マガジンのカバー画像

音楽の感想

53
運営しているクリエイター

#カイリー

カイリー・ミノーグ (2007)~ 一定のクオリティでダンス・ポップを量産し続ける偉業

2005年5月、カイリーはツアーの最中に乳癌が発覚し、治療後の復帰作品となった『X』以降のアルバムとシングルのレビューなどを。 2003年『Body Language』以前のカイリー・ミノーグのアルバム・レビューはこちら。 X 2007年発表の10枚目のアルバムは、2005年5月、ツアーの最中に乳癌が発覚しそこからの復活作品となる。 UKチャート最高位4位で、シングルカットは以下5曲 2 Hearts Wow In My Arms All I See The One ボ

カイリー・ミノーグ (1994)~ Deconstruction時代の完成度の高さから2度目のピークまで

1988年のデビューから、4枚目のアルバム『Let's Get To It(1991年)』までを一緒に歩んできたPWLレコードと決別し、Deconstructionレコードへと移籍したカイリー・ミノーグ。 デビュー当初から一貫してダンス・ミュージックを歌ってきたはずなのに、当時のイギリスのイケてるクラブでは自分の楽曲がかからないことや、レコード会社からの言いなりであることにより、カイリー自身が正当な評価が得らず、プロデューサーStock Aitken Watermanとの信頼

カイリー・ミノーグ (1988)~ PWL時代のアーティストとしての野心

11月6日に15枚目のアルバム『Disco』を発売するカイリー・ミノーグ。昨年3枚組のベスト盤を発売して一段落かと思いきや、前作『Golden』からたった2年のブランクでの新作発表。1988年デビューのため32年で15枚目ということは、およそ2年に1枚のペースでアルバムを発表していることになり、52歳のベテランにしては多作な方だ。 オーストラリア出身、1968年生まれで身長は意外なことに153cmと小さい。日本でのカイリーの人気はデビュー直後の「Locomotion」「I

Mixes/Kylie Minogue リミックスがオリジナル曲を凌駕する好例

Kylie Minogueのリミックスには数多の優れたトラックがあるのだけれども自分はRazor N' Guidoによる「Did It Again」のRemixこそがアンセムだと思っている。 この楽曲は『Impossible Princess』のリミックス集に含まれており、レコードだと2枚組で、以下の通りリミキサー陣にハウスのトラックメーカーとして一線級の名前が連なっている。 ------------------ A1 Too Far (Brothers In Rhythm