Rock Novel 「シンデレラ物語」ラスベガス　2021

「トム、ジーン　シモンズの事務所から
インビテーションが来てるわよ！」

「サバンナ、何の招待状？」

「さぁ、これよ、開けてみて。」

「ハウス　ウォーミングパーティー🥳だってさ。」

「カリフォルニアからラスベガスに移った
ってニュースで何か出てたわね！　そう言えば。
KISSの最後のツアーがこの8月から始まる
見たいだし、その宣伝かしら？」

「行ってみるか？」

「私はそ言う席は苦手だから、あなた一人で
行って来てよ。キーファー バンドの宣伝の
為にも〜。ね！あなたもパーティー苦手なのは
分かってるけど、ジーンさんにはお世話に
たったでしょう、シンデレラの売れなかった
時に声掛けてくれたんでしょ？」

「ああ、NYまで行けばそこから
ジーンの自家用ジェットでラスベガスまで
送ってくれるみたいだし、行ってくるよ。
ディラン連れて行こうかな？」

「ええ、連れて行ってあげて、KISS好きよ
あの子も。」

「俺も中学生だった、KISS初めて
レコード買ったんだ、15歳の時。『地獄の軍団』
だったかな？」

「ジーン　シモンズも今じゃ『家族が第一』って
言ってる見たいだし、71歳だものね。
わたし達も後10年で70ね！」

「どうなってるんだろうな？俺たちその頃？」

「貴方は歌ってギター弾いて🎸るんじゃない
このまま。天国に居ようが、この世に
居ようが！ジーンに生き残ってる秘訣
聞いて来てね！」

「ああ、でも何となく分かるな
ジーンが言いそうな事。若さの秘訣は？『おんな』
って格好つけて言いそう。ほんとは裏で運動したり
ダイエットしたり、努力してるくせにさ。」

「うん、そうね。並大抵の努力じゃ
ステージであの格好で立てないわね。」

「昔は女性蔑視な発言も多かったけどさ、
『あれは、ファンが喜ぶからマッチョぶってた
だけで、今は変わったんだ。』ってインタビュー
で言ってたよな。」

「ジーンも今じゃ、家庭サービス！トム、
貴方はずっと、フェミニストだものね！」

「ねーちゃん達に囲まれて育ったから
女性の偉大さが分かってるだけさ！」

「怖い？」

「まーね。『知恵は神を恐れる事から』って
聖書にもあるじゃないか。」

『知性は女性を恐れることから』

「ハハハーー！　全くそうだな！俺の格言集が
増えたな。」

「貴方って、学校の先生みたいよね。
お仕事間違ったんじゃない？」

「ジーンが昔小学校の先生だったって
知ってるかい？」

「え、そうなの？」

「俺達、化粧して歌ってるけど
案外真面目なんだよ！」

「結構、ジーンと貴方って共通点があるのね!」