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【感想】even if TEMPEST 宵闇にかく語りき魔女
乙女ゲームは自分でやったことがなかったのですが、この作品は何か感じるものがあって、発売当初からほしいものリストにずっと入っていました。
それが去年セールしていて、ちょうどファンディスクの制作も発表されたらしいので思い切って買ってみたところ、まあ面白かった!
で、クリア後に感想を漁ってみたのですが、なぜかあんまりなくて。
じゃあ自分で書いてやろう!と思ったのでした。
※注意※
・面白さを損なうネタバレは無いようにしていますが、人によってはネタバレと感じる内容があるかもしれません
・乙女ゲーム初心者なので、ジャンルでは当たり前の知識が無かったりするかもしれません
【公式ページ】https://products.voltage.co.jp/tempest/
【Nindendo Store】https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000043156.html
プレイ前に思ったこと
まずヒロインがかっこいい!
乙女ゲームと言うと「守られる系ヒロインがハーレムを作る」ような仕立てが一般的なのかなあというイメージを持って勝手に敬遠していたのですが、本作のヒロインは見た目からもPVからもそんなことはなさそうな気配を感じたのが第一でした。(そして実際にその通りでした!)
また、PVでチラ見せされたスチルの画風もかなり好みでした。
デッサンが大きく崩れたりしている様子がなく、PVに出てないスチルも綺麗なんだろうなと。
これも結果的に期待通りだったので個人的には満足なのですが、人によってはあんまり刺さらない人もいるかもですね。
PVと公式サイトを上に貼っていますので、気になる方は一度見てみることをおすすめします。
好みだったのは画風だけじゃなくて、ゲーム全体の雰囲気もでした。
なんかとにかく明るい話ではないんだろうな、という(笑)
PVを見た限りでは、「何度やってもヒロインが悪として処刑されてしまうが、死に戻りを繰り返しながら味方(攻略対象)を増やしていくことでその運命に抗っていく。バッドエンドだと最終的に死ぬ」……というようなストーリーなのかなと妄想しておりました。
実際は少し違っていて、処刑される人間はループによって変わります。じゃあどうやって死に戻りする(別のループに行く)のかというと、処刑とは別に殺されることもあれば、自ら……ということも……。
そのあたりはかなり巧妙にストーリーに組み込まれていて、ワンパターンで飽きるということは恐らくありませんのでご安心ください!
プレイ後の感想
全体評価
ストーリー:★★★★☆
キャラ:★★★★☆
グラフィック:★★★★★
音楽:★★★★★
システム:★★★☆☆
感想
詳しくは語れませんが、ストーリーは本当に良かったです!
世界観がしっかりしていて、本筋とは関係ない話(国の成り立ちや文化、他国のことなどなど)が挟まることも多いのですが、それが実は伏線になっていることもあったりとか。
これはぜひ、ノベライズとか同じ世界を舞台にした別ゲームなどの展開が期待される感じですね!
ただ、風呂敷が広いゆえにいまいち回収されきれなかった謎があったり、若干の矛盾もあったりしたので、全体としては★4つとさせていただきました。
あとストーリーとは違いますが、ライティングも少し引っかかるところがありました。文体の好みは本当に個人的なものだと思うのですが、誤字脱字やボイス⇔テキストの違いもちょこちょこあったりしたので、気になる人は気になるんじゃないでしょうか。
キャラクターは、メインキャラはもちろんサブキャラにも活躍の機会が多く、それぞれのバックボーンもしっかりしているので、群像劇が好きな身としてはかなり満足度が高かったです。
特に、ヒロインのメイドのマヤ。マヤはもう、嫌いになる人はいないんじゃないかな……!いわゆる親友ポジのキャラなのですが、ストーリー自体にもがっつり関わってくるので、彼女がいなかったら色々成り立っていなかったと思います。
攻略対象の4人もみんな大人でしっかりしていて好感が持てました。1作品の中で微妙だなと思うキャラが大概1人はいるものですが、本作においてはそんなことありませんでした。
ちなみに私が一番好きなのは、プレイ前もプレイ後もクライオス。
本作の世界にはガルダという巨鳥が存在しているのですが、クライオスはそれに乗る騎士団の副団長なので、彼のルートではガルダがいっぱい登場するのがワクワクしました。(そしてこの生き物も当然、ストーリーの伏線の一つになっています)
また、一番恋愛ぽいことをしていたのもこのルートなのではないかなと思います。他のルートも含めてですが、基本はメインの問題を解決することが前提になっているので、個別ルートと言ってもあまりラブラブすることはありません。
問題が解決された(=クリア)後にそれぞれのキャラクターのハッピーエンドがあって、そこでようやく結ばれることとなります。
システムの面で言うと、良いところもあり、悪いところもありな感じでした。
まず大きく分けると、通常のアドベンチャーパートと証拠を集めるパート、裁判パートがあります。比率でいうと7:1:2くらい。
アドベンチャーパートは普通の感じで、ログをすぐ見れて音声再生もできたのが嬉しかったです。(当たり前の機能かもですが!)ちなみにモブ以外は全員フルボイスです。豪華。
他の方の感想を見ると、SKIP機能が不十分という意見がありますね。私は初心者なので、セーブ枠がちょっと少ないなーと感じました。
裁判パートですが、さすがに逆転裁判やダンガンロンパほど本格的ではありません。立場が毎回変わるという部分も含めて、全体的に以前紹介した「グノーシア」に似てるなと感じました。
意外な展開も悲しい展開もあり、シナリオの構成自体は秀逸でしたが、筋道ありきで自由度は高くないので、謎解きを楽しみたい方からするとちょっと肩透かしかもしれません。あくまでストーリーのついでにこうしたアクセントがあるよという程度に。
まとめ
甘いストーリーに慣れた方には物足りないところもありそうな感じですが、乙女ゲーム初心者からすると甘さが程よく、導入編としてとてもぴったりでした!
また、乙女ゲームには珍しく(?)セールが行われることも多そうなので、とりあえずリストに入れておくとお得かもしれないです。(ファンディスクが発売されるタイミングでまたセールしそうですね)
本作が面白かったので、他の乙女ゲームもやってみようという気持ちになりました。そちらもクリアしたらまた感想を書きたいと思います!
ここまでお読みいただきありがとうございました。