ジェンドリンの体験過程理論の本質についての、これ以上あり得ないくらいの、やさしい解説
人間は、はっきりとした感情の動きに気づかなくて、そして、頭が痛いとか、肩がこるとか、はっきりした、強い身体症状の苦痛に悩まされなくても、実は、身体の内側の、言葉にならない、曖昧で漠然とした、弱い、「身体の感じ」を感じながら生きています。
それは自分を包む環境や、人との関わりの中で絶えず変化していて、実はその「感じ」そのものを無意識のうちに「測定」しながら行動をコントロールしています。それは一定の「質感」「感触」「トーン」を持っているものだということに、直接注意を向ければ気づきます。
ある意味で人間は、こうした身体の感じからの無意識の膨大なアナログな情報にうずもれながら刻々とデータ処理して生活しているわけで、必ずしも「頭で」考えて「判断」して生きているわけではないのですね。
「言葉」での「思考」なんていうものは非常に上っ面での心の動きに過ぎません。
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敢えてジェンドリン自身の専門用語を使うのを避ければ、以上のことさえ理解できれば、体験過程理論の「肝」を押さえたことになります。
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