締め切りを守れないのは罪だと思っている
締め切りは守るのが当たり前。守れないのは罪。
私はいつもそう肝に銘じながらこの仕事と向き合っている。
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どの業界においても同じだろうが、この業界でもいち担当者だけで完結する仕事は一つもない。
ライターは筆者として名前が出て目立つことも多いが、プロジェクトにおいてはごくごく末端のいち担当者にすぎない。
他にも担当者はたくさんおり、それぞれが自分の担当する仕事を行いながら他の担当と連携してプロジェクトを完成させていくのが普通だ。
特にWebメディアやLPなどのWeb系プロジェクトはスピード感が命なので、担当によっては分刻みのタイトなスケジュールになることも多い。
そんな状況でこちらが1分でも納期に遅れれば、その後のスケジュールが次々とずれていき、最終的に大きく進行が遅れてプロジェクトが失敗に終わる可能性が極めて高くなってしまう。
その結果、プロジェクトに携わった会社の存亡にかかわるほど大きな損害を出す恐れもある。プロジェクトに直接関わっていない人まで倒産などで仕事を失い、その家族まで路頭に迷うことだってないとはいえない。
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万が一そのような事態に陥った時、私はその責任を絶対に取れないだろう。
失敗の結果発生した損害を補填することもできなければ会社の経営が傾くことへの責任も取れない。
ましてや、仕事を失って路頭に迷う関係者やその家族に「責任を取って生活費のサポートを行います」なんてことができるわけがない。
万が一その必要が生じたら私は自らの手で人生を終わらせるしかないところまで追い込まれるだろう。
「私一人くらい納期に遅れても大丈夫」と言う気のゆるみはそのような事態を生み、取り返しがつかない事態を招くかもしれないのだ。
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それは決して大げさな話ではない。一瞬の気のゆるみで運命が一瞬で暗転する出来事が起こることは決して珍しいことではない。
多くの人がそうなるまで気づかず、後になって「あの時こうしていれば」と悔やむことが多いのは周知の通りだ。
若い頃は全く気づかなかったが、それなりに年を重ねて物事を俯瞰的に見られるようになった今ならその恐ろしさがよくわかる。
だから私は納期を守れないことを罪だと考え、納期厳守を心がけている。
自分が関わるプロジェクトに携わる全ての人や会社に損害を与えないため、それ以上に、自分が取り切れないほどの巨大な責任を背負う羽目になることを未然に防ぐために。
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もちろん人間だから、誰でもうっかり締め切りの日時を守れない事態が生じる可能性はある。私もライター歴約6年の間にそれをやってしまったことはある。
多くのプロジェクトではそれを見越して少し締め切りの日時を前倒しにしている。だから1~2日程度の遅れなら問題ないことも多い。
しかし、決してそのことに甘えてはいけない。自分が少しでも締め切りに遅れれば、それ以降のスケジュールがことごとくずれて後の人が大変になり、先に挙げたような大事に至る恐れだってあるからだ。
その責任を取れない以上、特にプロジェクトの前半に関わるライターは、「締め切りはなにがあっても死守するものだ」と頭に叩き込むべきだ。
それが難しそうな場合はプロジェクトに関わる前に断る、または納期の調整などを事前に行うといった予防策をとらねばならない。
少なくとも私はそうしているし、その記事の執筆(リサーチ含む)にかかりそうな時間や自分が書けるペースなどを考慮した上で、締め切りに間に合いそうな範囲でしか仕事を請けない。
長い目で見れば、そういう当たり前のことをおろそかにしないことが信用につながり、よりよい仕事につながるのではないだろうか?
そう思うからこそ、私は今日も地道に納期を守ることを心がけながら今日も仕事をしている。
そんな私に継続して仕事をくれる人がいることに深く感謝しつつ。