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分解モンテカルロ法の詳細解説
原案者について
元からカジノのベットシステムとしてモンテカルロ法は存在していたのですが様々なデメリットがあり、それを改良した分解モンテカルロ法をict119さんが考案しシュミレーションなどをして解説していたのですが執筆時点(20年5月28日)でご本人のサイトにアクセスできなくなっており、このとても有用なベットシステムを残す為にも急遽執筆しています。
ベットシステムとは
主に賭け事などで使われており効率的に利益を出す、損失を回収する、利益を残すなどの用途で賭け金を決めるシステムであり、代表的なのはマーチンゲールいわゆる負けたら倍プッシュのこのシステムも有名なベットシステムです。
他にも最初に決めた許容損失額以上を失わずに資金を増やすラブシェール法や全9回中いずれかで2連勝さえすれば利益を残せる31システムなどベットシステムはバリエーションに溢れています。
しかしカジノでこれを軸にして安定してお金を稼ぐことができるかと言えばそんなことは無く、勝率が固定されており胴元にお金が入っていく以上引き際が一番大事でありベットシステムは資金が摩耗していくことへの延命措置でしかありません。10万回のシュミレーションを行えばどのベットシステムでも必ず破産確率が算出されます。
FXおけるベットシステムの優位性
皆さんはテクニカル分析またはファンダメンタルズなど様々な取引方法で相場と向き合っていると思います。その時、勿論大事なのは勝率かもしれませんがベットシステムを使うことによって、勝てている時には利益を多く残し負けている時には損失を少なくすることができます。
そして勝率が50%を下回っても利益を残していけます。カジノとの大きな違いは勝率が固定ではないことです。
相場が上がるか下がるかは一見50%かもしれませんが実質トレンドが発生し、偏りが生まれ一方向に動く確率は50%を簡単に超えます。
そのトレンド状態の時に高利益を獲得し予想のしにくいレンジ状態の時は損失を抑えるのにベットシステムがとても効果的なのです。勝率が固定では無く優位性がある時には勝率が50%を超えるところがFXの肝です。
分解モンテカルロ法とは
従来のモンテカルロ法は検索すればいくらでもヒットするのでひとまず、分解モンテカルロ法の特徴を記します。
負けることが前提である
これは勝っている時にはベットシステムが発動しないということです。なので勝っている時は通常通り利益を獲得し、負け始めるとその損失を確実に回収していくベットシステムになっており、いわゆるキャンセレーションシステムとも呼ばれます。
またマーチンゲール法との違いは賭け金(ロット数)が急激に上昇しないところにあり、FXでマーチンゲール法を使用するとロット数がすぐ上昇し証拠金維持率が厳しくなっていきますが、分解モンテカルロ法ならマーチンゲールほど損失回収スピードは早くはないですが緩やかなロット上昇で損失を回収します。
数列を使用する
モンテカルロ法は数列を使用し機械的にロット数を決めていきます。なので他のベットシステムより複雑ですが、損失の効率的なカバーや連敗耐性など相場に対して有利なロット管理ができるのでEA化するなら尚更機械的な分解モンテカルロ法がおすすめです。慣れれば裁量トレードにも取り入れることができますが慣れないうちは簡単なベットシステムから取り入れるのもいいかもしれません。
分解モンテカルロのやり方
それでは実際に数列を使用する分解モンテカルロ法のやり方を解説していきます。まず 0,1を書きます。この時の1は1単位であり、1=0.01lot なら2=0.02lot になり例えば 1=0.04lot なら 2=0.08lot になります。今回は1=0.01lot そして1回の損益額を100円として解説してきます。まずはルールを箇条書きしてみます。
・左右の数を足した数をベットする
・勝った時には左右の数字をひとつずつ消す
・負けた時にはそのベット額を右端に付け加える
・数列が全て消えた時、必ずプラス1単位になり終了する
・数字が1つ残った時はその数字を分解して書く(2が残ったら1,1)(7なら3,4)
ルールは以上になります、次は実際にいくつか例を挙げながら数列を書いてみます(ちなみに1回の損失額と利益額が同じでないとベットシステムは機能しません)
〜2回負けて2回勝った場合〜
まず最初に 0,1 を書き0+1は1なので次のエントリーロット数は0.01lotになります。しかし負けたので1を右端に付け足し、損益はマイナス100円で数列は 0,1,1 になります。
次のエントリーロット数ですが左右の数字を足した0+1=1 0.01lotでエントリーします。しかし2回目も負けたので1を右端に付け足し、損益はマイナス200円で数列は 0,1,1,1 になりました。
そしてまだエントリーロット数は左右の数を足した0+1=1 0.01lotになり無事勝ったので左右の数をひとつずつ消します。なので損益はマイナス100円で数列は1,1になりました。
最後のエントリーロット数は左右の数字を足した1+1=2 0.02lotになり連続して勝ったので左右の数をひとつずつ消すと、数列が無くなり損益はプラス100円になります。今回は1単位=0.01lot 損益額が100円なので数列が消えた時は必ず1単位分(プラス100円)で終わるようになります。
数列だけでまとめてみます
初期0,1→負け 0,1,1→負け 0,1,1,1→勝ち 1,1→勝ち 数列解消
このようになります。次は数列だけで例を挙げます
〜2回負けて1回勝ち3回負けて3回勝ち〜
初期0,1→負け 0,1,1 →負け 0,1,1,1 →勝ち 1,1 →負け 1,1,2 →負け 1,1,2,3 →負け 1,1,2,3,4 →勝ち 1,2,3 →勝ち 2 →分解 1,1 →勝ち 数列解消
少々長いですが上記のルールと照らし合わせながら確認してみてください、ここでは合計の負け数が5回なのに対し勝ち数は4回です。なので勝率が50%以下でも数列解消ができるわけです。この場合も1単位=0.01lot 損益額が100円なので数列解消時にはプラス100円で終わります。
〜数列解消が長引くとどうなるか〜
数列解消が長引くと必要勝率が30%台まで落ちていきます。もちろんロット上昇のデメリットもありますが低迷期が続いたとしても数列解消までに必要な勝率が30%台でしかも1単位分プラスの利益で脱却できるのは凄いことだと思います。
連敗に強い理由
最初に連敗が続くと 0,1,1,1,1,1,1・・・・・というふうに数列が続きエントリーロット数は1単位のままになります。そして1回勝つと左右の数字が消えロット数がやっと増え始めます。つまり連敗期から脱却すると損失回収を始めるようになるのでこの仕組みがFXにおいて非常に有利に働くのです。
従来のモンテカルロ法との違い
従来のモンテカルロ法は初期数列は 0,1 ではなく 1,2,3 になります。なので最初のエントリーロット数は4単位と最初から非常に大きくなり、左端の数字が0からではなく1からなので連敗が続くと容赦無くロット数が上がっていきます。ここが1番の違いになり、そして数列解消時に必ず1単位プラスではなく数列の状況によってプラスの単位にばらつきがあるのも従来のモンテカルロ法の特徴です。また分解モンテカルロ法と名前がついているように従来のモンテカルロ法では数字が1個残る場合そのまま分解はせず放置で解消とみなします。
さいごに
急遽本家のサイトにアクセスできなくなったため勝手ながら解説のページを書かせて頂きました。もちろんict119さんのページでは詳しくシュミレーションなどをしているのでアクセスができるようになりましたら是非覗いてみください。何よりict119さん考案による革命的なベットシステムを残せてよかったと筆者は思っています。
上記の分解モンテカルロ法を自動売買にしたMT4EAの記録はこちらです、無料配布もしています