[コラム] 3月21日は世界ダウン症の日
3月21日は国連が定める「世界ダウン症の日」。
ヒトの細胞の中には遺伝子がある。
遺伝子は染色体の中に入っている。
ヒトには2本で1組の染色体が23対、合計で46本の染色体がある。
このように染色体というは通常2本セットになっているのだが、ダウン症候群の人たちの21番目の染色体は3本になっている。
故に21トリソミーとも呼ばれる。
それで3月21日がダウン症の日なのね。
うちの5歳になる息子も、ダウン症候群である。
今日はダウン症を身近に感じてもらおう! というわけで、うちのミラクルボーイの保育園選びと、保育園生活&療育を中心にお話したいと思う。
ダウン症などの障がいのある子を授かったばかり、または、これから産むぞって家族の人たちの中には、どういう生活が待っているのか、保育園には行けるのか…全く何も想像できなくて不安…と先の見えないトンネルに入り込んでしまった気持ちの人もいるかもしれない。
そんな人たちが、少しでも未来の姿が想像できたら…という想いなのである。
もちろん、ここで書く内容は、特別なケアは特に必要なさげなお子さんの子育てをしている人や、これから子供を迎えたいと思っている人にも読んで欲しいですよ。
★いろいろな制度は自治体によって違うかもしれないので、調べてくださいね。
◎保育園に入れよう!と決めるまで
うちの息子は生まれつきの心疾患があり、1歳になるまで何度か手術し、入退院を繰り返していた。
0歳から保育園に通うダウン症の子もたくさんいるけど、こんな感じで、うちは、保育園はまだまだ先…ってな感じで過ごしていた。
その後、第二子の娘も生まれて、私の社会復帰はちょっと延長。
そもそも、息子のような子が保育園に行けるのかな~と、障がい児の保育園事情をまるで知らない私は思っていた。
(悲観的ではなく)
娘が保育園に通える月齢になった時、息子は2歳。
ダウン症の子はゆっくりと成長するので、2歳になった息子はまだ哺乳瓶からミルクを飲んでいて、食事は離乳食の中期くらいの状態。
言語による意思疎通は無理。
二足歩行もまだで、高這いで高速移動しているころだった。
※ちなみにこの高這いはかなり萌えな情景だった。懐かし。
同い年の他の子たちがどのくらいの発達段階なのかよくわかっていなかった私も、息子の成長がのんびりであることはわかっていた。
そんな息子が保育園に行くとなると、何が必要なのだろうか…。
いろいろ未知すぎて不安はたくさんあった。
しかし私もいい加減、働かねばならんし、息子だって社会に出ていろんな子と関わった方が絶対によいはずと私は思っていた。
そして、私は、一緒に働く人たちの後押しもあって、保育園に申し込むことを決意したのだった。
◎お役所は神対応だった!!!
保育園に入りたい!と思ったけど、どうしたらいいのか全くわからなかった。
なので、私はまずお役所の保育課に行った。
※名称は地域によっていろいろなので調べてね。
窓口で、「保育園に入れたい。子供は二人。息子はダウン症。どうしたらいい?」と相談した。
すると、担当の人が大きな地図を広げて、熱心に障がい児枠のある近くの保育園を徹底的に調べてくれた。
若い女性の職員さんで、とにかく親身になって探してくれた。
保育園にはいくつか種類がある。
認可保育園(公立・私立)、認証保育園(東京都独自)、無認可保育園、認定こども園などなどである。
私の暮す地域では、認可保育園の中なら、いくつかの保育園に障がい児の枠があり、そこに申し込みできるとのことだった。
息子の場合は、医療的なケアは必要なかったので、医師による診断書などは必要なかったけど、必要になる場合もあるかもなので要チェック。
できるだけ、詳しく、心配な点を事前に相談した方が、後々話が違うってならずによいと思う。
医療的なケアが必要な子を受け入れている園もあったり、子の発達状態によっては障がい児枠のない園や、こども園、幼稚園にも入ることも可能となる場合もあったりと、地域によって状況は様々と思うので、諦めずにまずは相談である。
ただし、適切な対応をしてくれるのかどうか先生方との念入りなすり合わせは必要になると思われる。
障がい児の枠としては多いのかどうかわからないが、家の近くで障がい児枠のある認可保育園は、4園あった。
1園につき1~2枠である。
障がい児のケアが手厚い地域なので、これで枠数は多い方なのかもしれないけど、それでも必要とされている数には達していないかもと思う。
候補のうちの2園は既に枠がいっぱいなのだが、引っ越したりとかもたまにあるから、ダメ元であたってみてください…とのことだった。
そして、職員さんはこんなことも私に教えてくれた。
「できたばかりの私立の園は、障がい児枠があってもノウハウがなく望んだ対応をしてもらえないこともあるかも。でもパイオニアにはなれる」
「公立の園は横の繋がりもあり、障がい児を保育してきたノウハウが蓄積されているので、話はスムーズかも」
「見学は絶対に行った方がよい。見学時に心配なことを全て聞いて、どんな対応をしてくれそうか確認は必須」
こうして私は、この職員さんにたくさんの知恵を授かって役所を後にした。
◎保育園選び始まる
