2024年 チューリップ賞 予想
各馬診断
ガルサブランカ
【走法】
前肢は標準的な高さで柔らかく回転させて、綺麗に伸びきってから靱やかに折り曲げて地面を強く叩く形。跳びはやや高めで可動域は標準的。一定のペースで柔らかく回転させており、前後の連動性も素晴らしく全体的な体の使い方も柔らかで無駄が無い。総合能力は高いが、トップスピードが抜けているというよりは、ある程度高いスピードを持続することに長けていそうな走り方。
距離は広いレンジを高いレベルでこなせそうだが、1800m~2000m当たりがベストか。世代戦なら2400mまで。1600mは追走面でも特に不足は無いが、短距離寄りのスピードを持った馬にはやや引けを取りそう。今回はペースが早ければ素直にトップレベルでの評価としたい。スロー想定でも瞬発力もそれなりにありそうで大崩れは考えにくいが、距離やコース適性がより高そうなピッチ優位な馬などを上に取りたい。
ショウナンマヌエラ
【走法】
前肢はダラっと低めの位置に振り上げてから澱みなく振り下ろしの動作に入って、地面を掬い上げるような形で掻き込み気味に入っている。首が終始高く前肢の着地が体に近い位置の為、ストライドも伸びず、地面を強く捉えることも出来ていないので前肢による推進力が薄い。跳びは低く、後肢の可動域は標準的で引き付けて少々の溜めはありつつも蹴り出し強度は並。体のバランスが後傾で推進はやや上向きでトップスピードは低い。直線の長いコースでは相当前残り馬場などで無ければまず評価しづらい。コース適性面で言えばローカルのような小回り平坦がベストだと感じる。今回の場合、どの展開でも高い評価は出来ない。
スウィープフィート
【走法】
前肢は少々ぎこちなさがありつつも大きく使って、やや高い位置で伸びきってから力強く振り下ろして地面を掬い上げるような入り方で若干パワー質。跳びはやや低くも可動域が広く、蹴り出しの強度もあるので後肢による推進力が大きい。前後の連動性は多少噛み合っていない感じで、四肢の挙動にしてはややピッチの効いた方向になっておりマイルもこなせてはいるが、トップスピードが高い訳では無い。登坂自体も不得手ではないが1600m戦で登坂時のトップスピードを求められると、低い位置で四肢を回転させたり全体的なピッチの早い馬にはどうしても劣ってしまうだろう。ペースとしては道中が早くなった方が良い。
スティールブルー
【走法】
前肢はダラっと投げ出すように高い位置まで上がりながらも、伸びきってから振り下ろすまでの溜めが短く、非常に機敏な回転になっており、地面には強く叩きつけるような入り方。跳びはやや低く、後肢の可動域は広めで蹴り出しも強め。それでありながら後肢回転も早く、非常に優れた回転力とそれなりに伸びるストライドを兼ね備えたレベルの高い走法。しかし消耗の激しそうな走りでもあり、適性距離は1400mあたりか。道中が早くなければ1600mもカバー範囲。また、ストライドを伸ばせることを考えれば小回りよりも広いコース向き。登坂ではストライドが少々こじんまりとした形になりベストとは思わないが、阪神外回りなら直線は坂以外の距離もそれなりにある為、大幅にマイナスという訳でもない。
タガノエルピーダ
【走法】
前肢の回転位置はやや低く、キビキビと回転させて折り曲げる際の力感強く、若干掻き込み気味に地面に入るが脚抜きは早い。後肢は可動域やや狭めであるが、跳びがやや高いのと、引き付けてからの溜めは効いてやや強めに蹴り出されており、後肢による推進力がそれなりにある。しかし前後の連動性は悪く、後肢の蹴り出しから前肢の着地までは間隔が短く、ストライドが伸び切りらないピッチ優位な走りになっている。基礎的なスピードは高いが持続力のある走りには見えず、距離適性は1400m〜1600mあたりがベスト。
コースレイアウト面では、登坂時には前肢の入りが深くなりスピードを阻害してしまう形になるように思え、阪神などの急坂コースは綺麗な馬場の場合スピード面においてマイナスか。展開面でハイペースであれば直線を惰性でどこまで耐えられるかという勝負になるが最後に急坂が来るのはキツいのでは。荒れた馬場であれば、前肢の使い方から相対的に綺麗な馬場より良くはなりそうだが。スローペースであれば、急坂でトップスピードに乗り切れず評価はし難い。逆に荒れた馬場なら高評価としたい。
ミラビリスマジック
【走法】
前肢は柔らかく使って低い位置で回転させ、若干掻き込み気味に地面に入るが脚抜きは早い。跳びは低く、後肢の可動域もやや狭めである為、全体的に低い位置での四肢の回転になっており、まさに登坂に適した走りと言える。ピッチの効き方からも距離は1600m前後がベストか。後肢の蹴り出し強度は並で、前後の連動性もイマイチで追ってから沈み気味のフォームになるまでは姿勢も高くストライドが伸びない走りで加速力には難あり。スローに落としすぎると直線の加速力勝負で置いていかれる可能性も。しかし直線の長い阪神外回りのコースレイアウトを考えれば、ある程度補いは効くとも思う。急坂をトップスピードで迎えられるなら。
ラーンザロープス
【走法】
前肢は大きく使って回転させるが、首の位置が終始高い関係で着地は体に近い位置。入りはやや掻き込み気味。跳びはやや高く、可動域は狭めだが溜めがあって滞空時間は長い。距離適性は2000mあたりがベストに見え、このメンバーでだと全体的な体の使い方はゆったりした方であることは間違いない。持久力はありそうだがトップスピードには乏しく、スロー展開ならまず評価できない。広いコースの場合、ペースが流れれば他馬が沈む中惰性で足を伸ばしてというイメージも湧くが、急坂待ち受ける阪神コースではもう少し回転力が欲しいと感じる。
ラヴァンダ
【走法】
前肢はダラっと中程度の位置まで振り上げてから惰性で振り下ろすようにして軽く地面を叩く形で力感薄め。跳びは低めで後肢の可動域もやや狭く一定のペースで回転させて蹴り出しの強度も薄め。前後の連動性はほどほどで、力感の薄さと四肢の回転位置の低さによる回転数と、連動性から来る若干伸びたストライドのバランスが強みか。とにかくパワーは求められない方が良いので馬場が相当に綺麗で前が止まらないとか、そういった条件なら評価は可能。ただ、阪神コースは最後の急坂が堪えそう。適性距離は1400m~1600mあたり。ハイペースよりもスローペースで直線のみの勝負とした方が良い。
ワイドラトゥール
【走法】
前肢は低い位置の回転でダラっと放り出すように上がって伸び切り、間髪入れずに振り下ろしの動作に入って地面を軽く叩くように入る形で、回転が早い。跳びはやや低く後肢の可動域も若干狭めで、蹴り出しの強度も並といった感じで、単調気味で早い回転。前後の連動性は可も不可もないが、四肢の回転位置の低さ、回転力の高さからピッチ優位な走り。登坂時のトップスピードも良い感じのものを持っていそうで、阪神コースでは評価したい。
距離適性は1400mあたりがベストと見え、スロー展開で脚が溜まるならば。パワーのあるタイプでは無いので馬場は綺麗なほど良い。
印・買い目
【印】
◎5.ミラビリスマジック
○9.スティールブルー
【買い目】
単勝 [◎,〇](2点)×1,000円(計2,000円)
馬連 [◎]-[〇](1点)×2,000円(計2,000円)
馬単 [◎]-[〇](1点)×2,000円(計2,000円)
総計 6,000円