日々のできごと 1月
日記のようなもの、またしてみるのです。
1月某日
あちこちで蝋梅が咲きはじめた。
何年か前、私がとても蝋梅が好きだということを知った近所の方が、ひと枝もたせてくれたことがあった。
私などのために手折られてしまった蝋梅の小枝を、複雑な気持ちで部屋に飾った。いまを盛りに花ひらく蝋梅の甘い、黄色い香気は部屋いっぱいに満ちる。どこにいても蝋梅の香り。枕もとにもやってくる。夢のなかまで沁みてゆきそうな。
今年あちこちで咲く蝋梅の花を見ている。私のために手折られていないのびやかな枝。ふっくりと丸い、蜜蝋のような黄色い花びら。しずかに見ている。甘い香り。
あの木のそばで眠れたらきっと黄色い夢を見る。
1月某日
こんなことあるんだ…。
1月某日
クレーの日記を読む。
いつか話している途中で彼女は、あなたは誰のことも心から好きではないんでしょう、と言った。思い切って、そのとおりです、と答えながらその言葉がなんだか変に嘘っぽく聞こえた。本当にそのとおりだったのだが。私はあの神秘を知りたかっただけで、女の性格などはある程度までどうでもよかったのだ。
ブルクハウゼンでは、よく大きなかたつむりを色々と困らせて遊んだ。
なんてまっすぐに歪んでいるのだろう。
でもな。たしかに言葉は、どんなにまっすぐ伝えても、嘘っぽくなってしまうもんな。
1月某日
どこに行くにも、冬枯れの枝を眺めて歩いている。
葉をおとした木々の細い枝ぶり。毛細血管のように繊細な造形。残された実のかたち。
冬芽をふくらませて呼吸するように春を待つ。
なにも飾らないたたずまいの美しさに憧れる。
こんなふうになりたい。
1月29日
noteをはじめて3ヶ月が経ちました。
半年を目標にしていた、その折り返し。
たくさんのかたに会えて、関わりあえて、うれしかったです。関わりがふえたぶん、ひとを傷つけてしまったりもしました。ここからは見えない慯みもきっとあったはずです。そこにある痛みを想うとやりきれないし、じょうずにできないことが情けなくとても悲しいのですが、でもいまでも、できるかぎり相手に真摯に向きあいたいと思っています。書かれたものも大事に読んでゆきたい。
どんなちいさな声にも耳を澄ませて、だれかの放つことばにならない“何か”に寄り添っていくこと。
水かきで少しずつ漕ぎながら、つづけていきます。
これからも、あいかわらずふわっふわのペースにはなりますが、こつこつ書いていけたらいいなと思っています。
これからもどうぞ、よろしくお願いいたします。
ー 今月のありがとうの気持ち ー
☆記事紹介ありがとうございました
杉咲亮太さん、泉 順義さん、久保田 友和さん、Kohさん
(すべて私のマガジン「たからもの」内に入れさせていただきました)
☆マガジンへの追加ありがとうございました
Nicaさん、織田 麻さん、いとかよさん、だいふくだるまさん
☆記事のおすすめありがとうございました
咲ママさん、たかやんさん
☆サポートしてくださった方も、ありがとうございました。そのまっすぐな気持ちとメッセージが、とてもうれしかったです。心に深く刻まれています。
☆そしてなにより読んでくださるみなさま。
ほんとうにありがとうございます。そのまなざしも、あたたかさも、存在も、これからもずっとたいせつな宝物です。