務を強要され朝のトイレ誘導や清拭、食介などの業務をやらされることがあります。
このような事例が続くと、本来医療従事者は役割分担がなされているにも関わらず、職種ごとの境界線が曖昧になり、通常業務時にも介護士業務を手伝う場面が出てきます。
このような時間が増えれば増えるほど、やる気のある理学療法士及びリハセラピストほど「自分はなぜこんなことをしているのだろう」という感情になります。
スタッフ不足による付帯業務の増加
上記のような問題が発生すると、退職者が相次ぎ、次第にスタッフ一人当たりにかかる業務が増加していきます。
例えば、一人当たりの担当患者が増えることで、作成しなければならない計画書や自主トレ表、カンファレンス用紙の枚数が増え、残業時間の増加や昼休み時間を削ることが予想されます。
相対的に患者さんに対して提供するリハビリ内容を考える時間が減り、介入内容の幅が広がらない状況が発生します。その結果、どの患者さんにも同じようなリハビリになってしまい、思うようにリハビリができないといった感情が発生してしまいます。
結果的に精神的にも肉体的にも疲労が蓄積し、仕事に対して前向きになれない状態が当たり前になってしまいます。
おわりに
ここまで、思うようにリハビリができないと悩んでしまう原因について3つ考察してみました。
これらの問題に関しては、自分自身でなかなかコントロールできる問題ではなく、もどかしさを感じると思います。
ただ、このような現状があるということを理解するだけでも気分的に違うと思います。
解決策もいくつか考えられますが、今回は長くなってしまったので次回考察してきたいと思います。
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