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「アメリカンブルー」 上

1分小説
この物語は2章構成になっています!


第1章: 風に揺れる青い花


里田瑠璃は28歳。和菓子屋「青い鈴」で働く彼女の毎日は、小さな気遣いに満ちていた。 。店の窓際には、いつも一鉢の花が置かれていました。それは「アメリカンブルー」だった。

「この花、いつも綺麗に咲いてるね」と、ふと声がした。振り返ると、そこにはいつも来る常連客の青年、宮沢慎が立っていた。あったが、毎回違う種類の和菓子を買っていくのが印象だった。

「ありがとうございます、知ってくださって」瑠璃は軽く微笑んだ。

「この花の名前、知ってる?」 慎は少し照れくさそうに考えてみました。

「アメリカンブルーですよ。花言葉は『二人の絆』なんです。ちょっと美しいですよね」

「二人の絆、か…」慎はその言葉を繰り返し、少し遠くを見るような目をした。

それから数週間が経ったが、慎はそれ以来、店に顔を出していない。 「絆のことが気になる」という思いが心をよぎったが、そのたびに瑠璃は首を振って気持ちを整理しようとした。

店先のアメリカンブルーは、風に揺れながら青い花を咲かせ続けていた。 しかし、瑠璃の心はやがてその花と同じように揺れ始めていた。 宮沢慎が戻ってくることはあるのだろうか? そして、彼が語りかけていた「二人の絆」の意味は?


つづく



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よろつよ



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