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「ワーケーション体験」(1)お仕事編Ⅰ/リモートで通常業務を行いながら、上川町も楽しむ

どうしたという事でしょう。
写真が少ない。山のように撮っていたと記憶している写真がない。

冷静になろう。

カメラで撮っていた写真がすべてPCに落せてないだけ。きっとそうさ。
と、記事の執筆を先延ばそうとしたとき、「違うね。ある時間帯は、完全に撮ってないだろう。」と心の声が頭の中で響き渡るのでした。

ある時間帯とは「仕事中」

仕事に関することは、「写しちゃダメ、絶対」なことだらけなわけで……、写さないと何が撮りたかったのかわからない写真になるし、で「あー。撮れない」と思ったことを思い出しました。


「ワーケーション」と場所

事前のリサーチの時点では、あそこで―、ここで―と、働けそうな場所を調べては、仕事をする様を想像していました。しかし、実際に仕事を始めてみると、集中できるし、ひと様の目も気にならないし、資料も広げ放題だし……宿の部屋が快適でした。

実際に「働いた」場所

KAMIKAWA HOTEL

 JR上川駅周辺で唯一のビジネスホテルです。
 玄関を出ると目の前にセイコーマートが!初めて訪れた町で、お宿の隣がコンビニエンスストアである安心感。それだけで「KAMIKAWA HOTEL」でのワーケーションは成功したも同然と思ってしまうほどでした。
 清潔感があり、お部屋は当然ならが共有エリアなども綺麗です。
 Wifi環境もよく、静か。室内にはデスクも設置されており、コンセントもデスク周りに集中して設置されていたので、必要なものがシンプル&コンパクトに揃っていて、ストレスなく仕事が行える環境でした。

層雲閣

 上川町の観光スポットである層雲峡にあるホテル。層雲峡の開拓と温泉の湧出の発見にルーツをもつ、1923年創業の老舗、層雲峡発の本格的旅館だそうです。(参考:https://sounkaku.co.jp/history/) 
 木と落ち着いた色調で家具と内装は統一されており、好感がもてるロビーとパブリックスペースでした。
 宿泊したお部屋は「和室ツインルーム」。仕事スペースとかしたソファーに資料を遠慮なく広げながら、ひとりで大きな部屋を独り占めしている解放感と贅沢さを味わいながら仕事をしました。Wifi環境も申し分なかったです。
 滞在していた階には露天風呂があり、「ちょっと疲れたら小休止に温泉に行っちゃう」という野望を抱いてみたものの、現実は厳しく、そんなゆとりはありませんでした。

層雲峡オートキャンプ場

 最後は「層雲峡オートキャンプ場」。宿泊したのは「週末移住型コテージ」。キャンプ場ですが、Wifi環境も申し分なく、コンセントも十分にあって移動の前日など、PCやすべてのモバイル機器をフル充電しておきたい時にもバッチリ。土間があり、広めの2段ベッドがある快適空間でした。
 「週末移住型コテージ」利用者には、専用のキッチンがあるので、自然を楽しみたい、仕事もキッチリ行いたい、でもずっと外食はちょっと……という方へのおすすめ度は高いです。
 魅力的なのは、土間。大きなガラス戸に面していて、テーブルとイスが設置されているので、人に見られることさえ気にしなければ、屋外気分でPC作業ができます。
 共同ですがトイレや洗面台、コイン式のシャワーも綺麗でした。コインランドリーもあります。
 ただ、車がないと食材を買いに行くのもかなり大変な環境で、食材を使い切るか持ち帰れる状況でないと気軽に自炊ができないのが、難しいところでした。また掛布団や毛布、タオルなど持参をしなければならないものもあるので、他県から「ワーケーション」に行くにはハードルが高いかもしれません。

朝、スタッフの方が手にキノコを持っていたので、食べられるのかと聞いたタモギダケ。写真のものを食べるには、数日必要だそうです。知らない者にはハードルの高い食材、自然のキノコ。

ワーケーションしてみたかった!場所

事前の調査で「仕事をしに行ってみたい」と思っていた場所や、行ってみて「仕事をしてみたい」と思った場所を紹介します。

上川町 交流&コワーキングスペース PORTO

滞在中に、完全に時間配分を誤ってしまって“仕事をしに”伺えなかったのが「上川町 交流&コワーキングスペース PORTO」です。

 元銀行があったスペースに、多様なバックグラウンドを持つ人たちが集い、過ごす空間として作られた施設で、移住相談などもできます。
 交流スペース、コワーキングスペース(有料)、元金庫を利用した「ギャラリー」、移住・観光 暮らしの相談窓口、ショップの5つの役割を担っているそうです。イベントにも活用されています。

