【最新号紹介】治療(CHIRYO)6月号 患者の不安をやわらげるクリニカルスキル
こんにちは.南山堂『治療』編集部のRです.
暑い日が増えて,夏が近づいてきましたね.
さて,『治療』6月号の特集は「患者の不安をやわらげるクリニカルスキル」です.
このテーマで私は,健康診断で異常が見つかり,大きな病院で精密検査を受けたときのことを思い出しました.
数日かけてさまざまな検査を受けるうちに気分は沈みきり,重い病気があったら生活はどうなるのか,治療の期間や費用はどのくらいかかるのか,家族に迷惑をかけるのではないか,仕事は続けられるのかなど,頭のなかは不安や心配でいっぱいでした.
幸い,重い疾患ではありませんでしたが,検査結果が出るまで生きた心地がしませんでした.
今回の特集では,不安を抱えながら診察室を訪れた患者さんに接する際,医療者が押さえておきたいポイントやスキルを紹介しています.
特集の目次
患者に寄り添うコミュニケーション
精神的に追い詰められている,専門用語がわからないなど,さまざまな理由から医療者の言葉が患者さんに届かないこともあります.
また,「こんなこと先生に相談していいのかな……?」という医療者に対する遠慮,話題がセンシティブ(お金の話,セクシャリティ,家庭内暴力など)といった理由から,患者さんが言いたいことを医療者へ伝えられないこともあります.
患者さんや患者家族の立場に寄り添い,コミュニケーションをとることが不安を解消するための第一歩です.
そのために必要なクリニカルスキル:本人やその家族に対する病気や病名の伝え方,疾患に対する不安への対応のしかた,リスクコミュニケーションや費用の説明のしかたなどを解説していただきました.
こんなときどうする? 私はこうする!
これから治療に臨む不安でいっぱいな患者さんに対して,丁寧に説明して励ますだけではうまくいかない場合もあります.
たとえば,認知機能の低下があり医療者の説明を理解できない患者さん,泣き叫んで診療どころではないこどもを前にしたときの対応について,事例をまじえて解説していただきました.
また,不安の表出のしかたは人それぞれで,医療者に対して怒りをぶつけてくる患者さん,疲弊して「もう死にたい」という患者さん,病気の可能性が低くても過剰に心配する患者さんなど,対応が難しいケースもあります.
そんなときに「私はこうする!」というコツを紹介していただきました.
医師にとって疾患をもつ人をみること,診断や予後を告げることは日常ですが,患者さんにとって病気は非日常なイベントです.
患者さんに寄り添い,不安を解消して前向きに治療へ取り組んでもらうためのヒントとして,本特集がお役に立てば幸いです.
「治療(CHIRYO)」2023年6月号
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南山堂
文責:南山堂「治療」編集部 R