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ソリダスター 下

1分小説
この物語は2章構成になっています!


第二章: 花に秘められた真実


瑠璃は「ソリダスター」を手がかりに調査を始めた。男の話を少しずつ辿るうちに、彼がかつて著名な植物学者であったことを知る。だが、彼は数年前に謎の失踪を遂げ、その後、表舞台から姿を消していたという。

ある日、瑠璃は店に立ち寄ったある老婦人から、驚くべき話を聞いた。その婦人は、男が失踪する前に「ソリダスター」という名前の奇妙な研究をしていたと言うのだ。どうやらその研究は、花が持つ未知の薬効に関するものであったらしい。

瑠璃はその情報を頼りに、さらに調査を進めた。彼女は男が研究していた文献を探し出し、その中で恐ろしい事実にたどり着いた。ソリダスターは、ある特定の環境下で驚異的な薬効を発揮するが、同時に人間の精神に深刻な影響を及ぼす可能性があるとされていたのだ。男はその研究に没頭しすぎて精神的に追い詰められ、ついには姿を消したのかもしれない。

瑠璃は、自分が作った和菓子に恐る恐る手を伸ばした。彼女はその花に何かを感じていたが、それが男の残した最後のメッセージであることを悟る。和菓子を口にした瞬間、彼女の頭に男の残した記憶が鮮やかに蘇った。

男は最後に自分の研究を隠そうとしたが、瑠璃に託すことで自らの過ちを償おうとしたのだ。瑠璃はその真実を胸に、花を使った和菓子のレシピを封印し、誰にも伝えることなく、それが秘めた謎を自分の中に閉じ込めた。



おわり



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よろつよ


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