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映文連アワード2024 表彰式&上映会/トークセッション報告~【1:表彰式】

以前、記事にしましたが、WOWOWプラス地方創生支援プロジェクト発の短編映画『美瑛の丘で』が、映文連アワード2024で優秀作品賞(準グランプリ)を受賞しました。
11月27日(水)には国立新美術館 講堂で表彰式が、28日(木)~29(金)には渋谷のユーロライブで上映会が開催されました。

『美瑛の丘で』は、28日15:50からの「Cプログラム コーポレート映像の今」で上映され(『美瑛の丘で』はプログラムのラスト16:24からの上映でした)、プログラム上映終了後に行われた「トークセッションⅠ」には、企画・製作総指揮を務めた弊社の原田が登壇しました。

晩春とも初夏とも言える頃に「エントリーをしてみましょうよ」となり、夏に受賞のご連絡を頂いてから必要なあれやこれやをマイペース(かなりのんびり)にやりこなしてやって来た本番。
連絡係&写真係なのに、心のなかで「わーーーー」としている間に過ぎ去っていった秋のような冬の2日間、27日・28日の記録です。

11月27日 映文連アワード2024 表彰式

表彰式は11月27日(水)13:30から国立新美術館 講堂にて開催されました。

アーカイブ期間がいつまでか分からないのですが、LIVE配信されていた表彰式の模様がアーカイブされているページをご紹介します!

noteやSNSでアップするようの写真がちゃんと撮れるのか……という心配をしながら、他の受賞者の皆さんへの興味を抱えながら会場入りをしました。登壇し、スピーチもする予定がある人を前に気軽なものです。

最初に面白いなと感じたのは、比較的<まじめ>な感じがするけれど、一筋縄ではいかない雑多感がある会場の空気感。
開催趣旨にもありますが「短編映像業界の活性化を図る」ことが目的となっているからでしょうか、会場に集った関係者・受賞者・スタッフの皆さんから、同業者ゆえに意識をしていなくても出来上がってしまう空気感、いわゆる「業界」的なものがなく、「“映像作品”という共通項以外ジャンルレス」という感じがとてもユニークに感じました。

とはいえ、表彰式は“表彰式”。
主催者や来賓の方のご挨拶があり、受賞者が呼ばれ、賞状と盾が授与されてスピーチがあり…の繰り返しです。
スピーチには受賞者それぞれの思いが溢れたスピーチや、残念ながら受賞者が来場できず代理となった方の「ふわっとしたスピーチ(どんな授賞式においても「あの(役割になった)人はきっと微妙な居心地であろう」と決めつけている、私の良くないところです)からは、知る由もなかったそれぞれが抱える、様々な事情が垣間見えるような、そうでもないような。
1分程度のスピーチにも、人の色々な側面が出てしまうものだよな……そんなことを思いながら伺っていました。

盾に蛍光灯が映りこんでいるのはご愛敬ということで…写真ってムズカシイ


「地域が抱える問題を伝えるために<エンターテインメントの力>を借りる」

~~「町の観光資源が観光被害という課題を作っている」という非常に難しい問題を“短編映画”という手法と、主人公が新規就農者として美瑛町に来たという視点でリアルに描くことが非常に重要なポイントだと考えました。ただ、それがエンタメ作品として面白いのかも絶対に大事なこと。また、解決した後の未来がイメージできる内容になっているかにも非常に悩みましたが、今回の受賞によってそれが認められたようで~~

「映文連アワード パンフレット」より

受賞したときの気持ちを聞かれる度に『美瑛の丘で』の企画・製作総指揮の原田は、上記ような返答をしていました。
表彰式でのスピーチでも「エンターテインメント性を持たせながら、観光被害という地域課題を深掘りするミッションを持っていたので、それがどのような軸で良い作品、面白い作品として伝えられるのかというのがずっと不安でしたが、賞を頂けたことで「アリ」だよと言っていただけたような気がする」というような事を言っていました。

スピーチの様子

その時々に応じて言葉や言い回しは少しずつ変わりますが、WOWOWプラス地方創生支援プロジェクトでは、簡単に言えば「地域が抱える問題やリアルな姿を伝えるために、<エンターテインメントの力>を借りる」ことをしようとしています。
一方、今年の「映文連アワード」のテーマは「Power of Film 伝えたい真実がある。」でした。
偶然ですが、どこかで通底しているような気がします。

映像(映画)だったからこそ、心に伝わってきた、時には“突き刺された”経験を何度もしてきました。映像だけでなく、言葉(小説や詩)や絵画や音楽から受け取り、学び、養うことができる「世界を見る目」があると信じています。

堅苦しく言えば「映像文化」、柔らかに言えば「エンターテインメント」。その世界に長く携わってきたからこそ、【今】テーマとするべきことが近しくなったのかもしれません。

note担当の私は『美瑛の丘で』が完成してから異動となり、このプロジェクトに参加しています。そのため実は、『美瑛の丘で』について当事者的なことを言うのは、むず痒いところがあります。
それでも「映文連アワード」の受賞が、“WOWOWプラス地方創生支援プロジェクト”としてやりたい事、やろうとしている事を推し進めるための礎の一つになったように思います。

受賞者の皆様、おめでとうございました。今回の受賞が、皆さんの未来にとって良い道への後押しとなり、いつかどこかで見る何かで「あ~、あの時の!!!」という風になったら嬉しいです。
そして私たちも、おめでとう。引き続き、真摯に向き合い努力いたしましょう。

記念写真を撮られる人、撮る人、それを見守る人、それを撮る人(私)

次回は「上映会」と上映後に行われた「トークセッション」についてまとめます!トークセッション、4社4様の制作者話、とても面白かったです。