お役所の職員さんの助言どおり、私はまずは候補の保育園の見学に行くことにした。
保育園に電話して、見学したいと言うと、だいたい日付と時間を指定されて、来れますか?という感じになる。
もちろん平日である。
子連れで行ってもたぶん大丈夫なんだが、うちは赤子二人だったので、連れてくのちょっと無理かも…という感じだった。
※コロナ禍だと子連れOKかわからない。
ので、4園の候補中、実際に見に行けたのは2園のみだった。
最初に行った園は、私立の新しい園だった。
新しい園は上記のとおり、ノウハウがないかもだけど、食わず嫌いはいかんと思って見に行ってみた。
そこはカッコいい建物の綺麗な園だった。
見学者は私ひとり。
男性の園長先生が出迎えてくれて、まずは一方的に園の理念などを話し始めた。
で、何か質問は?と言われたので、「うちの子はダウン症で歩行もまだで、食事も他の子と同じものは食べられないのですが…」と言ってみた。
すると、園長先生は怪訝な顔をして「園児はたくさんいますから、個別対応は無理ですよ」と言った。
この園は認可保育園で障がい児の枠もあるので、たぶん、保育士さんや調理師さんと直接話をしたら、対応を考えてくれていたとは思う。
なんだけど、この園長先生の返答から、この人は保育士ではなく経営者で、いろいろわかってないのだな…と悟った。
この園に入ることで、息子がこの園のパイオニアになることは可能だった。
ちゃんとこちらのことを伝えれば、ちゃんとやってくれそうな園ではあった。
そうやって道を切り開いていくことも我々の使命なのかもしれないけど、その時の私にはそんな気力はなかった。
単純にこの園長先生が苦手だった…というだけでもありw
私は直観に従う。
この園を候補から外して、私は次の園へと向かった。
次に見学に行ったのは、公立の保育園だった。
前の私立の保育園とは違って、味のある年季の入った建物。
その日は複数人の保護者たちと一緒に見学だった。
こちらでも園長先生が案内してくれたけど、保育園の理念とかの説明はなく。
実際に園児たちが遊んでいる場面や、施設の説明、それから給食、昼寝…など生活面でのことを紹介してくれた。
最後に何か質問は? と聞かれたので、私は「うちの子は他の子と同じような食事ができないのですが、対応してくれますか?」と質問してみた。
すると、園長先生は「その子にあった対応を相談しながらやりますから、心配ないですよ」と即答してくれた。
帰り際に、ダウン症である場合の保育について個別に聞いてみようと思って、園長先生に近寄ると、「何か不安なことがありますか?」と向こうから聞いてくれた。
それで、ダウン症で歩行もまだ、食事も離乳食に近いものという話をしたら、「大丈夫ですよ。事前に体験保育もできるし、心配なところは全て相談してから入園できるようにしましょうね。」と言ってくれた。
私にはこの先生が神に見えた。
私が見学に行けたのはこの2園だけだった。
あと2つの候補の園は、片方が公立で、もう片方は私立である。
公立の方は、実は息子が1歳児の時に緊急一時保育でお世話になったことのある園で、他のダウン症のお友達も通っているところなので、見学なしでも問題ないことがわかっている園だった。
そして、もう1つの私立の方は、歴史の長い園だった。
見学の日に行けないので、いくつか質問してよいかと電話すると、園長先生が出てくれた。
そして、「ダウン症で、歩行もまだ、食事も他の子と同じものは食べられない…」と相談してみた。
すると、園長先生は、「大丈夫ですよ。ダウンちゃんを保育した経験もありますし、成長がのんびりという感じで心配されてるんですね?」と答えてくれた。
こちらの園でも、食事や日々のケアはちゃんと息子に合わせてやってくれるとのことだった。
見学には行けなかったけど、ここなら大丈夫そう…と思った。
そうなんですよ。
対応の仕方は、公立か私立かはあんまり関係なく、園によってなのね。
新しい私立の園でも、特別なケアが必要な子に対して知識があれば、相談しながら対応してくれるところもたくさんあると思う。
大事なのは、やはり見学である。
それと、直観には頼るべきであると私は思った。
ちょっとでも違和感があると、卒園するまで何年もそれを引きずることにもなる。
これは障がいあるなし、関係なく、どんな子の保育園・幼稚園選びに共通して言えるのではないかと思う。
入る前に、たくさんやり取りすること。
これがいいのかなと思った。
ああ、そうそう、当時0歳の娘も同時に保育園選びだったけど、息子にとっていいところは娘にとってもいいところで間違いないので、息子基準で探していた。
娘は他にも選択肢がたくさんあったけど、調査のキャパオーバーで…。
枠数の問題で二人同じ園は無理かもしれないけど、候補のどこかに入れれば…という気持ちだった。
◎体験保育
さて、保育園の候補が決まり、申し込みを出した。
受け付けてくれたお役所の職員さんは最初に相談した人とは違う人で、悪い人ではないが、ロボットみたいな人だった。
お役所の人が全員神ではないことを私は思い出した。まあ、書類出すだけだったからいいけど。
息子に関しては事前に体験保育をすることになった。
これは障がい児枠に申し込みの子がやるものなのかな?
