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ないものねだり。つい憧れてしまう、アメリカの子供たちがよくやっているあれ。

週末のビーチや公園、お呼ばれした友達のお家、フライト待ちの空港、まぁところ構わずなんですが、アメリカで子供が地べたに座っている場面に出くわすと、どうしてもあることが気になって目が行ってしまいます。

「あぐら」です。

アメリカの子供たち、地べた座りの際はあぐらをかいている子が男女問わず圧倒的多数を占めます。

わたしはあぐらが苦手なので、「これが最も自然なポーズ」と言わんばかりに堂々とあぐらをかいているアメリカの子供たちのことが実はちょっと羨ましかったりします。

私、股関節硬いんですよねえ。

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ところで、ビクラムヨガってご存知ですか?

高温多湿のお部屋で大量に発汗しながら、26種類の決まったアーサナ(ポーズ)を行うスタイルのヨガです。

オアフ島→カリフォルニア→ポートランド→ハワイ島と引っ越す度にビクラムのスタジオを探しては通っているのですが、中にわたしが非常に得意とするポーズがあります。

20番です。

ビクラムヨガ アーサナ

ぺちゃんと女の子座りした状態から背中が床につくまで上半身を後ろに倒し、腕を頭の上で組んだ、寝た状態でのブリッジのようなポーズです。

わたしにはこのポーズが何の苦もなく楽々できるのですが、どのスタジオでもこのポーズに手こずっている方が結構な数いらっしゃいます。

手こずっているどころか、背中をつく以前に膝をついて脚を割って(つまり女の子座りで)座ることすらできない方もよく見かけます。

人には得意、不得意があって、自分が不得意なことに関してはそれを楽々やっている人のことが羨ましく思えるもの。

こと身体の柔軟性に関しては、もちろん国民性に関わらず個々人の身体のつくりの違いが大前提なのは知っています。

ですがやはりその上で、子供の頃からの動作や習慣も影響していないはずはない、とそう思ってしまいます。

わたしは子供の頃、あぐらなんてかこうものなら「女の子がそんな座り方するもんじゃありません!」と怒られただろうし、そもそもあぐらという姿勢が日常の中に存在していませんでした。

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街角で見かけるあぐら姿の子供たちについつい向けてしまう、羨望の眼差し。

思うにそれは、単にあぐらが楽にかけるという股関節の柔軟性を羨ましがっているわけでもないのです。

子供ながらに堂々とあぐらをかくあの態度、女の子座りと比べて実に逞しく開けっぴろげで自由奔放な感じのするあの態度にこそ向けられた、羨望の眼差しなのであります。


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