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Rock Novel 「シンデレラ物語」天使の👼両翼

「これ何?」

「オクトパス。」

「気持ち悪い〜美味しいの?」

「イタリアン レストランに行けば
グリルで出してるけど?」

「食べる気しないわ〜」

「もしかして、あなたも中西部出身かしら?」

「どうして?」

「あたしの元義理のママがインディアナ州出身で
いつもあたしがお寿司食べると気持ち悪〜い!
って騒ぐから〜お寿司も🍣見た事ない
お姉さんも遠い所のご出身かと思って〜」

「ミホ、行くぞ〜 何?」

「ここのスーパーレジの人がさ、
自分のところで売ってるタコ🐙を
気持ち悪〜言うから皮肉言っちゃった!」

「海外行ったこと無い田舎者は
ほっとけよ。」

「だって、失礼なんだもん〜」

「はいはい、スタバで一服するか?」

「もー!トムさんは平和主義者なんだから
喧嘩した事ないよね、お店の人と。
アクセル見たいいに、ステーキの🥩焼き方
気に食わなくて床に投げるなんて事
なかったの?若い時?」

「ありませんね。アクセルみたいに
俺インディアナの田舎のあんちゃんじゃ
ないもの。フィラデルフィアは都会だぜ!
それに、他のヘアメタルの連中と一緒に
しないでくれよな。俺は行儀は良いよ。」

「やっぱり、トムさんはロックスターじゃ
なくてご両親の教師の血を継いでるのね。」

「え、言ってる事が説教臭いってか?
U2のボノみたいに?」

「トムさんもU2も聖書で育ってるもんね。」

「まーね。コンサートで聖書投げたりは
しないけどね、ストライパーみたいにさ。」

「でも、教師になろうって思った事は
無かったの? 大学行って。」

「長男だし、親と同じ道歩めたらどんなに
楽かって思った事はあったよ、でも
ある時に、17歳の誕生日前にさ
夢見たんだよ。運命的な」

「私も、アメリカ来る時にすっごく
迷って夢見たの。」

「天使の👼!」(二人同時に)

「何て名前の天使?」

「俺のはRight Wing」

「私のはRight Way」

「それで正しい道って思ってアメリカに
来たわけだ!」

「うん、そう。アメリカの片田舎
インディアナにいた時はほんと
退屈で死にそうだったけどね。日本帰らないで
我慢して良かった!」

「で、ミホも天使から羽もらった🪶?」

「え、トムさんも?」

「失くしちゃんだよ。それで声も出なくな
ってさ、1991年 日本公演の前にね、
それから日本も行ってないんだ。」

「右と左の羽を私、1枚ずつ🪶貰ったのよ。
じゃ、1枚はトムさんのよ、きっと!
私貰ったの1989年なの」

「そうなのかな?俺が羽🪶失くしたの
そう言えば89年だ!」

「それで、30年後の2019年に出したアルバム
『Rise』が天使の両翼👼の絵なのね!
よく30年諦めずに歌い続けてられたね」

「ああ。不思議だな あんたに
今年スタバで出会うなんてさ。
天使に声を失った後は自分次第だって、
17歳の時に夢のお告げで言われてさ。
それ信じて戦ってこれたんだよ。」

「それでシンデレラ復活って事が、
起きた訳ね。今年2023年に。」

「だよな〜。もう決められた事
だったのかもな!兎に角ミホも
俺も諦めずにやって来られて
良かったよ。」

(微笑)

2023年
トム キーファー  62歳
ナッシュビル在住 
現役 ミュージシャン


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