娘はやらなかったので、そうかと思う。
体験保育は2日間。
実施する園は公立の中から選ばれるけど、そこに入るわけではない、とのことだった。
それから実際に入園するのが私立の園になった場合でも、情報はしっかり引き継いでもらえる。
体験保育は、私が2件目に見学に行った神的園長先生がおわす、あの公立の園だった。
当日、園に到着すると、四つ這いで動き回る息子に園長先生はキュンキュンのご様子で大歓迎してくれた。
↑そのころの息子
息子は同じ歳の子たちがいる1歳児のクラスへと案内された。
私はそれまで、療育のクラスには通っていたけど、一般的な1歳児と息子が一緒にいるのを見るのがこれが初めてだった。
みんな息子より一回り体も大きくて、二足歩行をしており、そして喋っていた。
おお、こんなに違うのか…。
まあ、でも様子を見よう…と思って、私はなるべく存在を消してお友達の中に入って行った息子を観察した。
息子は割と我が道を行くタイプで、知らない子がいても臆することなく興味のある方へとずんずん行く。
愛嬌もある。
そんなちょっと風変わりな新入りに、お友達も興味津々。
なんか可愛いのが来た!!! ってな具合でいろいろな遊び方を教えてくれていた。
息子も喋れないなりに、コミュニケーションをとってお友達の中に入っていた。
これなら大丈夫かも…と私は思った。
この時に対応してくれた保育士さんはベテランの先生で、ダウンちゃんの保育経験もある人だった。
先生たちは、特に息子に付ききりになるわけでもなく、何と言うか、慣れてる感じだった。
そして、給食の時間。
息子の摂食については事前に説明してあった。
そして、私が伝えた感じと近い食事が出てきた。
これは保育園の定型の食事とも違うので、息子仕様で用意してくれたものなのだ。
息子のようなダウンちゃんは、咀嚼や嚥下がへたくそで、飲み込む際に危険な感じになることがある。
なので、わりと大きくなるまで、柔らかいものや飲み込みやすいものを食べさせる必要がある。
これは、離乳食とは違って、食材や味付けは他の子用と同じだけど、柔らかさだけ違うというものなのである。
介護食に近いのかな。
舌でつぶせる程度、とか歯茎でつぶせるとか、そのくらいの食事が当時必要だった。
食事と共に調理師さんも部屋まで来て、いろいろ確認してくれた。
ちょうどよい料理だったので、私はそのことを先生たちに伝えた。
この日は私が食べさせるところをみんなに見てもらった。
息子は普段と違う食事だったけど、がんばって食べていた。
実はこのころ、まだ主食がミルクで、ごはんはあまり食べたがらない時期だった。
早々にミルクをやめてご飯だけで生きていけるようにしないとな…と私は思っていた。
保育園では哺乳瓶も使えないし。
こんな感じで体験保育の一日目は終了。
緊張していたのは私だけで、息子は楽しかったようだ。
翌日。体験保育の2日目は、私は送り迎えだけ、息子だけ保育園に残りみんなと一緒に午前中すごし、給食までやってみる、ということだった。
これまでに私と離れたことは何度もあるので、その点は大丈夫だった。
私がバイバイと出て行っても息子はケロっとした感じで、私の方が寂しかった。
昼過ぎになって、ドキドキしながら迎えに行くと、ちょうど給食を食べているところだった。
私の姿を見ると、息子はえーんと泣いた。
普段、痛い時以外はほぼ泣かない息子だが、声を上げて泣いた。
お友達も先生も楽しくやってくれてはいたけど、すごくすごくがんばっていたんだと思う。
「あらあら、ここまで楽しくやってたんですよ~」
と先生もびっくりしてた。
そんな姿に私も泣きそうになりながら、息子をぎゅっと抱きしめた。
よくやった息子よ!! これから社会生活を始めるんだよ。
先生たちは、息子の2日間の様子を見て、これだったら問題なく集団生活ができるでしょう。と言ってくれた。
◎入園決定
それからしばらくして、子どもたち2人の保育園が決まった。
一時期、待機児童が問題になっていたけど、だいぶ改善されたのかな??
