橋本治『江戸にフランス革命を!』中公文庫版、上中下巻を読み終わった。
下巻を読みながら『ひらがな日本美術史6』を読み返していた。偶然ではあるけれど、この2冊はいずれも「江戸時代の終わり、明治の始め」を書いているという点で近接しているのでおもしろかった。
私は『ひらがな日本美術史』全7巻という長大なシリーズで最も重要な章は6巻の最終章だと思っている。それをなんとかまとめるつもり。時代を順に追ってくる中で、江戸時代が終わったところに置かれる「弥生的ではないもの」という章。取り上げられるのは縄文土器。その“異質”の意味について。
橋本治はドラマの脚本の仕事も手掛けている。今でも比較的読みやすいのは『桃尻娘プロポーズ大作戦』収録のものだが、浮世絵をテーマにしたドラマを作ったと『江戸フラ』下巻に書いてあってすごく読みたい。どこで読めるんだろう。
橋本治の書く話し言葉は書き言葉とまた違う魅力があって私は大好きだ。リズムがあって、身体が乗る感じがする。口に出して読みたくなる。
読書計画としては、今日から予定通り『完本チャンバラ時代劇講座』に入る。文庫が発売したばかりだけれど、私が読むのは徳間書店版の単行本。