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儚い夢 下

1分小説
この物語は2章構成になっています!



第二章: 甘く儚い約束


翌日、瑠璃は祖母と話し合い、隆也の提案を真剣に考えることにした。祖母は店を守り続けることが難しくなっていることを認め、瑠璃がどのような決断をするかを尊重すると伝えた。しかし、店を閉めることは、彼女にとって大きな決断であった。

隆也と再び会った瑠璃は、彼の提案の真意を尋ねた。隆也は、和菓子屋を守りながらも、新しい形でビジネスを展開したいと話した。それは、伝統を守りつつも、新しい風を取り入れるというものだった。隆也の言葉には、かつての夢を共有していた少年の純粋さが感じられた。

瑠璃は、自分の心が隆也に傾いていることを感じつつも、店を手放すことへの不安が消えなかった。だが、彼女の決断を後押ししたのは、祖母の言葉だった。「夢は形を変えても続いていくものよ。大切なのは、その心を忘れないこと」と。

最終的に瑠璃は、隆也の提案を受け入れることにした。彼女は自分の手で和菓子を作り続けることを約束し、隆也もまた、店の伝統を尊重しながら新たな風を吹き込むことを誓った。

店の名前は変わらないが、その姿は少しずつ変わっていった。瑠璃と隆也は共に新しい和菓子のアイデアを考え、店は若い客層にも人気を集め始めた。そして何より、二人の関係もまた、甘く儚い和菓子のように、ゆっくりと変化していった。


おわり

#和菓子屋の再生 #初恋の再会 #伝統と革新 #甘く儚い #新たなスタート



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よろつよ


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