↑入園当時の二人。左が娘0歳。息子2歳。
娘は、第一希望にしていた家から一番近い保育園になった。
こちらは息子が緊急一時保育でお世話になっていて、ダウン症の子もたくさん通っている園だ。
そちらに、息子ではなく娘が入った。
そして、息子は、体験保育をしたあの園に決まった。
わたしはほっとした。ちょっと家からは遠いけど、息子のことを知ってくれているところに入れるのが何より安心だ。
こうして、二人の子供は同時に保育園へ通うことになった。
息子のクラスの子たちも、体験保育に来ていた息子のことを覚えていてくれて、四つ這いで高速移動する息子を見ると「来たんだね~」と歓迎してくれていた。
担任の先生も体験の時の先生が引き続きで安心だった。
ただ、園長先生だけが変わっていた。
公立の園ではこのようなことが起こる。
だけど、新しい園長先生も神のごとくいい先生だった。
入園するころには、息子も哺乳瓶を卒業して、とろみをつけたお茶をスプーンで何とか飲めるくらいにはなっていた。
先生は大変だが、保育園ではそうやって水分をとるようにしてもらっていた。
調理師さんも体験の時と同じ先生だったので、給食も心配いらなそうだった。
こうして、私は、入園するまでに、ほぼ全ての心配事を取り除いて、保育園を始めることができ、仕事にも復帰することができた。
◎楽しい保育園生活
来年度で息子も年長さんである。
↑近影
入る前に心配だったことなどはすっかり忘れてしまうくらいに、今では保育園を全面的に信用して全てをお任せしている。
体験保育の時に遊んでくれたお友達とすっかりマブダチになった息子。
登園するとみんなが駆け寄って来て、抱きしめてくれたり、顔を撫でまわされたりして、息子は人気者だ。
息子は保育園の生活を通していろいろなことができるようになっていて、私も驚くことがたくさんある。
手を洗ったり、着替えをしたり、脱いだ服を袋に入れたり、靴を脱いだり履いたり。
友達のこともよく見ていて、集団生活の中で決まり事などもしっかりやっているようだ。
※まねっこはやたら得意。
↑公園のモニュメントの顔を真似している
先日は、みんなで合奏をしているのを見たけど、驚くほどちゃんとやっていた。
歌うところ、楽器を演奏するところ、踊るところのパートにわかれているのだけど、ちゃんとやっていた。
もちろん歌なんか歌えないのだが、「ば~う~おう!」など彼なりにしっかり歌っていた。
お散歩の時も、歩けないころはベビーカーで連れて行ってもらっていたのだが、このごろは、お友達と手を繋いで一緒に歩いて行っているそうだ。
しかも複数人から手つなぎを申し込まれて、誰と手を繋ぐか息子が選んでいるという贅沢ぶり。
(女の子をご指名するそうな。。)
オムツがまだとれていないのだけど、オムツ換えもずっとやってくれていて、タイミングを見てトイレトレーニングまでやってくれている。
保育園という場所は本当にすごいなと思う。
送り迎えのときにチラッとしか見れていないけど、様々な個性を持ち、様々な特性を持った子供たちを、先生たちはよく理解し、それぞれにあった対応をしている。
すぐ喧嘩しちゃう子、一人でいたい子、男の子だけどおままごとのスカートをはいて遊びたい子、おもらししちゃう子、じっとしていられない子。
息子も含めて子供は天使などではなく、モンスターである。
いつでも優しい心で接することはいくら仏でも厳しい時もある。
それでも先生たちは根気よく子供たちと向き合ってくれている。
バラバラな個性の子たちが一緒にいて楽しい場所。それが保育園なんだ。
もちろん、全ての保育園がそうではないだろうし、こんな神のような先生ばかりではないかもしれない。
でも日本の保育園は、このような雑多な感じをよきものとして運営してるのだな、ということがよくわかった。
そして、先生たちが多様性を受け入れる姿勢でいると、子どもたちもそんな感じになる。
息子の通う保育園の子供たちは、ケアが必要な子に対応する能力に長けていて、偏見もなく、息子のそのままを受け入れてくれている。
時に喧嘩もし、話の通じない息子に困惑することもあるだろうけど、それがこの子、って感じで仲間に入れてくれている。
これは、先生がそうしているからだなと思う。
息子の通う園には、息子以外にも障がいのある子が何人か通っていて、ダウン症だけではなくて、別の症状の子もいるけど、みんな楽しそうに保育園生活を送っている。
ちなみに、娘の保育園も同じような感じ。
娘の園ではASDの子がいて、よく廊下に出ているんだけど、先生がついてるときもあれば、お友達が自ら好んで付き添っている姿もよく見かける。
保育園という場所は本当にすごい。すごいとしか言いようがない。
