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備忘録: 「妻への家路」を観て
これは中国の映画。
文化大革命の時代に人々は党の思想に反対し、多くの人が囚われ10年、20年と収容所に入れられたという歴史があります。
我々日本人が知っていることはあっても正確な情報か、それとも誤った情報なのかよく分かりませんが。
ちょうど現代においても表向きの政治の話は裏を返せばどうなのか?
と、いう風に情報に惑わされる事が多く、いつの時代でも何処の国でも不確かな情報が交差している状況です。
さて、この映画(DVD)これを観た感想として、
『あれ?文化大革命の怖い話』か?と思いきや、離れ離れにされた夫婦と娘の情愛の話だったのでした。
最初の思惑から外れました。観る内に中国の映画という先入観は捨てて観ることだと気が付きました!
大革命が終わったので帰って来るのを待ち侘びた妻は20年待ち続けたことで、夫の記憶だけが喪失、抜け落ちてしまうのです。
やがて解放された夫が帰りますが、妻は『こんな人は知らない人だ、帰れ、出て行け!』と叫ぶのでした。
引き裂かれた20年の歳月は恐ろしく長い。
夫の事だけが顔も姿形も分からなくなる。。。
思い出して貰えない夫は、あらゆる手段を講じるも効果がないが、諦めずに認知症のようになった妻を愛おしく情愛をたむけます。
夫の事だけが思い出せない。これは悲劇です。
夫はショックを受けても近くに住み、自分のせいでこんな事になったと悩み、妻に寄り添い続ける覚悟を決めます。
そこでです。普通の映画では、妻がやがて元通りに分かるようになるのか、という展開のはず。
しかし話は展開する事なく、そのままで2人は老人になり妻は夫を他人と思っている、という結末でした。
その展開はハッピーエンドでは無くです。
よく有りがちな、良かった、良かったでは有りませんでした。
いつまでもやるせない余韻が漂う終わり方です。
この映画は中国のチェン・イーモウ監督。とても有名な方のようです。そして中国のトップ女優、コン.リー主演。
文化大革命で引き裂かれで20年後に再会した夫婦の話だったが、人間の奥深い情愛を感じずにはいられませんでした。
先入観を持って映画を観てはいけないな、と思わせる映画でした。
私だったらこんな時はどうするだろうか?と思う場面もあり、最近観た中ではかなり心に残った映画だったと言えます。
きっかけが有れば是非とお勧めします。
高原に咲く花
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リンドウの花はもう咲いただろうか⁉️
(2022.10)