PORTOの正面

BLACK MOUNTAIN COFFEE by Columbia

 こだわりのコーヒーを楽しめるBLACK MOUNTAIN COFFEE by Columbiaは、黒岳ロープ―ウェイ山麓駅の3階にあります。
 名前に「Columbia」と入っているのは、2021年に、上川町と包括連携協定を結んだアウトドアファッションブランドの「コロンビア」が、ブランド初となるフィールドショップ「Columbia Field Store 黒岳ロープウェイ店」を開店し、それに併設する形でオープンしたからなんですね。
 コーヒーとマフィンを頂きつつ、メールチェックはしましたが、ガッツリをするまでの時間がなかったのが残念でした。(仕事には手を出しにくい、中途半端に時間が空いた時に訪問したため写真が多い!)

Caféの奥には「Columbia Field Store 黒岳ロープウェイ店」
「山とコーヒー」というテーマで、屋内のおしゃれなCaféにて撮った写真
お土産に買ったコーヒー豆(ボトルがかわいい、この後挽いてもらいました)とおやつのマフィン
電源チェックは欠かせない
柱の陰にyourube LIVEの配信情報/町の様子が配信されていて、行く前に何度か見ていました

公園や展望台にある東屋

とある高台の東屋/奥には鹿がいる

 「こんなところにFree Wifiが!」というのを何度か見かけました。
Wifiさえあれば何処でも仕事は…と思い、自然のオープンスペースの中でのお仕事に夢を馳せましたが、「虫」がちょっと多め&いつ雨に降られてもおかしくない天気の日が多かったため、断念しました。
 鹿を背にして野外でのお仕事、憧れません?

「ワーケーション」と「ノマドワーク」は違うしね……

 「ワーケーション」に来たからといって、ノマドワーカーのように自由な場所で「仕事」をするには、性格含めて不向きだったのかもしれません。
 振り返れば、結局、宿の自室(時々、人気のない共有スペース)で仕事をしていました。

気分転換がしやすいのに、誘惑の少ない環境--宿

 宿での仕事は、静かで集中しやすく、でも住環境が異なることで「今日は、ここまで!」という時間の区切りがつけやすかった点が良かったです。
 特に食事関係。上川町は飲食店が早く閉まる&ホテルはご飯の時間が決まっていたので、「いつでも食べられる」から、ごはん時だけど「キリが良いところまでは進めたい」と考えがちな思考を強制終了させられ、いつも以上に生活のリズムは整っていたように思います。

「ワーケーション」またやってみたい?(まとめ)

 「ワーケーション」を実際に行うには、ルールの整備やなど、まだまだ難しいところがたくさんあると思います。

 上記の観光庁のサイトで上げられている「制度導入のポイント」でも以下のような、ルール作りやセキュリティ対策、制度についての理解を深める必要性などがあげられています。(ポイントは全部で7つありますので、興味があったらサイトを見てみてください)

  • ワーケーションを実施するためのルールづくりと規程、運用、勤怠管理システムの整備

  • 実施場面を想定したICT環境およびセキュリティの確認・検討・対策

  • 制度についての従業員への周知および説明と管理者への啓蒙教育

 個人的には、「ワーケーション」を会社が導入するって、わりと難しいことのように感じています。その難しいよね…と思うポイントが、まさに環境庁があげていた導入ポイントのなかに含まれていた上記の3つでした。

 「ワーケーション」は、仕事とバケーション(遊び)の組み合わせですが、例えば、暑さ寒さの厳しい時期に涼しい/暖かいエリアで働けたり、花粉アレルギーの人が季節限定でアレルゲンとなる花粉のないエリアで働くことができれば、身体への負担をかなり減らせるというメリットなどもあるように思います。その中で、バケーションも楽しめたら……多分、最高。

 かなり昔ですが、少数精鋭なチームで業務にあたっていたことがありました。仕事を休むのが本当に難しかったあの頃に、「1週間の長期休暇」と「2週間のワーケーション」が選べたなら、仕事を止めることなく気持ちのリフレッシュがしやすくて、業務時間後や週末に移動にかける時間や準備へのロスなく遊べる「ワーケーション」を選ぶような気がします。

 いつか、働く人みんなが納得できる環境が整って、「働き方」を選べる日が来たら、そこに「ワーケーション」があれば良いなと思います。