なお、私は他の保護者の方々にも、保護者会の時に息子がダウン症であることを告げて、仲良くしてくれてて嬉しい、と伝えている。
送り迎えのときに会った時も、いつも遊んでくれてるんですよ、ありがとう、と話しかけている。
親御さんたちも息子の話を子供から聞いているみたいで、そうやって話しかけると嬉しそうにしてくれる。
我が子がダウン症であることを言いにくいという気持ちもあるかもしれない。
相手が困るのでは…? 打ち明けた時の反応が怖い… という気持ち。
私も最初のころはそうだったけど、人はだんだん図太くなっていくw
出会って早いうちに言ってしまうと、実はお互い楽になったりするもんだ。
こっちがあっさり言うと、意外と相手もすっと受け止めてくれたりする。
今では、昔からの友達にはもちろん、近所の人たちにも何でも話している。
何なら、道端で話しかけてくれた人にも伝えている。
だいたい「かわいいわね~おいくつ?」みたいな話になるので、「5歳なんですけど、ダウン症なんで成長がのんびりなですよ~」と説明している。
すると、なるほど、と相手は理解する。
次にその人がダウン症の人などを見かけたときに、あ、あの子と同じね、って思い出してくれたりして、認知が広がると考えている。
興味のある人は、いろいろ質問もしてくれるようになったりするよ。
で、これは他のお母さんが言っていてなるほどと思ったんだけど、近所の人に息子のことを伝えることよって、万が一息子が徘徊していたり、災害時に独りでいたりしたときに、気にかけてもらえるのではないか…とのことだった。
そういうことは大いにありうると思った。
差別的な目で見る人もこの世にはいるかもしれないけど、ほとんどの人は、ケアが必要な人と認識して気にかけてくれる。
これが現状で私が肌で感じているところ。
我々は人数でいったら圧倒的マイノリティーなんだけど、人生の中で少しでも関わりを持った人には、できるだけ身近に感じてほしいなと思っている。
この先、息子と別々の道へ進んで行くお友達やその家族のみんなが、何かの時に「そういえばこんな子がいたな~」と思い出してもらえたらいいなーと思うのである。
◎療育とは何ぞや
自治体によって違いはあるかもしれないけど、ダウン症やそのほか、発達に気になるところがある子供たちは、療育を受けることができる。
「療育」とは何ぞや、と調べると、“障がいを持つ子供や、その可能性のある子供が、社会の中で自立した生活を送れるように支援するもの” などと書いてあると思う。
と言っても何なのか解らんよね。
私もわからなかった。
なので、ここでは私が実際に療育に行ってみた結果の解釈を述べておきたいと思う。
あくまでも私の解釈なので違ってるかもしれないけど、ひとつの参考として…。
私が思う療育とは、集団生活の中で自分をコントールするのが難しい子がいれば、その子が自分で自分自身をコントロールする術を見つけられるように道筋を作ってくれるところ。
他人に自分の意思を伝えるのが不得意な子が、自分なりに相手に何か伝える方法を見いだせるように一緒に考えてくれたりするところ。
単純に発達がのんびりな子が、家庭だけでは体験できない遊びなどを通じて様々な刺激を受けられるところ。
意思疎通の難しい我が子とどう接してよいか迷っている親御さんがいれば、いくつか違ったアプローチ方法を見せてくれるところ。
そんな感じのところだ。
療育というのは、集団生活ができるように躾をしたり、何かを訓練したりする場ではなくて、子が自ら、集団の中で自分がどうやって生きていくのか発見できるように助けてくれる場所なのである。
さらに、療育は子のためだけなく、保護者のためでもある。
どうやって育てていけばいいのか迷える親たちの先の見えない行き先を、明るく照らしてくれるのが療育の先生たち。
我々が直面する様々な困難は、長い年月をかけて研究されて来たことでもあり、子の個性に合わせていろいろな対応が考えられてきている。
それらの知識を授かることによって、気持ちが楽になる親御さんもたくさんいるのではないかと思う。
療育は子のためだけでなく、私のためでもあるのだ…と私はずっと思っている。
療育で出会う他の子たちの家族との交流もしかり。
出会いは私をどんどん強くしていったのだった。
療育は今のところ、障がいがあったり発達に心配なところがある子などが通う場所となっているが、本当は、全ての親子に通ってほしい場所でもある。
数回だけでもいいので、1歳児検診などのように、全員が一度は体験できるものでもいいのではないかなと思う。
だって、どんな子だって育てにくい部分って少なからずあるでしょう?
