今の自分があるのは病気のおかげ
確定申告のために領収書を整理しているが、去年の医療費の領収書がかつてないレベルで増えており恐れ入った。
私が診察を受けている疾患のうち3つは、一生共存するしかない病気。うち2つは国や自治体の難病指定を受けているものだ。
いずれもQOLに大きな支障が生じていないのは幸いだが、ちょっと気を抜けばたちまち生活に影響が出てシャレにならない状態になる。
病気になる前は健康そのものだったので、雪崩のごとく体調を崩したここ4、5年の体調変化には、精神面にかなりのダメージがあった。
しかし、病気がある状態に慣れて来るにつれ、考えが大きく変わった。病気から一生逃げられないという事実を受け入れられるようになったのだ。
世の中には不治の病どころか死に至る病と共存している人がたくさんいる。私より若くして病と闘っている人も少なくない。
そうでなくても、健康そのものの人が事故や病気で突然亡くなることだってザラだ。そう考えると、半世紀以上もそれほどQOLを下げずに生きてこられたこと自体が、もう奇跡ではないだろうか。
それに、難病を抱えたからこそこの仕事にたどり着いた。
健康なら効率よく稼げるパートを選んでいたところだが、体調を考えたらそれは現実的ではなく、疲れたら自由に休める在宅の仕事しか選択肢がなかったのだ。
しかし、今思えば、将来に渡り収入を確保できる「手に職」をつけられたことは、非常にラッキーだった。
世間の定年を過ぎても収入を増やせる仕事など、そうそう見つかるものではない。病気と共存しながらとなればなおさらだ。
しかし、今からライターとしてある程度の実績を重ねておけば、将来体が弱っても最低5万円ぐらいはコンスタントに稼げると踏んでいる。
さらに、実績によっては単価が上がり、同じ労力で収入が上がる見込みすら期待できるのだ。こんなに美味しい仕事、なかなかない。
子どもの進学などを控えていれば到底足りない金額だが、幸い私の子どもはもう社会人。これまでかかっていた子育て費用を丸々貯蓄に回せている。正直、子どもがいないとお金がこれほど貯まるものか!とびっくりするほど家計が楽になった。
そんな恵まれた状況で、夫婦が生活できる程度の収入のみ確保すればいいと考えれば、今は無理に稼ぐ必要がないのだ。むしろ、それで体を壊す方が、家計へのダメージが大きい。家計は収入だけでなく、支出も大いに意識する必要がある。
だからこそ、仕事は確実にできる範囲に限定している。
コンスタントに入るたった5万円が、将来の年金生活をどれほど潤すことか。今の5万は僅かに思えても、年金生活の+5万は非常に大きい。
これまでは、「パートなどの定年後の就活は体力勝負になるだろう、自分には無理かもしれない」と不安になっていた。しかし、病を得たおかげで、体力勝負的な要素がより薄く、自分の裁量でできる仕事に出会えた。それを考えると、実は病気になってラッキーだったのでは?と思うほどだ。
病気というデメリットも、考えようによれば福の神。一生付き合うも必要があるなら、今後できるだけ前向きな気持ちで、病気と楽しく共存していこうと思っている。
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