ロックノベル「もうひとりのミック物語」彼を返して
「痛い〜何すんのよ!」
「彼を私に返して!」
「彼って?」
「ミックよ、ミックテイラーよ。
あんたがミックと付き合ってるって
友達から聞いたけど。」
「ちょっとクラブで立ち話しをしただけ
だけよ。誤解しないで。」
「あんた達がキス💋してたって
聞いたけど?」
「よく覚えてないわよ〜私あの晩は相当
酔っ払ってたし、、、それよりそっちこそ何よ
名前も言わないで、殴りかかってくるって?」
「私今夜荒れてるんだ!
客とブランデー1本開けちゃった。
パーティーコンパニオンの仕事で。」
「それはご苦労様!」
「ミックからデザイナーのタマゴの
子と付き合ってたって聞いたけど
あなたの事?」
「うん、イーリングの美術学校に通っていて、
で、学費稼ぎのために夜のバイトしてるの
私はオーキッドって呼ばれてる。蘭の花が
好きだから。」
「私はローズ🌹」
「さっきはほんと叩いてごめんね!
ミックと別れた事相当後悔してて。」
「そうなの。彼可愛いもんね。
まだ20歳でストーンズ加入っ凄いわよね。
でもあんな大人しい性格で大丈夫なの
かしら?」
「ああ見えて、結構鼻っ柱が強いから
ミック ジャガーとも対等に話してた。
音楽の事に関してはね。ギターしかできない
奴だから、ほかの事は知らないけど。」
「ローズさんはしっかりしてそう!
何歳ですか?」
「もう22才 オーキッドは?」
「まだ19!ローズ姉さんお願いします。
ミックの事面倒見てやってください。」
「そう言われてもね〜。」
「この通りお願いします🤲!ミックに
誰かが付いててあげないと危ない気がするん
です。ブライアン ジョーンズみたいに
なってしまう。ジミ ヘンドリックみたい
になってしまう。」
「オーキッドじゃダメなの?」
「私は失格!ミックとは子どもの時から
知ってて、付き合ってたけど、
ロンって知ってますか?」
「Faces のロン ウッドの事?」
「はい、ミックが15歳の時からロンとも
友達だったんです。」
「そうなんだ。」
「それで、ロンと私一回浮気しちゃって
もうミックは口きいてくれないんです。」
「でもオーキッドはミックの方がまだ
好きなんだ?」
「ロンはミックより年上でで面白いし🤣
気がきくし、素敵なお店連れて行って
くれて、つい。ミックはお酒も飲めないし
ギター🎸弾いてるだけだし、口下手なんです。」
「うーん🧐そうね!確かに彼お社交の方は
相当時間がかかりそうね。
この前もクラブでずーっとギターの
事私に喋ってて、面倒になっちゃって
こっちからキス💋しちゃったわ!」
「🤣ハハハ〜 ローズさんって相当
面白いですね。そのまま押し倒してやって
下さいよ。よろしくおねがいします🙇
ミック緊張すると🫨反対に自分の知ってる
事だけ、喋り続けるんです相手が退屈してるの
も気付かず。」
「それも可愛いけどね。まぁ色々
教えてあげるわ。女性のエスコートの
仕方や、女の子の好きなカクテルや
お料理、レストラン🍽️でのマナーとか!
このローズにお任せあれ!」
「やっぱり!私が見込んだ事だけあります
ローズさんは!」
「で、オーキッドはこれから?」
「ちょっと明日はブライトンビーチに
ママと妹と行って頭冷やして来ます。
将来の事も考えないといけないし、
ママはブライトンで観光客相手の
アンティークショップやってるんです。」
「それは素敵ね!私も行ってみたいわ!」
「ローズさん、よかったらこれから
夜行列車でブライトン私と行きませんか?」
「いいわね!行きましょうよ。
色々あなたとミックの事も聞きたいし、
丁度いいわ!」
「やった〜、嬉しいです。」
「ミックって、まだ女の子知らないのかしら?」
「それは、、、彼ギター🎸しか知らないかも!」
(大笑い)
The End
1969年
オーキッド スミス 19歳
ローズ ミラー 22歳
ミック テイラー 20歳
ロン ウッド 22歳
後日談
ローズ ミラーは1971年に
ミック テイラーとの間に女児を
もうけている。2人は1975年正式に結婚も
するものの直ぐに別れている。当時
ローズ ミラーの後をくっついて
ローリングストーンズの取り巻き達と
遊んでいた彼女の17歳の弟ロビン ミラーは
後にSadeやスタイル カウンシルの盲目の名物プロジューサーになる男。ミック テイラーとも
1975年にシングルレコードを出している。
ミック テイラーには1995年ごろ
アメリカ人のバックシンガーの
女性との間にもう1人エマと言う子どもが
生まれているが、もう娘には会えない関係の
ようである。