うちなんかは、療育に通っている息子より、娘の方がよっぽど難しい。
私に療育での体験がなければ、どうしてこの子はこんななのか…と悩んでしまっていたかもしれない。
無論、療育を通じて知った対応方法を全て実戦できてはいないけど、娘がぬぎゃーっとなってしまうときは、対応が正解でないんだ、別のアプローチしなくちゃ…と思うことができる。
ここが解っているかどうかって、子育てに対する不安感の度合いが全然違うと思うのね。
保育園などで配られる子育て支援のヒント集みたいなものは本当に一般的なことしか書いてないので、当てはまらない子の方が多い。
そして、それに当てはまらないことによって過剰に不安になってしまう人もいる。
(うちの子、遅れているのかも…)
(うちの子、変なのかも…)
そういう心を救ってくれるのが療育なのかもしれない。
うちの子、大丈夫じゃん、って思えるようになるかもしれない。
※そのままでいい、と言う意味ではなく、特性にあわせた対応方法が見つかるかもしれなくて、そしたらもっと社会の中で暮しやすくなるかもって意味ね。
だけど、必要なのに頑なに行きたがらない人もいる。
療育に行ってみたらもっと楽になるかもしれないのにな…と思う場面もあるけど、診断もされたくないし、行く必要があるとも思いたくない…という気持ちの人もいる。
診断を受けると、子の状態に対して名称がつく場合もあるんだけど、それで「発達障害」と言われる場合もある。
我が子の状態に対して、名称が付いていることでほっとする人もいるし、「障害」という言葉がついていることでショックを受けてしまう人もいる。
名称、もうちっとどうにかならないのかな…と思うよ。
うちはダウン症で最初から問答無用でいろいろ決まって行ったけど、そうじゃなかったら、私は子を療育に通わせていたかな、と時々考える。
とにかく、療育では目から鱗のことばかりなので、より多くの人がここでやってる内容を知れるといいのに…と思う。
◎療育ではどんなことをするか(1~2歳)
では、療育では具体的にどんなことをしてるのか。
※療育の内容は施設によって違うので確認してね。
私達の暮している地域では、療育を受けたいとお役所に相談すると、療育を行っている施設にて面接が行われ、療育が必要かどかの判断をしてくれる。
そこで、「必要」と判断されれば、行政のサービスとして療育を受けることができる。
そして恵まれていることに、うちの地域では、療育を行っている施設が2種類あって、好きな方を選ぶことができる。
ひとつは私立のダウン症に特化した療育を行っている施設、もうひとつは公立の発達支援で、ダウン症以外にも様々な子たちが通う施設である。
私はいろいろな子のことを知りたいと思い、公立の施設に通うことにした。
息子が1歳になったころだ。
↑これは2歳くらいかな
療育の始める時期は特に決まりはないんだけど、0歳から始められるところもあれば、1歳から始める、という施設もあり。
早ければいいってもんでもなさげなので、自分たちにあった形で始められるといいなと思う。
ダウン症に関して言えば、詳しく調べたりすると、この時期にこれをやった方がいい…などの情報はいろいろ出て来たりするけど、私の個人的な感覚としては、いつ何をしたかは実はあんまり関係ないかも…と思っている。
個人差がめっちゃあるし。
遅咲きの子もたくさんいる。
療育には行ってないというお友達もいるけど、それでも問題はなさそうである。
人や音楽との触れ合い、そのほかいろいろな刺激が多い方がいいよね、くらない感じ。
気張らずやりましょう。
1~2歳の間の療育は、週一回、複数の親子がグループで参加するものだった。1回の時間はだいたい1時間くらい。
共働きの家庭ではけっこう大変。
療育が必要な子の場合、このくらい行く必要があることを社会が認知してほしいと思う。
グループ療育では毎回決まった工程を繰り返し行っていた。
手を洗い、自由に遊ぶ時間、みんなでゲームしたり、工作などする時間、パネルシアターなど鑑賞する時間、別の部屋に移動して自由に遊ぶ時間。
何かを練習したり訓練したりは全くしない。
1時間の間に場面を変えて、いろいろな遊びするだけ。
だけども、療育に通う子たちには、これがものすごく困難な子たちも多い。
まずは、自由に遊ぶ時間が終わってみんなでゲームを始める、というだけでも大騒ぎである。
場面の転換でパニックを起こす子たちもいて、なかなか気持ちの切り替えができないのだ。
そんな中で先生たちは、根気よく続ける。
ちなみに先生は保育士さんだ。
場面の切り替わりで毎度同じ掛け声を使いながら、この掛け声がすると場面が変わるよ~と子供たちに伝え続ける。
するとどうだろうか。
数ヶ月もすると、あんなにギャー――ァアアとなっていた子らが進んでおもちゃを片付け始めるではないかっ!!!!
