ついにハイレゾ専用機導入!! Surfans F20 レポート 【この商品は返品しました】
※末尾まで読んで下さい。この商品を結局は返品した理由を書いています。
携帯ハイレゾ専用機が欲しいという思いは早くからあったが、高値の花と思っていた。
ソニーのNW-A105への憧れは深かった。ネットにも接続でき、YouTubeなども高音質にアップサンプリングして聴ける。androidOSであり、通話できず、写真や動画を撮れず、文書等の作成ができないという点を除けば、スマホの機能に肉薄している。
音も、店頭で聴く限りは素晴らしい。天井知らずの超広域。ドラムスのハイハットの残響が美しい。異次元の音である。
ところが、この機種の評価は、Amazonではかなり悪かった。操作性の悪さ、電池の消耗の早さ、PCとの連携ソフトの出来の悪さ。散々である。
そして、時代はandroidスマホがBluetoothのLDACコーデックに対応、専用機はついに2019年を最後に新製品の登場がなくなった。
私のスマホもLDAC対応のものとなり、イヤフォン・ヘッドフォンもLDAC、あるいはaptX HD ないしaptX LL対応のものを複数持つようになり、スマホでハイレゾを聴けるようになった。
ハイレゾ音源は値段が高いので、「うっせぇわ」と「うまぴょい伝説」と無料のテスト音源しかまだ所有していないのだが、実際これらの装置で聴いてみても何か釈然としないのである。
NW-A105の音にまるで届かない。
あの天井知らずの透明で冴えた音の世界ではない。
私のスマホはXperiaではないから、そのせいもあるのかもとは思ったが、やはり専用機は次元が違うのではないかと思うに至った。
それで、ソニー以外のハイレゾ専用機(正確には、mp3を含むたいていの音楽ファイルに対応する)はないかとAmazonで探していて見つかったのが今回紹介するSurfans F20である。
レビューの評価も結構いいい。そして実売が1万円と安い。デザインも、アルミダイキャストのかっこのいい、堅牢そうなものだ。
決めた。
実際に届いてみると、解説書の日本語の部分、機械翻訳調なのはご愛嬌としても、あまりにも素っ気なくてわからないことが多い。
手探りで設定していくしかなかったが、iPod Classicを思い出させるダイヤル式中心の操作は、試行錯誤を何回かしていけば活路は開ける程度のものである。
まず問題となったのは、音楽ファイルのPCからの転送をどうするかということだ。
付属のUSBケーブルを使ってのPCとの接続はあっさりできた。
あとは、エクスプローラーを開いてiTunes等のフォルダから音楽ファイルをコピーすればいいのだが、それでは手間がかかる。
ソニーのウォークマン用転送ソフトは流用できないようだった。
そこでフリーソフトを探したが、ファイル一つ一つをエクスプローラー的に表示してドラック&ドロップできるようなソフトはやすやすとは見つからなかった。PC全体のファイルをドカンと移動させるのにふさわしいようなのが多かった。
そうした中でやっと見つけたのが、TeraCopyというフリーソフトである(窓の杜へのリンク)。
このソフトは、エクスプローラーの機能が取り込まれている。いつ、どのファイルが転送され、選択したフォルダやファイルが現在どこまでコピー進捗しているかがひと目でわかる。まさにこういうソフトを探していたのだ。
最初から36GBのSDカードは付属していた(512GBのでも認識するという)ので、相当な数のファイルを収容できる。
私は浜崎あゆみと相川七瀬の全コレクションとクラシックを少し(すべてmp4)、そしてハイレゾの「うまぴょい伝説」「うっせぇわ」をとりあえず送り込んだが、楽々であった。
さて、音を聴いてみたが、まさにソニーの機種を店頭で聴いた時そのものであった。スマホとは次元が違いすぎる。
ハイレゾでないファイルでも、非常に充実した、聴いたことがない響きがする。
アナログ結線でもいい音である。先日購入したばかりのゼンハイザーHD599は、別にハイレゾ対応を謳ってはいないが、柔らかい美しさが持ち味と思っていたこの機種が、見違える(聴き違える)ほどに鮮烈なヘッドフォンに化けてしまった。
たくさん持っているBluetoohヘッドフォン・イヤフォンも同様に効果が出たが、現段階で言わねばならないのは、いくつかの機種を認識してくれないことである。SONYとBOSEのフラックシップ機である。
更に、Ankerの機種の音量が小さい。
実は「増幅設定」というところに強弱の切り替えがあり、デフォルトでは「弱」だったのを「強」に切り替えたのだが、それでもあと一歩欲しい。
これは、私のスマホでは全く観られなかった音量差である。
それは、この機種がすでに少し前の製品となったゆえの、Bluetoothの相性の問題があるのではないかと思う。
この点で星ひとつぶんの減点、★★★★としたい。不幸にして相性の悪いBluetoothヘッドフォン・イヤフォンしか持っていなかった人は悲惨だからである。
本機側のファームウエアのアップデートは期待できないだろうから。
もとより、有線ヘッドフォン・イヤフォンなら、全くそうした心配はないわけだが。
いずれにしても、本機は、ハイレゾ専用機の興亡の間に生まれた、あだ花のような存在かもしれない。
なお、本機の、少なくとも買ったばかりの現時点での電池の持ちは非常に良好です。前述のゼンハイザーのヘッドホンを8時間ぶっ通しで鳴らしてもまだ大丈夫です。
【重要な追伸】:
この商品、室内はともかく、室外ではBluetoothイヤホンとの接続切れまくりで、とても実用に耐えないことがわかりました。すでに述べたように、そもそも認識しないイヤホンが多すぎます。
そこで返品して、もっと高級な機種に買い換えることにしました。
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