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ジャンボリー和菓子 下

1分小説
この物語は2章構成になっています!


第2章: 真実の味


翌日、瑠璃は亮に昨夜の出来事を話した。亮は驚いたが、冷静に「それはただの偶然かもしれない」と言った。しかし、瑠璃は直感的に何かがおかしいと感じていた。彼女は再び倉庫を調べることにした。

再び倉庫に入ると、今度は帳簿のすぐ近くにある小さな引き出しを開けた。中には古びた写真が入っていた。写真には若い頃の亮の父親と、もう一人、見知らぬ男が写っていた。二人は「つばめ饅頭」のレシピが書かれた紙を持って微笑んでいた。だが、瑠璃はすぐに気づいた。もう一人の男が、最近店を訪れていた不審な客の一人と似ていることに。

瑠璃は写真を亮に見せた。亮は顔色を変え、やがて真実を語り始めた。昔、彼の父親は和菓子職人として修行していたが、その時、共に修行していた仲間がいた。しかし、彼らはある日、和菓子の秘密を巡って激しい争いを起こし、最終的に仲間は姿を消した。亮の父親は、その秘密を守るために「つばめ饅頭」を作り続けてきたのだ。

そして今、その男が再び現れ、和菓子の秘密を暴こうとしているのだと亮は告白した。「つばめ饅頭が消えたのは、彼が秘密を探っている証拠だ。瑠璃、僕たちはこの店と和菓子を守らなければならない。」

瑠璃は決意した。彼女はその夜、不審な男が再び現れるのを待つことにした。そして夜半、静寂を破るように倉庫の扉が開く音が聞こえた。瑠璃は息を潜めて待った。男が現れ、帳簿を手に取った瞬間、瑠璃はライトをつけ、その場に飛び込んだ。

男は驚き、帳簿を手放して逃げ出そうとしたが、瑠璃は叫んだ。「もう逃がさないわ!あなたの目的は何なの?」男は一瞬、ためらった後、ついに和菓子の秘密を明かした。「この饅頭には、かつての約束が隠されているんだ。私はそれを取り戻しに来た。」

真実は複雑で、瑠璃は困惑した。しかし、彼女は和菓子に込められた思いと、店を守ることを選んだ。亮と共に、瑠璃は「つばめ饅頭」を再び作り、男に伝えた。「この味こそが、私たちの答えです。秘密は消えたとしても、伝統は消えません。」

男はその言葉を聞き、静かに去っていった。瑠璃は、和菓子の持つ力と、伝統を守る覚悟を新たにしたのだった。


おわり


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よろつよ


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