こんなことできるんだ!!!と親もびっくり。
そして我が子を誇らしく思うのだ。
言葉が通じない子には写真や絵を見せて、次にやることを知らせる。
だんだんと子供たちはその絵が出ると次に何をやるのか予測できるようになっていく。
息子の場合は、パニックを起こしたりするタイプではないのだけど、何か決まったことをやらねばならない時に、何をするのか全く理解してないところがあった。
しかし、毎週繰り返していくうちに、自分で手を洗ったり、出席カードにシールを貼ってそれを先生に渡すとか、自分のマークと同じマークのところに磁石を貼るとか、呼ばれたらはーいと手を挙げたりとか、できるようになった。
我が子が自らの意思で、何か意味を持って行動するところを私は初めて見る事になったのだ。
こういうことが必要ということも、できるようになるということも、療育に通わなければわからないことだった。
このようなことができるようになっていると、保育園生活にも応用できる。
療育を行っている施設では、通っている保育園に訪問してくれて、いろいろ指導してくれたりもする。
※地域差あるかも。
保育園と発達支援センターの連携がよく取れていると、私もだいぶ安心なのである。
◎療育ではどんなことをするか(3~5歳)
3歳になると、今度は音楽療法と言語指導が始まり、それは就学前まで続く。
音楽は親子のグループで行い、言語指導はマンツーマンでやる。
回数は減って音楽が月1回、言語が月2回だ。
※この回数は交渉すれば増やしたりもできる場合があるらしい。
音楽療法では先生のピアノに合わせて様々な楽器を演奏してみたり、音楽に合わせて身体を動かすゲームなどをしたり、友達と協力して何かしたりする。
先生は音楽療法士さんや作業療法士さん、保育士さんなど数名の先生が対応してくれる。
※音楽療法士とは、音楽を通して高齢者や障がいのある人をケアする先生。
※作業療法士とは、食事などの日常の動作能力を見てくれる先生。
演奏と言っても、楽器を渡して好き勝手にやらせるという感じで、曲の演奏を練習したりはしない。
息子は楽器が得意なのでこのクラスはとっても楽しくやっている。
ゲームのルールも、先生がお手本をやると、すぐに理解してできるようになった。
いつのまに、こんなにできるようになったのか…と驚きである。
たぶん保育園に通い出したのもあるかと思う。
息子は未だ言葉は発しないが、いろいろなことを理解する力がついてきている。
↑これは家族でカラオケに行ったとき
ばぁ~う~と彼なりに歌う。音楽は大好き。
言語指導では、カードや型ハメを使った遊びや、指先を使う遊びを通じて言語の発達をみてもらっている。
先生は言語聴覚士さんだ。
※言語聴覚士とは、言葉や聞こえなどに困難のある人の機能回復や発達の援助をしてくれる先生。
こちらも何か訓練するわけではなくて、息子の理解度を遊びを通じて確認してもらっているという感じだ。
5歳になる息子は、発話はないものの、多くの言語を理解してきており、二つのカードを見せられて「リンゴ、どっち?」と言葉だけで指示されて正解を取れるようになった。
日常的に使う言葉であれば、かなりの数の言葉を聞き分けられていると思われる。
言語は自然に習得していけるとは思うけど、子がどの程度の状態なのかは、言語指導を受けてないと素人の私ではわからないと思う。
思った以上にいろいろ解っていることが知れる。
↑友人にもらった言葉の絵本で遊ぶ二人。
妹からも言語の刺激はたくさんもらっている。
ちなみに、ダウン症の子が喋りだす時期は個人差がものすごくあり、3~4歳で単語など言える子もいれば、8歳くらいで喋りだす子もいる。
息子はさほど早い方ではなさげであるが、言語の世界に入っていなくても、理解度は高いと感じられることは多々ある。
というわけで、なかなかしゃべらなくても頭脳は確実に成長しているので、過度の心配はいらないと私は思っている。
私は言語について異常に興味があるので、言語指導という機会に恵まれて、好奇心が止まらない状態だ。
先生にいろいろ質問しまくっているw
あっとゆうまに喋りだした娘の言語習得の過程も大変興味深かったし、何年もかけてゆっくりと言語の海へと入って来ている息子も面白すぎる。
以上が、息子と私が受けてきた療育のざっくりした内容だ。
参考になったかな。
◎リハビリについて
療育とは別で、身体の発達に心配のある子はリハビリも受けることができる。
リハビリは理学療法士の先生が行う。
※理学療法士とは、怪我や病気、障がいなどによって身体を思うように動かせない人に対して、動作能力の回復や改善を目指しリハビリを行ってくれる先生。
こちらも療育同様、診断を受けて、必要とされれば行政のサービスとして受けることができる。
もしも、寝返り・うつ伏せ・ハイハイ・二足歩行などの過程で、発達が遅いかもと思ったら、お役所の保健師さんなどに相談してみるといいかも。
ただ、これらの発達は個人差もあるので、平均より遅れていたからといって、何の心配もいらない場合も多い。
不安があるけどわからない…という状態が一番精神にくるので、親身になって見てくれるところで診断してもらえるとよいかもしれない。
大丈夫ですよって言ってもらえたり、もしも心配なところがあれば、どのような対応があるのか、状態がはっきりすることで見えない不安が軽減されるはず。
うちの場合は、最後の心臓手術が生後6ヶ月の時に終わったんだけど、手術前には寝返りができていたのにできなくなってしまったので、病院の勧めで入院中にリハビリを始めた。
