王様が教えてくれること

一番最初の本として何を選ぼうかと考えた時、やっぱりずっと変わらず好きな本にしようと選んだのが、『ちいさなちいさな王様』です。

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ドイツの作家、アクセル・ハッケ作 那須田淳/木本栄共訳のこの本に出会ったのは、小学生の頃。当時の私は図書館で手当たり次第に綺麗な本を借りることに躍起になっていました。そんな中で出会ったのが『ちいさなちいさな王様』でした。コーヒーカップの横で威厳たっぷりのちいさな王様が新聞の上に鎮座している表紙に”なんて素敵な本!”となったのを今でも覚えています。そして、当時の私の感想は”王様ってすごい自己中だなぁでも面白い”、”ベアグミ美味しそう、食べたいなぁ”となんともお気楽な感想しか覚えてません(笑)そもそも文章よりも絵や写真の方が好きだったんですね。絵ばかり描いている子供だったので、自分の参考になりそうな綺麗な写真や絵の本ばかりを見ていた気がします。

その中でも表紙のミヒャエル・ゾーヴァの絵はお気に入りで、何度もこの本は貸出しました。だからなのか、大人になっても忘れられない一冊で、つい先日も突然思い立ち改めて読み返しました。

久しぶりに読む王様と僕の話は、大人になった今だからこそ、王様という存在がどういうものなのか、なにを伝えたいのかってことを自分なりに解釈できて、これは児童書のコーナーにあってもいいけど、もっと毎日働き詰めの会社員とか大人になってもう随分たった方々に手にとってもらいたいと思います。

ミヒャエル・ゾーヴァの挿絵もとってもユニークで、この本にぴったりです。読んだことあるって言う方に未だかつて会ったことがないんですよね。だからもっと多くの人に見て欲しいと思います。

仕事や自分の生活を振り返って、もっと解放されてもいいのでは?と思える一冊です。あえて内容を詳しく書くのは控えるので是非とも手に取った人が自分の中の王様と僕の解釈を楽しんでもらえたらなと思います。


『ちいさなちいさな王様』

アクセル・ハッケ作 ミヒャエル・ゾーヴァ絵 那須田 淳木本 栄共訳
https://honto.jp/netstore/pd-book_01360465.html



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