Rock Novel「シンデレラ物語」半魚人の恋 その2
ミュージカル 「半魚人」
幕が開く
「♫ 俺はビーナスの弟として真珠貝🦪の
中から美しく生まれてくる筈が、こんな醜い半魚人として生を受ける運命に〜、
海の魔王に呪われた〜♫おかげでこの姿さ!」
「その代わりお前に美しい声と人間の脚を
与えよう〜 さぁ〜♬ 丘に上がって〜人間の
女をさらってくるのだ、その時は
ビーナスの弟の姿に戻って、この海の底で
永遠に生きれよう〜♫呪いも解かれ〜」
「♫俺は人間の女に恋した、憐れな半魚人
どうして貴女をあの醜い海の魔王に
渡せるものか!もの言えぬ海の真珠🦪貝に
なろうとも、海の藻屑となろうとも
貴女を守り抜く〜♬」
「私は、貴方と海の底に眠ることに
なってもいいわ♬ 海の果て迄〜連れて行って!
半魚人〜♫」
(パチ パチ パチ)
「ブラボー!」
緞帳が下がる
「サヤ トム 、おめでとう㊗️大盛況だな!」
「監督ありがとうございます😭、
監督とトム さんのお陰です。」
「いや、サヤの綺麗な声のお陰だよ。」
「トム さん、ありがとう。ハグしてもいい?」
「いくらでもどうぞ!」
(大笑い)
「さぁ、今夜は早く帰ってゆっくりお休み、」
「お休みなさい、監督」
「僕がサヤを車で送り届けます。」
「そうか、トム 。済まないね。」
「さぁ、行こうか、サヤ。」
「はい、海の底まで?」
「ハハハ〜海辺の隠れ家まで!」
「トムさん、私の宿舎のラウンジで
一杯だけ付き合っていただけない?お祝いに🥂」
「うーん、誰かに見られたら君が
困るんじゃない。サヤ、君は日本の大スター
だから。」
「じゃ、その貴方の海辺の隠れ家は?
それとも冗談だったの?」
「君が望むなら、僕半魚人はなんなりと!」
(バタン、車のドアが閉まる)
「どうして、貴方の車のシートこんなに
濡れてるの? ウロコ見たいのも付いてる
けど?」
「あ、魚🐟釣りに行ったのさ、
僕は肉は食べないから、生牡蠣とか
シーフード🦐が好きなんだ。
今夜は甘いシャンパンと牡蠣を用意してあるんだ。
好きかい?」
「え?まるで私が貴方の隠れ家へ行くこと
予想してたみたい?」
「まーね(😉wink) 君を眠らせて、無理矢理
連れ去る事も出来たけど、サヤ、君の
意志で選んで欲しかったから、嬉しいよ。」
「私の意志かどうか?ここ数ヶ月このミュージカル
のお稽古で、貴方の海の底のような青い目を
見つめていたから、夢遊病のようなものかも?
貴方に抗える女性がいるのかしら?」
「それはこっちの台詞さ! サヤの
アーモンドのようなつぶらなブラウンアイ
見てたから、僕は〜胸が苦しかったさ。」
「じゃ、乾杯🥂」
「ちょっと待った🤏!普通に飲んだら
つまらないから、こうしよう。僕が飲ませて
あげるよ、この口でさ。」
「そんなー。」
「イヤかい?」
「さすが元シンデレラ、ロックスターだなぁと思って。」
「じゃ、目を瞑ってごらん。」
「ゴクン〜なんか海の底の泡の味が〜なんか急に
眠いわー。」
「お休み、人魚姫🧜♀️さん、これから
海の底へ案内するよー。うみの魔王のお嫁さんに
なるんだよ。そして、僕は〜永遠の命をもらう。」
To Be Continued