↑これ、心臓手術前夜の息子。萌え。
退院後は公立の施設に引き継がれてリハビリを続けた。
※療育を受けているのと同じ施設。
息子の場合は、ダウン症児としては通常の発達度合いで、その他の問題点はなかったため、二足歩行ができるようになるまでのリハビリとなった。
リハビリでは、何か練習するわけではなくて、体を動かす遊びをしながら発達をみてもらい、家でできる遊びなどを教えてもらう、という内容だった。
この部分の筋肉が弱いからこのような姿勢になりがち、とか、それを改善するには、このような遊びをするとよい、などかなり具体的に教えてくれた。
息子はまあまあ長い時を高這いで過ごし、3歳1ヶ月のころに突然二足歩行を始め、リハビリを卒業した。
リハビリをやったからどう、ということはないのかもしれないけど、子の体の状態を知っていると、なかなか歩かなくても不安はなかった。
なお、ダウン症の子はだいたい2~3歳くらいで歩きはじめる。
これより遅くても大丈夫よ。
◎摂食指導について
もうひとつ、息子が受けてる指導がある。
それは摂食指導。
これは、食べること(かみかみごっくん)に心配のある子が受けるものだ。
療育のクラスではお茶を飲む時間があり、作業療法士の先生が様子を見てくれる。
うちの場合は、その時に摂食指導を受けますか?と声をかけてくれたのだ。
※作業療法士とは、食事などの日常の動作能力を見てくれる先生。
うちはこのように自然に始まったのだけど、受けたい場合はやはり自治体の保健師さんなどに相談になるのかなと思う。
摂食指導も療育をやっている施設で行うことになった。
なお、口腔外科や歯医者さんなどでも摂食指導をしてくれるところもあるそうなので、事前に調べてもいいかもしれない。
摂食指導は作業療法士の先生により行われる。
2~3ヶ月に1回、食べているところを見てもらいたい食事を持参してやる。
ここでも何か練習をするわけではなくて、食べているところを見て、状態を教えてもらい、どんな食事にしたらいいか教わる、というものだ。
広い部屋に食事用の机とテーブルが置かれ、大人がいっぱい、正面にはカメラが…という状態でやるので、子によっては嫌がる子もいるかも。
…私だったらこんな中で食べるの嫌なんだけど、息子はそれほど嫌がったりはしないで毎回食べている。
が、若干緊張はしていると思う。
毎回、保育園の先生も同席して、食事の形態など細かく確認をし、支援センターとの連携をはかってくれている。
食事は、保育園生活でも一番気になるところなのでとてもありがたい。
摂食の先生はとても優しいけど、厳しい。
息子はなかなかお粥から卒業できなかった。
わたしゃいつまで粥を作ってるのか…と夜な夜な冷凍しながら思っていたものだ。
最近やっと普通のごはんOKになってきた。
ダウン症の子は総合的に食べるのが下手である。
我々が自然に習得し、何も考えずにやっていることができなかったりする。
息子の場合は、咀嚼をするようなるまでも時間がかかり、咀嚼できるようになってからも、なかなかスムースに飲み込めない状態が続いている。
口の中でバラバラになった食べ物を舌でまとめて飲み込むのが下手なのだ。
だから、いつまでも口の中に物が残っている。
そして、自分でスプーンを持って食べることはできるようになったのだが、どんどん口に入れてしまうので、おえっとなって、出したりする。
へたすると喉につまって危険なのだ。
といっても、だいぶ何でも食べられるようにはなってきていて、コンビニで買ったものが食べられたり、外食が可能になったりしてきて、めちゃ楽になった。
↑ファミレスで喜びの踊りをする息子
コップから直接、とろみなしの液体を飲めるようになったし!!! ペットボトルでお茶が飲めるとういうのは、うちにとっては革命的な出来事であった。
そう、私は料理が不得意で好きでもないので、息子用の特殊な料理をするのがものすごく大変だったんだよ。
亀のようなスピードであるが、確実に成長している。
最初はとにかく大変だけど、がんばろう!!!
※摂食指導はあんまり意味ない感じもしてたけど、実は娘も食べるの下手で飲み込めずによく吐き保育園でも心配されたけど、「全然大丈夫っす」と余裕で構えることができ、実は鍛えられていたw
◎おしまいに
以上が息子の保育園事情と療育についてだ。
より具体的に書いた方が誰かの役にたつかなと思って、長い記事になった。
読んでくれた人ありがとう。
同じダウン症でもいろいろだし、自治体によって制度は異なるだろうから、これが全てではないと思うけど、ひとつの参考になったらいいな。
私たちはありがたいことに、これまで、信頼できる先生や仲間に出会えて、特に大きな問題もなく過ごせている。
自分の価値観を(善意から)押し付けてくるような人にも未だ出会っていない。
しかし、これから就学活動も始まるし、小学校に入ったら、これまでのぬくぬく天国というわけにもいかないんだろうなーと思っている。
世の中には意見の合わない人がいるというのは当たり前のことで、時には絶対に相まみえない人と関わっていかねばらない時もあるだろう。
心無いことを言わることだってあるだろう。
そういう時に、お互いの価値観を押し付け合うのでなくて、いい感じの着地点が見つかるといいな…なんて甘い考えを現状では持っている。
でも私は、どするのがいいのかまだ答えが見つからない。
時間をかけてでも見つけていきたいと思っている。
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