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Rock Novelシンデレラ物語「ポストカード」

「もしもし ユリ、マリコだけど
ジョンって人からうちに電話あってさ、
もうここから引越しました!って言ったら
あなたの電話番号教えてくれって言うから
あげちゃったけど、よかったかな。」

「ジョン?誰だろう」

「ハロー ユリ ジョンだよ!
LAのディズニーランドから
絵葉書出したけど読んだ?」

「?」

「ね、聞いてるの? ユリ 僕だよ!ジョン
いつかまた会いたいって、最近ユリの
こと思ってたんだよ。」

「ジョン、 あのね、あたしね
結婚したのよ。」

「そうなんだ、驚いたなぁ〜あの時
あんなに泣いて別れたキミなのにね。
怖いね、女っていや〜参ったな。」

「うん、自分でも驚いてるのよ。
女って、日本の女って怖いわ、ほんと。」

「 『大人しい奴ほどヤバい』って言う
ことわざあるけどほんとだよなぁ。」

「大袈裟な! ただ昔の恋人を忘れて
さっさと結婚しただけよ。あなたから貰った
物だってリーバイスのジーンズだけ
じゃない。ロマンス💕詐欺した訳じゃ
あるまいし!」

「シャネルの香水ぐらいあげとけばよかったな。」

「うーん🧐でもあなた 海軍除隊したら
故郷のインディアナに戻って大学で法律勉強したいからお金💰貯めてるって言ってたものね。」

「だからユリはデート代だって
出してくれてたんだよね?」

「まあね、あなた年下だしね、
18と23じゃね!」

「アメリカ戻ってさ、ユリの優しさに
やっと気付いたけど、遅すぎた!
俺甘えてたよね。」

「ハハハ🤣」

「笑うな!」

「ごめん、日本人って照れ笑いするの
ちょっと嬉しかったから、」

「じゃ、そいつとお幸せにな!
万が一別れたら連絡くれ!」

「きっとその時はジョンの方が
新婚さんで、『ユリ、Too late、だったなぁ
ハハハ🤣』って笑われそうな気がするから
やめとくわ。」

「ハハハ🤣 先に笑っておくよ!」

「もう、私達って歯車が噛み合わなく
なちゃったのよ、日本語で
『ご縁がなかった』って事ね。」

「五円?」

「ハハハ🤣 そう言えばあなた5円玉を
チェーンに付けて首から下げてたわね。」

「今でも下げてるよ!」

「じゃ、きっといいご縁が今年はあるわ!」

「そう、願うよ!」

「ティーンカーベルの可愛いカードありがとう😊
ジョンって字がほんと上手いわね、
だいたいアメリカ人男性って
下手くそな字だから。」

「そうだろ!高校の時に国語の
先生から褒められたよ。」

「そうなんだ〜あの字を見てちょっと
後悔したわ。うちのトムの字ったらさーぁ。」

「え、何? 聞こえない?」

「あ、何でもない、ひとりごと、独り言」

「?」

「じゃ、頑張って法律で有名な
ノートルダム大学卒業🎓して
弁護士さんにでもなってね!」

「ああ、ユリもな!ハッピー😀な
人生送ってくれよ。」

「あなたもね!あ、今度カード送って
くれる時はシンデレラのがいいなぁ〜」

「ノートルダムのせむし男のでも
送ってやるよ。」

(大笑い😆)

The End

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